平成26年度 1級建築施工管理技術検定試験  午後問題 Page1

問題番号〔N0.46〕〜〔N0.70〕までの25問題は,全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
Google
No46 仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 傾斜地に設置した鋼板製仮囲いの下端に生じた隙間は、木製の幅木でふさぐ計画とした。
2 ゲートに設置するハンガー式門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部に網を張る構造とする計画とした。
3 作業員詰所は、火災防止や異業種間のコミュニケーションが図れ、衛生管理がしやすいように小部屋方式とする計画とした。
4 作業員用の仮設便所の男性用小便器の個数は、同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個を設置する計画とした。

解答と解説: 

答え--- 3
作業員詰所は、火災防止や異業種間のコミュニケーションが図れ、衛生管理がしやすいようにするなら、大部屋方式がふさわしい。


No47 仮設設備の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 工事用使用電力量の算出に用いる、コンセントから使用する電動工具の同時使用係数は、1.0 として計画した。
2 仮設の給水設備において、工事事務所の使用水量は、50リットル/人・日を見込む計画とした。
3 スタッド溶接機の電力については、短期間の使用なので発電機で対応する計画とした。
4 工事用使用電力量が90 kW 必要となったので、低圧受電で契約する計画とした。

解答と解説: 

答え--- 4
仮説の電力申し込みで低圧受電は50kWまで。超えれば高圧受電契約が必要。(本契約の場合は電灯・動力おのおのが50kW未満でかつ合計100kW未満ならば受電可能)



No48 躯体工事の施工計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 地業工事で、捨てコンクリートを少量ずつ数箇所に分けて打ち込むため、練混ぜから打込み終了までの時間を90 分とすることとした。
2 コンクリート打放し仕上げの独立柱の型枠組立てにおいて、セパレーターを使用しないで、コラムクランプを用いてせき板を締め付けることとした。
3 ガス圧接継手で、圧接作業当日に鉄筋冷間直角切断機を用いて切断した鉄筋の圧接端面は、グラインダー研削を行わないこととした。
4 鉄骨工事で、板厚6mmを超える鉄骨部材に仮設関係の取付け金物を手溶接で取り付ける場合、金物の溶接長さは20 mm とすることとした。

解答と解説: 

答え--- 4
手溶接、JIS Z 3801により、6mmを超える板厚の溶接ビード長は40mm以上必要。20mmだとショートビードにより不可


No49 仕上工事の施工計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 タイル工事において、密着張りにおける振動工具による加振は、張付けモルタルがタイルの周囲から目地部分に盛り上がる状態になるまで行うこととした。
2 メタルカーテンウォール工事において、躯体付け金物は、鉄骨躯体の製作に合わせてあらかじめ鉄骨製作工場で取り付けることとした。
3 石工事において、取付け終了後の大理石面の清掃にあたって、周辺の金物を十分養生したうえで酸類を使用することとした。
4 アスファルト防水工事において、アスファルトが規定量どおり施工されているかの確認は、施工面積と全使用量から単位面積当たりの数量を算出して確認することとした。

解答と解説: 

答え--- 3
大理石に酸性の清掃液は溶ける可能性があるので用いない。


No50 工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 高力ボルトは、工事現場受入れ時に包装を開封し、全数を確認してから乾燥した場所で保管した。
2 防水用の袋入りアスファルトは、積み重ねを10 袋までとして保管した。
3 板ガラスは、車輪付き裸台で搬入し、裸台に乗せたまま保管した。
4 断熱用の硬質ウレタンフォーム保温板は、反りぐせ防止のため、平坦な敷台の上に積み重ねて保管した。

解答と解説: 

答え--- 1
高力ボルトは品質の変状を少しでも少なくするように、包装の完全なものを見開封のままの状態で現場に搬入・保管する。 空気に晒さない。


No51 労働基準監督署長への届出に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 高さが31mを超える建築物を建設する場合は、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
2 ゴンドラを設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
3 積載荷重1t以上の人荷用のエレベーターを設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の30 日前までに届け出なければならない。
4 支柱の高さが3.5m以上の型枠支保工を設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の30 日前までに届け出なければならない。

解答と解説: 

答え--- 2
ゴンドラを設置しようとする事業者は、設置工事開始の30日前までに設置届を提出しなければならない。



No52 施工者が作成する工事の記録等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 監理者の立会いのうえ施工するものと指定された工事で、監理者の立会いなしで施工してもよいという監理者の指示があった場合は、施工が適切に行われたことを証明する記録を整備し提出することとした。
2 承認あるいは協議を行わなければならない事項については、それらの経過内容の記録を作成し、監理者と双方で確認したものを監理者に提出することとした。
3 過去の不具合事例等を調べ、監理者に確認し、あとに問題を残しそうな施工や材料については、集中的に記録を残すこととした。
4 建設工事の施工にあたり必要に応じて作成し、発注者と施工者相互に交付した工事内容に関する打合せ記録は、建設物引渡の日から5年間保存することとした。

