施工管理士資格について
土木施工管理技士
(一級・二級)
公式情報はこちら
(財)全国建設研修センター
国家資格。土木工事現場で管理する人には必須資格。
二級は土木・鋼構造物塗装・薬液注入と受験区分がある。
管工事施工管理技士
(一級・二級)
国家資格。管工事、空調設備工事で管理する人には必須資格。
造園施工管理技士
(一級・二級)
国家資格。造園工事現場で管理する人には必須資格。
建設機械施工管理技士
(一級・二級)
(社)日本建設機械化協会 国家資格。土木工事現場で機械操作管理する人には必須資格。
取り扱う機械により6種別の区分がある。
建築施工管理技士
(一級・二級)
(財)建設業振興基金 国家資格。建築工事現場で管理する人には必須資格。
二級は建築、躯体、仕上げの区分がある。
電気施工管理技士
(一級・二級)
国家資格。電気工事現場で管理する人には必須資格。

施工管理技士は工事現場で施工管理する上で専任の工事管理者となることが出来る。施工規模により一級と二級の差がある。
難易度は一級管工事と一級建築は難しい。次に一級電気、比較的合格しやすいのは一級土木と一級造園みたいです。
が、一級土木は技術者数が多くなったので、今後合格者数を抑制する動きがあるかもしれません。早めに取得しましょう。
土木は比較的取得しやすい訳は、試験問題で得意分野をチョイス出来るからです。土木もトンネルからダム、港湾などと幅広い専門がありますから。
管工事も衛生設備と空調設備で専門分野をチョイス出来ます。
一級は監理技術者となれる。二級は主任技術者となれる。これらの違いはもっと詳しく説明します。


主任技術者は、工事現場で建設工事の技術上の管理をする技術者のことをいいます。 公共工事の数だけ有資格者が必要となります。
監理技術者は、発注機関から直接建設工事を請け負った特定建設業者が発注総額で3,000万円以上(建築一式工事では4,500万円以上)を下請けさせる場合に、主任技術者に代わり配置が義務付けられています。
普通、小規模な建物などでは無い限り、監理技術者が必要です。

就職に有利・責任的な仕事が出来る
これらの資格を取得していれば就職には断然有利。又、リストラ対象にもなりにくいです。
左記の求人情報を確認してください。有資格者を指定している企業が断然多いです。
この資格を持っているということは、業界経験者で即戦力と判断されます。
素人や新卒を育てるより即戦力を雇用する方が企業としては助かりますので。

もうひとつ、雇用されやすい理由は下記の経営審査事項についてを読んで下さい。


監理技術者・主任技術者・経営審査事項について
建設業法では建設業を営もうとするときには建設業の許可が必要になります。一件当たりの工事費が少なければ受ける必要ありませんが、ほとんど元請けする場合には必要でしょう。(この金額は法律がよく変わるのでこちらを参考にしてください)
この建設業の許可には「一般建設業」と「特定建設業」の許可と区分されます。
一般建設業の場合は施工管理士などの二級資格者又は相当の実務経験者で許可されますが、特定建設業の場合は一級建築士、一級施工管理技士、技術士の資格が必要です。

さて、主任技術者と監理技術者ですが、請負った工事金額が定められた金額以上の場合、専任の技術者を要求されます。
特に国や地方自治体の仕事なら必須です。
監理技術者になるには、一級建築士、一級施工管理技士、技術士の資格を有するものが、講習を受けて監理技術者証というカードをもらえます。
自動車の運転免許証みたいなカードです。そこに保有する資格などが記入されています。


監理技術者講習は・・・ (財)建設業振興基金 こちらで情報を得ましょう。

さて、建設業でそこそこの会社になると、施工管理技士などの資格を従業員に求めてきます。
これは、一つには現場の専任技術者ですから現場数が多くなると人数も必要になるということもありますが、もっと重要なことが建設会社にはあります。

