鉄筋工事 2

学習するポイント
ガス圧接の留意点

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4 ガス圧接
@ ガス圧接は,溶接しようとする鉄筋能面を平滑に形成加工し,圧接面を突き合せ,その接合邦を酸素・アセチレン炎で加熱し,適度の温度に達したとき,鉄筋軸方向に圧縮力を加えて圧接する方法で,クローズバット法,オープンバット法がある。鉄筋のガス圧接には,クローズバット法が用いられる。
A 工事の規模、施工場所の物理的条件などを勘案して、鉄筋の種類及び径に応じて、工法を選ぶこととする。施工は、技量試験に合格している圧接工によって行われなければならない。
手動ガス圧接技量資格者の圧接作業可能範囲
技術資格種別 圧接作業可能範囲
鉄筋の種類 鉄筋径
1種 SR235,SR295,SD295A
SD295B,SD345,SD390
径25mm以下
呼び名 D25以下
2種 同上 径32mm以下
呼び名 D32以下
3種 同上 径38mm以下
呼び名 D38以下
4種 同上 径50mm以下
呼び名 D51以下
 
自動ガス圧接技量資格者の圧接作業可能範囲
鉄筋の種類 鉄筋径
SR235,SR295 径19〜50mm
SD295ASD295B,SD345,SD390 呼び名 D19〜51
B ガス圧接業者と径別圧接個数の確認、圧接工の確認、抜取り箇所、個数、時期について、天候、工程、作業時の防火処置等について打合せを行うこと。
C 径の差が5mmを超える場合は,不良圧接になる危険性が大きい。
× × ×
圧接面の状態 (△はやむを得ない場合)
D 圧接箇所は鉄筋の直線部とし,曲げ加工部分その近傍での圧接は避ける。
E ガス圧接では,一箇所当たり1d〜1.5d(d:鉄筋の径)のアップセット(短縮)が伴い,はり筋や柱筋の定着長さが不足しないよう,鉄筋の短縮量を見込んで鉄筋の加工を行う。
F 圧接端面は、原則として、圧接作業当日に処理を行い、その状態を確認する。
G 圧接面の加工
圧接面はグラインダがけを完全に行い,平滑で酸化膜やさびなどがなく,軸線に直角な面に仕上げ,周辺は面取りをする。
不良圧接面の例(下図)
ガス切断による条こうが残っている 平グラインダのかけ過ぎで中央がくぼんでいる 切断のままになっている 3mmを超えるもの さび,油,高温酸化皮膜(高速カッター,ガス切断などにより生じやすい青色の膜)などが付着している
H 圧接完了後に圧接箇所の全数について外観試験を行い、その後、超音波深傷試験又は引張試験による抜取り試験を行う。
I 圧接部の状態
圧接部のふくらみの径は,1.4d以上(断面積で2倍)とする。また,ふくらみ部の幅は継目を中心として1.2d以上,接合部の偏心は鉄筋径の1/5以下とする
不良圧接の例
× ×

軸心の食い違い
a≦0.2d a>0.2d d<d'の場合は
a≦0.2dとする
×
J 天候
雨または雪の中での作業は,圧接部が硬化し,割れが入る恐れがあるので中止する。また,強風の場合も炎が吹き流されて圧接面に酸化膜ができやすいので,作業を中止する。
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