法規 建築基準法 1


単体規定

 建築基準法で定められている事項で,都市計画区域の内外を問わず適用されるものはどれか。
1 建築物の敷地の衛生及び安全上に関する規定
2 建築物の各部分の高さに関する規定
3 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合に関する規定
4 建築物の敷地と道路との関係に関する規定
解答 (1)
1以外は都市計画区域内の建築物に規定される集団規定である。
集団規定
建築基準法における手続きに関して誤っているものはどれか。
1 防火地域及び準防火地域外にある住宅を増築する場合,床面積が一定規模以内であれば確認申請を要しない。
2 床面積が一定規模を超える建築物を除却しようとする施工者は,都道府県知事に除却届を提出しなければならない。
3 防火地域又は準防火地域に建築する場合は,規模により屋根を不燃材料でふかなければならない。
4 建築物の工事は,その用途,規模にかかわらず建築士の設計によらなくても施工することができる。

解答 (4)
建築士法に規定する建築物の工事は,建築士の設計によらなければすることができない。
防火地域・準防火地域外において建築物の増改築が10u以内の場合は,確認申請を受けなくてもよい。

寄宿舎
建築基準法に基づく寄宿舎の規制のうち適当でないものはどれか。
1 前面に相当規模のからぼりがあったので,寝室を地階に設けた。
2 居室の採光のための窓の面積を,居室の床面積の1/5とした。
3 居室の換気のための開口部の面積を,居室の床面積の1/20とした。
4 準防火地域内であったが,小規模の平屋でよかったので,不燃材料を使わない一般的な木造建築とした。
解答 (4)
 防火地域・準防火地域では,耐火建築物又は簡易耐火建築物としなければならない。但し,延べ面積50u以内の平家建の附属建築物で外壁及び軒裏が防火構造のものは除かれる。

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解説
単体規定(個々の建築物に規定される基準)
1 敷地の衛生及び安全
建築物の敷地は周囲の道の境より,また建築物の地盤面はこれに接する周囲の土地より高くなければならない。
2 構造耐力
建築物は,自重,積載荷重,積雪,風圧,土圧及び水圧並びに地震その他衝撃に対して安全な構造物でなければならない。
3 大規模の建築物の主要構造物
高さ13m,軒の高さ9m又は延べ面積3,000uを超える建築物は,その主要構造物を木造としてはならない。
4 居室の採光及び換気
住宅,学校,病院,下宿等には,採光及び換気のための窓その他の開口部を設けなければならない。
5 地階における住宅等の居室の禁止
住宅の居室,学校の教室,病院の病室,寄宿舎の寝室は,地階に設けてはならない。
 但し,前面がからぽり等になっている場合は,この限りではない。
6 便所
下水道処理区域内では,便所は水洗便所とする。
7 避雷設備,昇降機
高さ20mを超える建築物には避雷設備を設け,高さ31mを超える建築物には非常用の昇降機を設けること。
8 屋根の不燃化
火地域及び準防火地域以外の市街化区域内で,特定行政庁の指定した地域内において建築物を建築する場合は,その屋根を不燃材料で造り,またはふかなければならない。
9 大規模の木造建築物の外壁等
延べ面積が1,000uを超える木造建築物については,その外壁及び軒裏で延焼の恐れのある部分を防火構造とし,その屋根を不燃材料で造り,またはふかなければならない。
窓の大きさ
窓の種類 建築物の種類 窓の面積
採光のための窓 住宅の居室 床面積の1/7以上
保育所の保育室,幼稚園,学校の教室 床面積の1/5以上
病院等の病室,宿客舎の寝室等 床面積の1/7以上
病院の病室等以外の居室 床面積の1/10以上
換気のための窓居室 居室 床面積の1/20以上
防火地裁・準防火地城内の建築物(集団規定)
1 都市においては,個々の建築物の防火対策の外に,都市全体の集団的な防火措置をとるため,防火地域及び準防火地域が定められる。この区域内の建
 築物は,一定の防火構造,防火性能を持った建築物でないと建築できない(耐火建築物・簡易耐火建築物・屋根は不燃材等)。
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