平成20年度 1級建築施工管理技術検定試験  午前問題 Page2

No16〜No20までの5問題は、全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No16 アスファルト舗装に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 フィラーは,アスファルトと一体となって,混介物の安定性,耐久性を向上させる役割をもち,一般に石灰岩を粉砕した石粉が用いられる。
2 シールコートは,アスファルト混合物からなる基層と表層の接着をよくするために施す。
3 アスファルト混合物等の敷均し時の温度は,110℃以上とする。
4 アスファルト舗装の舗装終了後の交通開放は,舗装表面の温度が9℃以下になってから行う。

解答と解説: 

答え--- 
シールコートは,表層の水密性の増加,老化防止,すべり止めおよびひび割れの目つぶしなどの目的で使用する。接着はプライマーである。


No17 植栽に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 幹周は,樹木の幹の周長をいい,根鉢の上端より0.5mの位置を測定する。
2 樹高は,樹木の樹冠の頂端から根鉢の上端までの垂直高をいう。
3 幹巻きは,移植後の樹木の幹から水分の蒸散防止と幹焼け防止,防寒のために行う。
4 枝張りは,樹木の四方面に伸長した枝の帽をいい,測定方向により長短がある場合は,最長と最短の平均値とする。

解答と解説: 

答え--- 1
幹周は,根鉢の上端より1.2mの位置を測定する。

No18 避雷設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 高さが15mを超える建築物には,原則として避雷設備を設ける。
2 指定数量の10倍以上の危険物を貯蔵する倉庫は,高さにかかわらず,原則として避雷設備を設ける。
3 受雷部は,保護しようとする建築物等の種類,重要度等に対応した4段階の保護レベルに応じて配置する。
4 鉄筋コンクリート造の鉄筋は,構造体利用の引下げ導線の構成部材として利用することができる。

解答と解説: 

答え--- 1
高さが20m以上の建物に避雷設備が必要

No19 消火設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 泡消火設備は,特に引火点の低い油類による火災の消火に適し,主として泡による窒息作用により消火する。
2 スプリンクラー消火設備は,スプリンクラーヘッドの吐水口が煙を感知して自動的に開き,散水し消火する。
3 不活性ガス消火設備は,二酸化炭素などの消火剤を放出することにより,酸素濃度の希釈作用と,気化するときの熱吸収による冷却作用により消火する。
4 水噴霧消火設備は,噴霧ヘッドから微細な霧状の水を噴霧することにより,冷却作用と窒息作用により消火する。

解答と解説: 

答え--- 2
スプリンクラー消火設備は熱を感知して散水するもの。

No20 給排水設備に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 雨水排水立て管は,汚水排水管若しくは通気管と兼用し,又はこれらの管に連結してはならない
2 エアチャンバーは,給水管内の水の流れを急閉したときに生ずるウォーターハンマーの水撃圧を吸収する装置である。
3 排水再利用配管設備は,塩素消毒その他これに類する措置を講ずれば,水栓に排水再利用水である旨の表示を必要としない。
4 通気管は,サイホン作用によるトラップの封水切れを防止するために設けられる。

解答と解説: 

答え--- 3
雨水・再生水・循環利用水等の給水栓には誤飲、誤使用を防止するため、表示を行う。

問題番号〔N0.21〕〜〔N0.33〕までの13問題のうちから,5問題を選択し,解答してください。
No21 乗入れ橋台に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 クレーン能力50t級のラフテレーンクレーンを使用するため,乗入れ構台の幅を8mとした。
2 出入口が近く,乗込みスロープがどうしても躯体に当たるため,その部分の躯体を後施工とした。
3 乗入れ橋台の各段の水平つなぎとブレースは,最終となる3次根切りの完了後にまとめて取り付けた。
4 地下立上り部の躯体にブレースが当たるので,支柱が貫通する部分の床開口部にくさびを設けて支柱を拘束し,ブレースを撤去した。

解答と解説: 

答え--- 3
各段の水平つなぎとブレースは構造及び安全面で必要なので根切りの完了後はおかしい。

No22 地盤調査に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 粒度試験の結果で求められる粒径加積曲線は,透水係数の推定に用いられる。
2 シルトの粒子の直径は,粘土より大きく細砂より小さい。
3 被圧地下水位の測定は,ボーリング孔内において自由地下水及び上部にある帯水層を遮断しない状態で行う。
4 自由地下水位の測定は,ボーリング時に泥水を使わずに掘進することにより比較的精度よく行うことができる。

解答と解説: 

答え--- 3
帯水層を遮断しない状態だと正確に被圧地下水位の測定は行えない。

No23 根切り工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 ヒービングとは,軟弱な粘性土地盤を掘削する際に,山留め壁の背面上のまわり込みにより掘削底面の上が盛り上がってくる現象をいう。
2 クイックサンドとは,砂質土のように透水性の大きい地盤で,地下水の上向きの浸透力が砂の有効重量より大きくなり,砂粒子が水中で浮遊する状態をいう。
3 盤ぶくれとは,掘削底面やその直下に不透水性土層があり,その下の被圧地下水の圧力により掘削底面が持ち上がる現象をいう。
4 パイピングとは,粘性土中の弱い所が地下水流によって局部的に浸食されて孔や水みちが生じる現象をいう。

解答と解説: 

答え--- 4
パイピングとは、地下水が地盤内で水みちを作り、水の噴出が起きる現象。砂質系など透水性の高い土質で生じるので、粘性土ではない。

No24 土工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 埋戻し土の選択に当たっては,均等係数が大きい性状のものを選んだ。
2 粘性土を埋戻しに使用したので,余盛りは砂質土の場合より大きくした。
3 直接基礎の床付け地盤を乱したが,粘性土であったので,そのまま転圧をして捨てコンクリートを打設した。
4 法付けオープンカットの法面保護をモルタル吹付けで行ったので,水抜き孔を設けた。

