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鋼橋の仮組立に関する記述のうち適当でないものはどれか。 |
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1 |
仮組立における主要部分の現場連結部は,ボルト及びドリフトピンを使用し堅固に締め付けなければならない。 |
2 |
仮組立形状を,架設現場で再現するため,架設工法によっては主桁,主構に架設用基準孔(パイロットホール)を設けるのが望ましい。 |
3 |
仮組立は,桁の支持条件を,橋の完成時と同じ状態として確認するのが一般的である。 |
4 |
工場内で全体的な精度,取合い,外観を確認するとともに,現場において支障なく各部材の接合を行うことができるかどうかを確認する。 |
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解答 (3)
連結部は全数固定しないので、「完成時と同じ状態」は適さない
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鋼橋の塗装 |
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鋼橋の現場塗装時の気象条件に関して適当でないものはどれか。 |
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1 |
気温:冬期,気温が低い場合は均一な塗膜が形成されにくい。夏期など素地面が極端に高温になっている場合は,塗膜にあわを生じる。 |
2 |
強風:風の強い場合は,未乾燥塗膜に砂じんが付着したりするほか,高所作業では足場がゆれて危険であり,作業能率も低下する。 |
3 |
降雨,降雪,降霜:塗付作業中はもとより,塗付後も乾燥塗膜となる前に降雨,降雪,降霜があると塗膜は光沢を失ったり白化する。 |
4 |
湿度:湿度が高い時は素地面が結露しやすく,結露した面に塗料を塗付すると,塗料が水分により希釈されて塗膜が薄くなる。 |
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解答 (4)
水分が塗料中に混入しピンボールが発生,又は白化現象が生じる。塗料が水分で希釈されることはない。
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鋼橋の架設 |
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橋梁架設工法の「引き出し式架設」に該当するものはどれか。 |
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1 |
橋台あるいはその後方に鉄塔を立て,ケーブルを張り渡してハンガーロープをつり下げ桁を取り付けて架設する。 |
2 |
桁下の使用が制限されるため,ステージングなど仮設備を設けることができない場合に用いられる。 |
3 |
ケーブルや鉄塔などの支持設備で支えながら行うため,支持設備が大きくなり,作業も難しい。 |
4 |
ステージングに当り,沈下が少なく,橋軸方向,橋軸直角方向とも桁下でジャッキ操作が可能な構造が要求される架設工法である。 |
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解答 (2)
2が適当 |
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解説 |
鋼橋の仮組立 |
1 |
鋼橋の製作工程は,次のとおり。 |
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2 |
工場製作が完了した部材は,形状・寸法・架設等の確認のため,仮組立場で一連の橋梁として組み立てる。 |
3 |
仮組立は,強固な支持合上に,無応力状態となるように行い,部分的に過大な荷重がかからないようにする。連結部は,全孔数の30%以上のボルト及びドリフトピンを使用する。 |
鋼橋の塗装 |
1 |
鋼材の塗装は,ブラスト法(鋼等の細粒を噴射する),ケレン法等による素地調整を行った後,下塗り,中塗り,上塗りの3回に分けて行う。 |
2 |
塗装の条件は、次の条件下で塗装を行ってはならない。 |
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@ |
気温5℃以下の場合 |
A |
湿度85%以上の場合 |
B |
塗膜乾燥前に降雨の恐れがある場合 |
C |
鋼材表面が湿気を帯びている場合 |
D |
炎天で鋼材の温度が高い場合 |
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鋼橋の架設 |
1 |
ベントエ法 |
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ベント(ステージング)を橋桁の下に設け,各部材を支持し鋼橋を架設する工法。ベントは継手が完成するまでの短期間部材を支持するもので,キャンバ(上げ越しのそり)調整が容易である。 |
2 |
ケーブルエレクションエ法 |
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ケーブルを張り渡しハンガーロープをつり下げ,つり桁を取り付けて架設する工法。キャンバ調整が難しい。 |
3 |
片持ち式工法 |
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主桁等をアンカーとして片持ち式に部材を組み立てる工法。山間部あるいは航行のある河川上でベントが組めない場合に適する。 |
4 |
架設桁工法 |
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あらかじめ架設桁を架け渡し,架設桁を利用して,桁を引き出して架設する工法。曲線桁の架設に有利である。 |
5 |
引出し式工法 |
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桁の先端に手延機を連結して,桁を長くしておいて引き出して架設する工法。ステージング等が設けられない場合に適する。 |
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