建築設備士受験対策 氷蓄熱・冷却塔
氷蓄熱
- 氷蓄熱は、水と氷との間の状態変化に伴う潜熱を利用することによって、水蓄熱に比べて、蓄熱槽容積を大幅に縮小することができる。
- 氷蓄熱は、水蓄熱に比べて、製氷するために冷媒蒸発温度を低下させる必要があるので、冷凍機の成績係数(COP)が小さくなる。
- 氷蓄熱の蓄熱量に占める潜熱の割合は、氷充てん率(IPF)が大きくなるほど増加する。
- 氷蓄熱の氷蓄熱槽から二次側への熱搬送の方式には、水を供給する方式、ブラインを供給する方式等がある。
- 氷蓄熱の氷蓄熱は、蓄熱槽から取り出す熱量の多くを潜熱が占めており、安定した冷水を長時間(残氷時)取り出すことができる。
加湿器
- 水噴霧式加湿器は、水を微細化し、空気中に放出して加湿するものであり、加湿水に含まれる不純物については、純水器で除去するので空気中に飛散しにくい。
- 気化式加湿器は、ぬれ表面に通風し、空気に湿り気をもたせて加湿するものであり、加湿水に含まれる不純物については、空気中に飛散しにくい。
- 電熱式加湿器は、水槽に挿入したシーズヒーターで水を加熱・蒸発させて加湿するものであり、水槽内部にスケールが析出することがある。
- 超音波式加湿器は、振動子によって水を霧化して加湿するものであり、振動子に水あか、かび等が付着すると加湿量は減少する。
- 加圧水噴霧式加湿器は、ポンプ等で昇圧した水をノズルの小孔から噴霧して加湿するものであり、ノズルの目詰りを起こしやすい。
冷却塔
- 冷却塔の開放式冷却塔においては、空気が汚染されていると冷却水が汚染され、配管内に腐食、スケール等が発生しやすい。
- 冷却塔の密閉式冷却塔は、散水用水の保有水量が少ないので、散水用水の中に不純物が濃縮されやすい。
- 冷却塔の冬期も冷凍機を運転する場合は、冷凍機を安定して運転させるために、冷却塔の出口水温の制御を行うことが望ましい。
- 冷却塔の白煙防止の方法には、加熱した外気と冷却塔の排気とを混合させる方法がある。
- 冷却塔の吸収式冷凍機用の冷却塔は、圧縮式冷凍機用の冷却塔に比べて、一般に、冷凍機の単位冷凍能力当たりの冷却水量が多い。
- 冷却塔の密閉式冷却塔は、散水用水の保有水量が少ないので、散水用水の中に不純物が濃縮されやすい。
- 冷却塔の開放式冷却塔に必要な補給水量は、蒸発量、キャリオーバー量及びブローダウン量の合計により求められる。
- 冷却塔のアプローチは、標準的な設計条件の場合、5℃程度である。
- 冷却塔の熱効率は、一般に、充てん物の表面積を大きくすると、その値は大きくなる。
- 冷却塔と外気取入れガラリとの離隔距離は、冷却水中で繁殖しやすいレジオネラ属菌の空気感染を防ぐために、10m以上とすることが望ましい。
- 冷却塔の出口水温は、理論的には、冷却塔の入口空気の湿球温度まで下げることができる。
- 開放式冷却塔は、水と空気が直接接触するので、空気中のゴミやガスの影響を受けやすく、充てん物にスライムやスケールが溜まって、性能が低下しやすい。
- 密閉式冷却塔は、水の蒸発潜熱を利用しないが、噴霧などにより冷却するので、補給水が必要になる。
- 冷却塔の冷凍機の許容下限温度以上であれば、冷却塔の出口水温は、低い温度で運転するほど省エネルギーになる。
- 冷却塔のフリークーリングとは、冬期等で外気温度が低く、冷却水温度を低くできる場合に、冷凍機の圧縮機を停止させ、冷却水を冷熱源として利用する方式である。
ボイラー
- 炉筒煙管ボイラーは、鋳鉄製ボイラーに比べて、高圧蒸気が得られる。
- 鋳鉄製ボイラーは、セクション内部の掃除が難しいので、一般に、装置系を密閉サイクルとする。
- 小型貫流ボイラーは、水管内面に結晶化したスケール等が付着堆積しないように軟水処理水を利用する必要がある。
- 水管ボイラーは、起動時間が短く、大容量に適している。
- 真空温水器は、運転中の内部圧力が大気圧より低いので、取扱いにおいてボイラー技師免許が不要である。
建築設備士受験対策TOP