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シールド工法に関する記述のうち適当でないものはどれか。 |
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1 |
手掘り式シールド工法は,シールドの前部でショベル,ピック,ブレーカー等で掘削するので,切羽の自立が長時間可能であること。 |
2 |
半機械掘り式シールド工法は,切羽の掘削,積込みに専用の動力機械を用いる。掘削中の山留めは困難で,切羽の安定を必要とする。 |
3 |
泥水加圧式シールド工法は,シールド前面を地山に貫入させることにより,貫入部分の土砂を塑性流動化させ,土砂取出し口より排土するもので,塑性流動状態の排土抵抗を調節することにより切羽の安定を図る。 |
4 |
土圧式シールド工法は,機械掘り式シールドのカッターチャンバ内に掘削土砂を充てんすることによって切羽を安定させる。土圧に対応する土砂の取込みと推進が連動して行われるので切羽は安定し易い。 |
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解答 (3)
ブラインドシールドのこと。泥水加圧シールド工法は,に加圧し安定させて,カッターホイールにより掘削する。
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シールド工事の補助工法 |
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シールド工事で用いられる補助工法に関して適当でないものはどれか。 |
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1 |
凍結工法は,地下水流が速い場合でも凍結ができるのでよく用いられる。 |
2 |
圧気工法は,透水性のよい砂礫地盤には適さない。 |
3 |
地下水位を低下させるには,一般にウェルポイント工法やディープウェル工法が用いられる。 |
4 |
薬液注入工法に用いる薬液は,対象地盤が浸透注入に適しているか,脈状注入に適しているかにより選択する。 |
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解答 (1)
凍結工法は,薬液注入工法の効果が期待できない滞水性地盤,軟弱な粘性地盤に用いられるが,地下水流が2〜10m/日以上の場合は凍結しない。故に,田の記述は不適当である。
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薬液注入工法 |
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薬液注入における水ガラス系注人材のゲル化時間と注入方式に関する記述のうち正しいものはどれか。但し,瞬絡型:ゲル化時間が数秒単位のもの,経絡型:ゲル化時間が数10分単位のもの。 |
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1 |
瞬絡型は1ショット方式の注入に適している。 |
2 |
瞬絡型は1.5ショット方式の注入に適している。 |
3 |
経絡型は1ショット方式の注入に適している。 |
4 |
経結型は1.5ショット方式の注入に適している。 |
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解答 (3) 経絡型は1ショット方式の注入に適している。
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解説 |
各種シールド工法の特徴 |
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機械名 |
手掘りシールド |
ブラインドシールド |
半機械掘リシールド |
機械掘りシールド |
泥水加圧式シールド |
土圧式シールド |
切羽の安定 |
山留めジャッキの地山安定処理工法(一般に全体圧気) |
地山安定処理工法 |
山留めジャッキ,掘削機械と地山安定処理工法 |
カッタディスクと地山安定工法
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カッタディスクと泥水加圧 |
カッタと削土圧 |
切羽の確認 |
適 |
不適 |
適 |
適 |
不適 |
不適 |
切羽の崩壊 |
山留めジャッキなどで対処。 |
隔壁による。砂黄土には不適。 |
山留めジャッキと掘削機械。 |
面板による。 |
面板とチャンバーによる。 |
面板と泥水による。 |
支障物の処理 |
適 |
不適 |
適 |
不適 |
不適 |
不適 |
曲線部の施工 |
制限されない。 |
曲線半径が大きい方が望ましい。 |
制限されない。 |
R=300m以上が望ましい。 |
曲線半径が大きい方が望ましい。 |
曲線半径が大きい方が望ましい。 |
工区延長 |
制約なし |
制約なし |
制約なし |
1km以上 |
1.5km前後 |
1.5km前後 |
適応地質 |
切羽の自立が前提であるが,極めて軟弱な粘性土を除く地質に可能。たな型シールドは非滞水砂層に用いられる。 |
極めて軟弱な粘性土。 |
手掘りに準する。極めて軟弱な粘性土,自立性の少ない砂暦は無理。 |
極めて軟弱な粘性土は不可能。切羽が自立し,地質が均一であることが望ましい。 |
粘性土・滞水妙層で切羽の自立性のないもの。 |
粘性土・砂黄土 |
地盤の条件の変化に対する適応性 |
順応できる。 |
順応できる。 |
手掘りに準する。 |
全般予想地質を考えてカッタ機構を順応させる。 |
困難 |
困難 |
経済性 |
施工延長が短い場合は,ほかのシールドに比して経済的。但し,地山を緩めやすく沿道補償に問題が残る。 |
他の工法に比して経済的。但し,施工法を誤れば地盤の沈下,隆起,建造物などに大きな損傷を発生させ問題が残る。 |
手掘りと機械化の中間。施工延長の長い場合は手掘りより経済的。 |
施工延長が長い場合は工期の短縮,労務管理などの有利さがあり経済的。 |
機械式シールドを用いると同時に泥水処理に多額の経費を要し,他の工法に比して割高。 |
機械式シールドと同様。 |
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薬液注入工法 |
1 |
薬液注入工法とは,主に水ガラス系(主剤がケイ酸ナトリウム)の薬液を地盤に注入し,地盤の遊水性を減少させ,又は地盤の強度を増加させる工法。 |
2 |
ソルとは,薬液の主剤と反応剤が反応して生成されたコロイド粒子が浮遊する流動性の液状体をいい,固体状体になったものをゲルという。なお,薬液が流動性を失うまでの時間をゲルタイムという。 |
3 |
1ショット方式は,経絡型のもので凝結までに数十分単位の時間があり,主剤と反応剤を一つの混合槽で調合した後,1本のロッドで送液する。2ショット方式は,瞬結型でゲル時間が数秒単位で2液を別々に送液し,地盤内で合流させる。 1.5ショット方式は,ゲル時間が数分で,2液を送液途中で混合し,マシーン部で2本の送液管を1本とするものをいう。 |
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