土木一般 土工 11


軟弱地盤の対策工法

軟弱地盤の対策工法に関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 サンドコンパクションパイル工法は,地盤中に適当な間隔で鉛直方向に砂柱を設置し,水平方向の圧密排水距離を短縮し,圧密沈下を促進し,併せて強度増加を図る。
2 石灰パイル工法は,生石灰で地盤中に柱を造り,その吸水による脱水や化学的結合によって地盤を固結させ,地盤の強度を上げる。
3 バイブロフローテーション工法は,緩い砂質地盤中に,棒状の振動機を入れ,振動部付近に水を与えながら,振動と注水の効果で地盤を締め固める。
4 緩連載荷工法は,盛土の施工に時間をかけてゆっくり立ち上げ,圧密による強度増加を期待する。

解答 (1)
サンドコンパクションパイル工法ではなく、サンドドレーン工法のことである。

軟弱地盤の対策工法に関する記述のうち適当でないものはどれか。
1 押え盛土工法は,すべり出そうとする盛土本体の側方に押え盛土を施工して盛土本体の安定を図る工法である。
2 置換工法は,局部的に軟弱土が残留しないよう,サウンディングなどの調査を併用しながら作業を進めることが必要である。
3 ペーパードレーン工法は,カードボード,ファイバ一等を用いて地盤中に鉛直な排水柱を設け,圧密排水を促進し,地盤のせん断強さの増加を図る工法である。
4 サンドドレーン工法は,砂又は砕石を打ち込み,軟弱層を締固める工法で,緩い砂地盤に用いた場合に顕著な効果が期待できる工法である。

解答 (4)
サンドコンパクション工法の説明である。

軟弱地盤の盛土部において,計画盛土高以上に載荷し,放置期間後に余分の荷重を除去する軟弱地盤対策工法はどれか。
1 漸増盛土載荷工法
2 サーチャージ工法
3 サンドマット工法
4 段階盛土載荷工法

解答 (3)
サンドマット工法が該当する。
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解説
各種軟弱地盤対策工の説明
工  法 工 法 の 説 明 工法の効果
緩速載荷工法 @漸増載荷工法
A段階載荷工法
盛土の施工に時間をかけてゆっくり立上げる。圧密による強度増加が期待でき,短時間に盛土した場合には安定が保たれない場合でも安全に盛土できる。
@は盛土の立上りを漸増していく場合。
Aは一時盛土を休止して地盤の強度が増加してからまた立上げる場合である。
強度低下の抑制
剪断変形の抑制
押え盛土工法 @押え盛土工法
A緩斜面工法
@盛土の側方に押え盛土をしたり,
Aのり面勾配をゆるくして,すべりに抵抗するモーメントを増加させて,盛土のすべり破壊を防止する。
すベリ抵抗の付与
剪断変形の抑制
置換工法 @掘削置換工法
A強制置換工法
軟弱層の一部又は全部を除去し,良質材で置換える工法である。置換えによって剪断抵抗が付与され,安全率が増加する。
@は掘削して置換える場合。
Aは盛土の重さで押出して置換える場合。
すべり抵抗の付与
全沈下量減少
剪断変形の抑制
液状化の防止
載荷重工法 盛土荷重載荷工法 盛土や構造物の計画されている地盤にあらかじめ荷重をかけて沈下を促進した後,計画された構造物を造り,構造物の沈下を軽減させる。 圧密沈下促進
強度増加促進
バーチカルドレーン工法 @サンドドレーン工法
Aペーパードレーン工法
地盤中に適当な間隔で鉛直方向に姉柱やカードポードなどを設置し,水平方向の圧密排水距離を短縮し,圧密沈下を促進し併せて強度増加を図る。
@は砂柱の場合。
Aはカードボード,ファイバーの場合。
圧密沈下促進
剪断変形の抑制
強度増加促進
サンドコンパクション工法 サンドコンパクションパイル工法 地盤に綿固めた砂くいを迫り,軟弱層を綿固めるとともに砂くいの支持力によって安定を増し,沈下里を減する。
施工法として打込みによるもの,振動によるもの,また,砂の代わりに砕石を使用するものがある。
全沈下量減少.
すべり抵抗の付与
液状化の防止
圧密沈下促進
振動締固め工法 バィブロフローテーション工法 ゆるい砂地盤中に棒状の振動機を入れ,振動部附近に水を与えながら,振動と注水の効果で地盤を締固め,ゆるい砂質土層を締った砂質土層に改良する。 液状化の防止
全沈下量減少
剪断変形の抑制
固結工法 石灰パイル工法 生石灰で地盤中に柱を造り,その吸水による脱水や化学的結合によって地盤を固結させ,地盤の強度を上げることによって安定を増すと同時に沈下を減少させる。 全沈下量減少
すべり抵抗の付与

1 載荷重工法は,あらかじめ荷重を載荷して軟弱地盤の圧密沈下,強度増加促進を図る工法の総称である。
2 構造物部において構造物の施工に先立って盛土荷重などを載荷し,放置期間後に載荷重を除去する場合をプレローディング工法といい,盛上部において,計画盛土高以上に載荷し放置期間後に余分の荷重を除去する場合をサーチャージ工法という。
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