それが「経営審査事項」です。

公共入札に参加する要件の一つに建設業の点数を向上させる必要があります。これには経営規模や経営状況なども審査対象になりますが、それに加え、技術力も審査されます。点数が低いと公共入札に入る規模が小さくなるので業者としては点数向上させたい訳です。
この技術力が有資格者数です。一級・二級の施工管理技士も点数としてカウントされます。当然、一級の方が高いです。
一級で5点、二級で2点になります。(技術士は5点です)



私は一級建築士も持っていますが1級建築施工管理技士も持っています。難易度で言えば一級建築士の方が上ですが何故、1級建築施工管理技士も保有しているのか?  それは監理技術者として認められる業種に違いがあるためです。
一級建築士で監理技術者として認定される業種は、建築、大工、屋根、タイル、鋼構造物、内装仕上げの6業種ですが、1級建築施工管理技士の場合、それに加えて左官、とび土工、石、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、熱絶縁、建具工事業の計16業種の監理技術者になることが可能になります。だから資格を保有した訳です。
それから、一級建築士を有していれば1級建築施工管理技士の一次試験は免除されますので、取得する敷居が低く取りやすいです。
出題される問題は施工が主ですから、例え一級建築士保有者でも設計事務所のみの実務の方には難しいかもしれませんね。

もうひとつ本音。建設業者でとび・土工工事業の許可を受けている業者は結構多いです。
この許可を受けていれば、解体工事の入札に参加することが出来るので。これは以外と美味しい仕事でした。(過去形ですが)
今後は解体業でも単独で業種登録が必要になるかもしれませんが。




さて、私が建設業の従業員だったとして、どのくらい点数があるか算定してみます。
私の保有資格は、一級建築士、一級土木施工管理技士、一級管工事施工管理技士、一級建築施工管理技士、一級造園施工管理技士です。
下の表で算定してみます。
建設業者が許可を取っている業種は土木、建築、とび、左官、管工事、造園、電気、舗装としてみます。


土木 建築 とび 左官 造園 電気 舗装

1業種ごとの点数は資格ごとの点数の内、最高点ひとつを取ります。
黄色部分は指定建設業です。
一級建築士
5






1級土木施工管理技士 5
5



5
1級管工事施工管理技士



5



1級建築施工管理技士
5 5 5




1級造園施工管理技士




5


算  定 5 5 5 5 5 5 0 5


上記のように、結構高点数が付きます。無資格の技術者なら実務経験のみで1点だけ。それも1業種のみです。
雇用する側も、同じ給料なら有資格者数を好みますよね。
不景気の時代、自分を売り込むためにも資格保有しましょう。

又、会社によっては資格手当を支給してくれます。勉強に必要な金額を補助してくれる会社もあります。
ただ、昨今の不景気で、技術者がいても仕事が無いので昔ほど厚遇な時代ではありませんが。


従業員は不要だが点数だけは欲しいという業者も実は本音としてあったりします。だから春に雇用して夏前に解雇されるということがあると聞いたことがあります。経営審査事項の審査申請は春です。その時点で社会保険加入とかが必要ですから雇用されますが、それが過ぎれば不要になるのでクビ通告されると・・・
ただ、このような施工業者は経営的に苦しい業者がほとんどです。犯罪スレスレ(虚偽の申請と判断されると業法で取り消されることもあります)ですから、就職しない方がいいです。

これから建設業へ就職するのに信頼ができるかどうか調べる方法が実はあります。上記の経営審査事項は公開されています。インターネットから検索することが可能です。

こちら財団法人 建設業情報管理センター|経営事項審査結果の公表
2以上の都道府県に営業所があれば国土交通大臣許可を受けている業者。それ以外は該当する都道府県から調べましょう。
商号名称から検索すれば簡単です。(上手に表示しない場合、検索条件を変えてみましょう。時々調べたい業者が出ないことがあります)
ここで有利子負債額を資本比率などと比較すれば経営状況を推測できます。目安ですが、極端な粉飾決算していない限り信頼できます。

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