建築基準法 解釈と説明

面積算定
区画の中心線
建築物の区画の中心線

定 義
1 木造の建築物
[考え方]主要な構造部材の中心線で取る。
(1) 軸組工法の場合 柱の中心線
(2) 枠組壁工法の場合 壁を構成する枠組材の中心線
(3) 丸太組構法の場合 丸太材等の中心線
   
2 鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等の建築物
鉄筋コンクリートの躯体、PC板(プレキャストコンクリート板)等の中心線
[考え方]外壁の主要な構造躯体の中心線で取る。
(1) 一般の場合 (2) コンクリート打放しの場合
  
(3) 断熱層がある場合
3 鉄骨造の建築物
[考え方]
鉄骨造の場合、柱等の外側にパネルを取り付ける構法が多いことから、これらのパネルの中心線(薄物の場合には、それを取り付ける胴縁の中心線)で取ることとする。
原則として、外部と内部の区画を形成する構造体の中心線で取る。
(1) 金属板、石綿スレート、石膏ボード等の薄い材料を張った壁の場合  胴縁等の中心線
(3) PC板、ALC板の場合
(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート板)等の外部と内部の区画を形成する構造体の中心線
4 組積造又は補強コンクリートブロック造の建築物
(考え方)
外壁の主要な構造躯体の中心線で取る。
コンクリートブロック、石、れんが等の主要な区画を形成する壁の構造部材の中心線
解 説
区画の中心線は床面積の算定時に使われ、建築面積の算定時には使われない。
基本的な区画の中心線の設定方法は、外部と内部あるいは建築物の異種用途間を区画している主要構造部ということになるので、それらの壁体の厚みの中心線をとるというのが基本である。
事例は建築物の構造ごとに通常みられる壁体の構成を前提に中心線のとり方の一般例を示したものである。
特殊な柱・下地材・仕上材等の場合は、壁体等の構成から判断してこれにならうことが妥当でない場合には、別途当該壁体全体を適切に判断し、中心線の設定をすることとなる。


「工法」と「構法」という文言が、使い分けられているが、「構法」は、建物のつくり方、「工法」とは、現場におけるつくり方。例えば「セメントミルク工法」など。
上記の意味あいからいえば、「軸組構法」とすべきであるが、枠組壁工法など今回は旧通達及び告示の書き方にあわせた。


「軸組工法」とは
柱で建物を支え、地震や風の力に対しては筋交い等で抵抗するという「工法」。
「在来工法」とは、もともと日本にあった「工法」というところからつけられたもので、歴史的な由来をあらわしているにすぎない。
日本の木造建築の架構は、「軸組」と「小屋組」で構成されている。「架構」とは、屋根や床を支えるしくみ。「骨組」とほぼ同じ意味である。「軸組」とは、柱や梁(あるいは桁)で構成される骨組であり、「小屋組」とは、屋根を支える骨組のこと。

参 考
床面積の算定方法について(昭和61 年4 月30 日 建設省住指発第115 号)

法第92条
令第2条第1項第3号


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