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原価管理における費用の考え方に関して適当でないものはどれか。 |
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1 |
間接費は現場管理費,共通仮設費,金利等の間接的費用をいい,一般に工期の延長に従って,ほぼ直線的に減少する傾向にある。 |
2 |
工事原価には,一般に施工量の増減に伴って影響のない固定費と影響のある変動費とがある。 |
3 |
建設費が最小となる作業速度(工期)は,直接費曲線と間接費曲線の合成により求めることができる。 |
4 |
直接費は,労務費,材料費などの直接的費用をいい,一般に作業速度を経済速度以上に早めると増加する。 |
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解答 (1)
工期の延長に従って、ほぼ直線的に増加する傾向にある。
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原価管理の基本事項 |
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工事の原価管理に関する記述のうち適当でないものはどれか。 |
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1 |
原価管理は,実施原価と実行予算とを比較してその差異を見出し,これを分析・検討して適時適切な処置をとり,工事原価を引き下げることを目的としている。 |
2 |
設計図書と工事現場の状態との不一致などの条件変更による工事内容,全額の変更に対しての資料収集は,原価管理上の重要事項である。 |
3 |
工程が当初の施工計画通りに進捗している場合には,原価管理を行う必要はない。 |
4 |
工事原価資料を収集・整理して,将来の同種工事の見積りや実行予算の作成資料とする。 |
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解答 (3)
「原価管理を行う必要はない」は誤り
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建設工事の原価管理 |
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施工計画策定上の原価管理に関して適当でないものはどれか。 |
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1 |
原価管理の手順は,一般に,実行予算の設定,原価発生の統制,実施原価と実行予算との対比,修正処置のサイクルで行われる。 |
2 |
実施原価をとらえる目的は,経費の節減にあるので,原価の発生源,発生日等の些細な事項はとらえる必要はない。 |
3 |
原価管理では,当該工事の原価を工種別,かつ要素別にとらえ,実施原価を評価することが望ましい。 |
4 |
原価管理は,施工計画に基づいた実行予算の作成時点から始めて工事決算まで実施される。 |
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解答 (2)
実施原価は,原価管理台帳を作成し費目別に記載すること。
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解説 |
工事費 |
1 |
原価管理においては,工事原価を固定原価と変動原価に分けて考える。 |
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工事原価=固定原価十変動原価 |
2 |
固定原価(期間費用)とは,工事施工量の増減に関係なく,設備等の一定不変の固定的原価である。変動原価(数量費用)とは,工事施工量の増減に対応して変化を受ける原価費である。 |
3 |
労務・材料・直接的経費等の直接費は,施工速度を速めると増加する。一方,共通仮設備・現場管理費等の間接費は減少する。建設費が最小となる作業速度(最適工期)は,直接費と間接費の和が最小となるときである。 |
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工事費の構成
工事原価 |
直接工事費 |
材料費 |
労務費 |
直接経費(水道光熱費、機械経費) |
間接工事費 |
共通仮設費(運転費、仮設費、安全費、役務費、技術管理費) |
現場管理費 |
一般管理費等 |
一般管理費 |
利 益 |
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原価管理の基本事項 |
1 |
早期に実行予算を作成し,工事着手前に工事完成時の利益を予測する。 |
2 |
実行予算の精度を高め,かつ予算作成業務のスピードアップを図るため,類似工事の実績,企業独自の標準歩掛などの蓄積・整備が必要である。 |
3 |
実行予算における予定単価と実際に生じる原価との対比が容易に行えるように,工種別,費目,項目別に整理しておく。 |
4 |
工事の中間において,発生した原価,今後発生が予想される原価を正確に把握し,工事完了時点の利益を予想する作業をたえず行う。 |
5 |
発生原価と工事出来高は,実行予算の内容に従って正確に対応させる。実行予算は作成するだけでなく,これを積極的に活用する。 |
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