解答と解説: 

答え--- 4
完成図、発注者との打合せ記録、施工体系図は10年間の保存が必要。(建設業法第40条の3)



No53 工程管理における進ちょく度管理に関する記述イ.〜ニ.を一般的な手順に並べたものとして、最も適当なものはどれか。
イ. 遅れている作業の工程表の検討やネットワーク工程表によって余裕時間を再検討する。
ロ. 作業員の増員、施工方法の改善等の遅延対策を立てる。
ハ. 工程表によって進ちょくの現状を把握する。
ニ. 工程会議などで遅れの原因がどこにあるか調査する。
1 ハ→ ニ→ イ→ ロ
2 ハ→ ニ→ ロ→ イ
3 ニ→ ハ→ イ→ ロ
4 ニ→ ハ→ ロ→ イ

解答と解説: 

答え--- 1

進捗状況の把握→遅れ原因の調査→余裕時間の検討→遅延対策
が適当である。



No54 工程計画及び工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 工程計画の立案には、大別して積上方式(順行型)と割付方式(逆行型)とがあり、工期が制約されている場合は、割付方式を採用することが多い。
2 基本工程表は、特定の部分や職種を取り出し、それにかかわる作業、順序関係、日程などを示したものである。
3 マイルストーンは、工事の進ちょくを表す主要な日程上の区切りを示す指標であり、掘削開始日、地下躯体完了日、屋上防水完了日等が用いられる。
4 作業の実施時期における工事を行う地域の労務調達状況等を考慮して、山積工程の山均しを行い労務の平準化を図る。

解答と解説: 

答え--- 2
基本工程表は、工事の進捗状況を表した程度のもの。特定の部分や職種の作業、順序関係、日程などを示したものは実施工程表に該当する。


No55 工期短縮のための工法として、最も効果の少ないものはどれか。
ただし、建物は一般的な事務所ビルで、鉄骨鉄筋コンクリート造、地下1階、地上9階建とする。
1 スラブ型枠には、床型枠用鋼製デッキプレートを採用する。
2 柱、梁の鉄筋は、先に鉄骨に取り付ける先組工法を採用する。
3 地下躯体工事は、逆打ち工法を採用する。
4 外部の手すり壁付きのバルコニーは、PCa化工法を採用する。

解答と解説: 

答え--- 3
逆打ち工法は大規模なもので、地階の多いものであれば地上工事と平行して地下工事が実施できるので工期短縮に有効であるが、地下1階程度であればメリットはあまり感じられないし、費用対効果の観点から普通は採用されない。


No56 ネットワーク工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 クリティカルパスは、必ずしも1本とは限らない。
2 トータルフロートが0の作業をつないだものが、クリティカルパスである。
3 トータルフロートは、当該作業の最遅終了時刻(LFT)から当該作業の最早終了時刻(EFT)を差し引いて求められる。
4 フリーフロートが0ならば、トータルフロートも必ず0である。

解答と解説: 

答え--- 4

トータルフロートが0ならば、フリーフロートも0になるが、フリーフロートのみであれば、トータルフロートはデペンデントフロートも影響する可能性があるので0になるとは限らない。



No57 品質管理に関する記述として、最も適当なものはどれか。
1 品質管理では、前工程より後工程に管理の重点をおく方がよい。
2 品質の目標値を大幅に上回る品質が確保されていれば、優れた品質管理といえる。
3 品質確保のための作業標準が計画できたら、作業がそのとおり行われているかどうかの管理に重点をおく。
4 品質を確保するためには、工程の最適化を図るより、検査を厳しく行う方がよい。

解答と解説: 

答え--- 3
品質管理に関する作業標準では、品質規格/品質特性、その計測方法、品質、安全上で注意すべき事項などが重要であり、作業の内容より出来上がりの品質のほうが重点となる。



No58 品質管理の用語に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 公差とは、計量的な観測値の最大値と最小値の差をいう。
2 管理限界とは、工程が統計的管理状態にあるとき、管理図上で統計量の値がかなり高い確率で存在する範囲を示す限界をいう。
3 ばらつきとは、観測値・測定結果の大きさがそろっていないこと、又は不ぞろいの程度をいう。
4 ロットとは、等しい条件下で生産され、又は生産されたと思われる品物の集まりをいう。

解答と解説: 

答え--- 1

基準値と許容される範囲の最大値および最小値との差を許容差、その最大値と最小値の差を公差と呼ぶ。計量的な観測値のような不確かさの尺度では適当でない。

前のページへ TOP 次のページへ
平成26年度1級建築施工管理技士 学科午前問題No1
学科午前問題No2
学科午前問題No3
学科午後問題No1
学科午後問題No2
学科午後問題No3
実地問題