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ガス圧接は,溶接しようとする鉄筋能面を平滑に形成加工し,圧接面を突き合せ,その接合邦を酸素・アセチレン炎で加熱し,適度の温度に達したとき,鉄筋軸方向に圧縮力を加えて圧接する方法で,クローズバット法,オープンバット法がある。鉄筋のガス圧接には,クローズバット法が用いられる。 |
A |
工事の規模、施工場所の物理的条件などを勘案して、鉄筋の種類及び径に応じて、工法を選ぶこととする。施工は、技量試験に合格している圧接工によって行われなければならない。 |
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手動ガス圧接技量資格者の圧接作業可能範囲 |
技術資格種別 |
圧接作業可能範囲 |
鉄筋の種類 |
鉄筋径 |
1種 |
SR235,SR295,SD295A
SD295B,SD345,SD390 |
径25mm以下
呼び名 D25以下 |
2種 |
同上 |
径32mm以下
呼び名 D32以下 |
3種 |
同上 |
径38mm以下
呼び名 D38以下 |
4種 |
同上 |
径50mm以下
呼び名 D51以下 |
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自動ガス圧接技量資格者の圧接作業可能範囲 |
鉄筋の種類 |
鉄筋径 |
SR235,SR295 |
径19〜50mm |
SD295ASD295B,SD345,SD390 |
呼び名 D19〜51 |
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B |
ガス圧接業者と径別圧接個数の確認、圧接工の確認、抜取り箇所、個数、時期について、天候、工程、作業時の防火処置等について打合せを行うこと。 |
C |
径の差が5mmを超える場合は,不良圧接になる危険性が大きい。 |
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〇 |
△ |
△ |
× |
× |
× |
圧接面の状態 (△はやむを得ない場合) |
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D |
圧接箇所は鉄筋の直線部とし,曲げ加工部分その近傍での圧接は避ける。 |
E |
ガス圧接では,一箇所当たり1d〜1.5d(d:鉄筋の径)のアップセット(短縮)が伴い,はり筋や柱筋の定着長さが不足しないよう,鉄筋の短縮量を見込んで鉄筋の加工を行う。 |
F |
圧接端面は、原則として、圧接作業当日に処理を行い、その状態を確認する。 |
G |
圧接面の加工
圧接面はグラインダがけを完全に行い,平滑で酸化膜やさびなどがなく,軸線に直角な面に仕上げ,周辺は面取りをする。
不良圧接面の例(下図) |
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ガス切断による条こうが残っている |
平グラインダのかけ過ぎで中央がくぼんでいる |
切断のままになっている |
3mmを超えるもの |
さび,油,高温酸化皮膜(高速カッター,ガス切断などにより生じやすい青色の膜)などが付着している |
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H |
圧接完了後に圧接箇所の全数について外観試験を行い、その後、超音波深傷試験又は引張試験による抜取り試験を行う。 |
I |
圧接部の状態
圧接部のふくらみの径は,1.4d以上(断面積で2倍)とする。また,ふくらみ部の幅は継目を中心として1.2d以上,接合部の偏心は鉄筋径の1/5以下とする |
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軸心の食い違い |
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a≦0.2d |
a>0.2d |
d<d'の場合は
a≦0.2dとする |
〇 |
× |
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J |
天候
雨または雪の中での作業は,圧接部が硬化し,割れが入る恐れがあるので中止する。また,強風の場合も炎が吹き流されて圧接面に酸化膜ができやすいので,作業を中止する。 |