一般工学 設計図書・契約 1


設計図書

公共工事標準請負契約約款に定める「設計図書」についての説明で適当でないものはどれか。
1 図面には,工事の目的物が技術指針に基づいて図示されている。
2 仕様書には,工事施工に必要な工事の基準が詳細に説明されている。
3 現場説明書には,現地状況及び図面,仕様書に表示し難い見積条件が示されている。
4 現場説明に対する質問回答書には,主任技術者が行った質問に対する監督員の回答が示されている。

解答 (4)
監督員でなく発注者の回答の誤り
現場代理人・主任技術者
公共工事標準請負契約約款」の現場代理人及び主任技術者等の定めとして誤っているものはどれか。
1 現場代理人は,請負代金額の変更,請求及び受領,契約の解除に係るものを除き,この契約に関する請負者の一切の権限を行使する。
2 主任技術者は,工事現場における工事の施工の技術上の管理を司どる。
3 現場代理人は,契約の履行に関し,工事現場に常駐し,その運営,取締りを行う。
4 現場代理人と主任技術者は,それぞれの職務の内容が異なるので,これを兼ねることができない。

解答 (4)
現場代理人,主任技術者(監理技術者)及び専門技術者は,これらを兼任することができる。
第三者に及ぼした損害等
「公共工事標準請負契約約款」に関して適当でないものはどれか。
1 乙の善良な管理者としての注意にもかかわらず,工事の施工で通常避けられない振動,地盤沈下等の理由により第三者に損害を与えたときは,乙がこれを補償しなければならない。
2 契約書及び設計図書に特別の定めがある場合を除き,仮設,工法等工事目的物を完成するために必要な一切の手段については,乙が定める。
3 乙は甲の書面による承諾を得た場合を除き,この契約により生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し又は承継させてはならない。
4 乙は甲の書面による承諾を得た場合を除き,工事の全部又は大部分を一括して第三者に委任し又は請け負わせてはならない。

解答 (1)
工事の施工に伴い通常避けることのできない騒音,振動,地盤沈下,地下水の継絶等の理由により第三者に損害を生じたときは,甲がその損害を補償する。その他の場合は乙が補償する。

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解説
設計図書
総則
発注者(甲)及び請負者(乙)は,契約書及び設計図書(図面及び仕様書をいう。仕様書には現場説明書及び現場説明に対する質問回答書を含む)に従い,これを覆行しなければならない。なお,約款及び設計図書に特別の定めがある場合を除き,仮設,工法等工事目的物を完成するために必要な一切の手段については,乙が定めることができる。
2 図面とは,設計者の意思を一定の規約に基づいて図示した書面(設計図)で,技術指針に基づいて工事目的物の形状等を示したものであり,基本設計図,概略設計図等も含まれる。
3 仕様書とは,工事施工に際し履行すべき技術要求を示すもので,工事をするために必要な工事の基準(工事内容)を詳細に説明した文書である。
4 現場説明書とは,工事の入札前に工事の行われる現場において入札者に対してなされる現地の状況の説明及び図面・仕様書に表示し難い見積条件の説明を書面で示したものである。
5 質問回答書とは,工事現場でなされる説明又はそれを書面化した現場説明書の不明確な部分について入札参加者の質問について発注者が交付する図書である。
現場代理人・主任技術者
1 乙は,現場代理人,主任技術者(監理技術者)等を定め,書面をもって甲に通知しなければならない。
2 現場代理人は,契約の覆行に関し,工事現場に常駐し,その運営,取締りを行うほか,約款に基づく請負者の一切の権限(請負代金の変更等を除く)を行使することができる。現場代理人,主任技術者(監理技術者)及び専門技術者は,これらを兼任することができる。
第三者に及ぼした損害等
第三者に及ぼした損害
工事の施工に伴い通常避けることのできない騒音,振動,地盤沈下,地下水の継絶等の理由により第三者に損害を生じたときは,甲がその損害を補償する。その他の場合は乙が補償する。
2 総則より,記述どおり正しい。
3 権利義務の譲渡等
乙は,契約により生じる権利又は義務を第三者に譲渡し又は承継してはならない。但し,甲の書面による承諾を得た場合はこの限りでない。なお,部分払の工事材料についても同様とする。
4 一括委任又はー括下請負の禁止
乙は,工事の全部又は大部分を一括して第三者に委任し又は請け負わせてはならない。但し,あらかじめ,甲の書面による承諾を得た場合はこの限りでない。
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