コンクリート工事 

学習するポイント
コンクリートの種類
練り混ぜから打ち込み終了までの時間

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コンクリートの種類
使用コンクリートによる分類 設計基準強度
 (kg/cu)
使用骨材によるコンクリートの種類 使用骨材
粗 骨 材 細 骨 材
普通コンクリート 砂利・砕石
高炉スラグ砕石
砂・砕砂・スラグ砂 150  225
180  240
210
軽量コンクリート 1種 人工軽量骨材 砂・砕砂・スラグ砂 150
225
180
210
2種 人工軽量骨材 人工軽量細骨材
または砂・砕砂・ス
ラグ砂で置換る
コンクリートの運搬,打込み
施工者は,コンクリートの運搬および打込み,締固めに先立ち,以下の事項を定めて係員の承認を受けること。
@ 運搬,打込み,締固めの方法および使用機器の種類と数量
A 労務の組織
B コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間の限度
C 打込み区画および打込み順序
D 単位時間当たりの打込み量
E 打継部の処理方法
コンクリートポンプを使用する場合の注意事項
 鉛直荷重は型わく支保工が支える物の重量に相当する荷重として,150 kg/m2を加えると規定している。水平荷重に関しては,コンクリート打設時の偏心荷重や振動,衝撃を考慮して実状に応じて定める。
@ コンクリートポンプによる圧送を行う者は,労働省の認定する「コンクリート圧送技士」またはそれと同等以上の技能を有する者とする。
A コンクリートポンプは,ピストン式またはスクィーズ式を用い,それ以外を用いるときは係員の承認を受ける。
B コンクリートポンプの機種および輸送管の径ならびに配管は,必要に応じ,試し送りを行って定める。
C 輸送管は型わく,配管および既に打ち込んだコンクリートに振動などの有害な影響を与えないよう支持台,つり金物台などを用いて設置する。
コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間の限度
@ 外気温が25°C未満の場合は120分,25°C以上の場合は90分を限度とする。
A 上記時間は特別の方法を講じた場合は,係員の承認を受けて変えられる。
B コンクリートの品質変化の限度の目安を表1.18に示す範囲になるよう,荷卸し計画,配管計画を行う。
コンクリートの品質変化の限度
コンクリート品質 普通コンクリート
スランプの差(cm) 2.0
空気量の差(%) 1.0
コンクリートの打込み
@ コンクリートの圧送に先立ち,水およびモルタルを圧送する。これは管内に薄いモルタル層を形成し,摩擦抵抗を減じ,ジョイント部分の気密性と水密性を保持するためである。
A コンクリートは,型わくの中で横流しをしたり移動させると分離を生じやすくなるので,目的の位置になるべく近づけて打ち込む。
B コンクリートは,材料が分離しないようになるべく低い位置から,ゆっくりと垂直に近い角度で打ち込む。
C 打込み速度は,コンクリートのワーカビリチー,型わくの形状,部材の断面寸法,配筋状態,作業環境などの施工条件によって異なるが,十分な締固めができる範囲とする。スランプ18 cm の場合,20〜30 m3/h が一応 の目安となる。
D 打込みの自由落下高さは,コンクリートが分離しない範囲とする。高強度コンクリートの場合は,床スラブの打込みは1m以下とする。
E 打込み継続中における打継ぎ時間間隔の限度は,外気温が25°C未満の場合は150分,25°C以上の場合は120分とし,先に打ち込まれたコンクリートの再振動可能時間以内とする。これは,コンクリート打込み継続中に生じる打継部(コールドジョイント)の防止のためである。
コンクリートの締固め
@ 振動機はJIS A8610 (コンクリート体形振動機)に定めるコンクリート体形振動機を主体とする。
A コンクリートを一度に厚く打ち込み,その上層にだけ振動機を作用させてはならない。公称体径45mmの体形振動機の場合,振動体の長さは600〜800mmぐらいなので,1層の打込み厚さはそれ以下にする。
B 体形振動機はできるだけ垂直に挿入して加振し,挿入間隔は60cm程度とする。
C 振動体の先端は,鉄骨,鉄筋,型わくなどになるべく接触させない。
D  振動時間は,打ち込まれたコンクリート面がほぼ水平になり,表面にセメントペーストが浮き上がるまでとし,1箇所5〜15秒を目安とする。
養   生
@ 打込み後のコンクリートは,散水その他の方法で湿潤にし,日光の直射や急激な乾燥に対して養生を行う。
A コンクリート打込み後少なくとも5日間以上は,コンクリートの温度を2°C以上に保つ。早強ボルトランドを使用の場合は3日間以上とする。
B 部材断面の中心部の温度が外気温より25°C以上高くなる恐れがある場合は,ひび割れが生じないよう養生する。
C コンクリート打込み後24時間は,原則としてその上を歩行したり,重量物をのせない。
D コンクリート打上り後の欠陥
a ジャンカ(豆抜,あばた),あるいは空洞
b コールドジョイント(先に打込んだコンクリートがある程度凝結すると,後から打込まれたコンクリートと一体にならず継目ができる現象)がある。
コンクリートの仕上がり
@ コンクリート部材の位置および断面寸法の許容差仕上がりは特記による。
 特記のない場合には,下表を標準とする。
項             目 許容差(m)
位  置 設計図に示された位置に対する各部材の位置 ±20
断面寸法 柱・はり・壁の断面寸法および床スラブ・屋根スラブの厚さ -5
+20
基礎の断面寸法 -10
+(規定せず)
A 部材の位置および断面寸法の精度の試験方法は特記による。特記のない場合には,施工者は試験方法を定めて係員の承認を受ける。
B せき板に接するコンクリート表面の仕上がり状態は特記による。特記のない場合には,型わくセパレータの孔,砂じま,凹所などを補修し,コンクリートの突起部を取り除いて平滑な平面状態にする。
コンクリートの内外装仕上げ 平たんさ
(凹凸の差)
  (mm)
参     考
柱・壁の場合 床の場合
仕上げ厚さが7o以上の場合,または
下地の影響をあまり受けない場合
1mにつき
  10以下
塗   壁
胴縁下地
塗 材
二重床
仕上げ厚さが7回未満の場合,その他
かなり良好な平たんさが必要な場合
3mにつき
  10以下
じか吹付け
タイル圧着
タイルじか張り
じゆうたん張り
じか防水
コンクリートが見えがかりとなる場合,
または仕上げ厚さがきわめて薄い場合,
その他良好な表面状態が必要な場合
3mにつき
  7以下
打放しコンクリート
じか塗装
布じか張り
樹脂塗床
耐摩耗床
金ごて仕上げ床
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