解答と解説: 

答え--- 3
粘性土の場合、撤去して捨てコンクリート打設をする。

No25 ソイルセメント柱列山留め壁に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 地下水位が高い地盤や軟弱な地盤に適した工法である。
2 泥水処理が必要で,排出泥土が鉄筋コンクリート山留め壁に比べて多い。
3 多軸の掘削攪拌機を用いる場合,エレメント間の連続性を確保するため,エレメントの両端部分をラップして施工する。
4 ソイルセメントの中に挿入する心材としては,H形鋼やI形鋼などが用いられる。

解答と解説: 

答え--- 2
ソイルセメント工法は泥水処理は不要。

No26 場所打ちコンクリート杭地業に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 オールケーシング工法において,砂質地盤の場合は,ボイリングを防止するため,孔内水位を地下水位より高く保って掘削する。
2 リバース工法における2次スライム処理は,一般にトレミー管とサクションポンプを連結し,スライムを吸い上げる。
3 オールケーシング工法では,コンクリート打設中にケーシングチューブの先端を,常に2m以上コンクリート中に入っているように保持する。
4 プランジャー方式を用いて,水中でコンクリートを打込む場合,トレミー管の先端に前もってプランジャーを装着する。

解答と解説: 

答え--- 4
プランジャーはトレミー管の中に装着する。打設コンクリートの荷重でトレミー管の中の水を排水する目的に使用される。

No27 異形鉄筋の継手に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋の重ね継手の長さは,コンクリートの設計基準強度によって異なる
2 重ね継手をフック付きとする場合,継手の長さは,フックの角度に応じて異なる。
3 D35以上の鉄筋には,重ね継手を設けないことを原則とする。
4 梁主筋の重ね継手は,水平重ね,上下重ねのいずれでもよい。

解答と解説: 

答え--- 2
継手の長さは,鉄筋の種類とコンクリート設計基準強度により異なる。

No28 型枠工事に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 コンクリート表層部をち密にするため,余剰水の排水ができるように透水型枠を採用した。
2 柱型枠の組立てにおいて,セパレーター端部にコラムクランプを取り付け,せき板を締め付けた。
3 柱型枠の組立てにおいて,型枠の精度の保持を目的のひとつとして,足元は桟木で根巻きを行った。
4 両面仕上げ下地用の丸型セパレーターは,コンクリート表面に残るねじ部分をハンマーでたたいて除去した。

解答と解説: 

答え--- 2
コラムクランプは、柱の型枠を四方から締め付ける帯状や山形の鋼材のこと。

No29 コンクリートの調合に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 球形に近い骨材を用いる方が,偏平なものを用いるよりもワーカビリティーがよい。
2 普通コンクリートの単位セメント量の最小値は,250kg/m3と定められている。
3 水セメント比を低減すると,塩化物イオンの浸透に対する抵抗性を高めることができる。
4 AEコンクリートにすると,凍結融解作用に対する抵抗性の改善が可能となる。

解答と解説: 

答え--- 2
単位セメント量の最小値は,270kg/m3

No30 コンクリートの養生に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 コンクリート打込み後2日間は,コンクリートの温度が2℃を下らないように養生しなければならないと定められている。
2 大断面の部材で,中心部の温度が外気温より25℃以上高くなるおそれがある場合は,保温養生により,温度ひび割れの発生を防止する。
3 連続的に散水を行って水分を供給する湿潤養生は,セメントの凝結が終了した後に行う。
4 膜養生剤を塗布して水分の逸散を防ぐ湿潤養生は,ブリージングが終了した後に行う。

解答と解説: 

答え--- 1
コンクリート所要圧縮強度が得られるまでは5℃以上を保ち、その後2日間は2℃を下らないように養生しなければならない

No31 鉄骨の工作に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 鋼材の曲げ加工を加熱加工とする場合は,200〜400℃の青熱ぜい性域で行ってはならない。
2 床書き現寸は,一般に工作図をもってその一部又は全部を省略することができる。
3 高カボルト接合の摩擦面をショットブラスト処理とすれば,赤錆は発生させなくてもよい。
4 高カボルト用の孔あけは,板厚が16mmの場合,せん断孔あけとすることができる。

解答と解説: 

答え--- 4
せん断孔あけは13mm以下の場合。施工したことがあれば、普通12mm板にせん断孔あけなんてしないけどね。

No32 鉄骨の建方に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 建入れ直しに用いたワイヤローブは,各節,各ブロックの現場接合が終るまで緊張させたままにしておく。
2 建入れ直しは,途方の進行とともに,できるだけ小区画に区切って行うのがよい。
3 途方精度の測定に当たってば,温度の影響を考慮する。
4 柱梁接合部の混用継手における仮ボルトの締付け本数は,ボルト1群に対して1/3以上,かつ,2本以上とする。

解答と解説: 

答え--- 4
混用継手における仮ボルトの締付け本数は,ボルト1群に対して1/2以上,かつ,2本以上。高力ボルト継手は記述どおりでボルト1群に対して1/3以上,かつ,2本以上が正解。引っかかりやすい問題である。

No33 車両系建設機械に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 湿地ブルドーザーの平均接地圧は,全装備質量が同程度の場合,標準のブルドーザーの半分程度である。
2 タイヤローラーは,砂質土の締固めに適しており,ロードローラーに比べ機動性に優れている。
3 バックホウは,機械の位置より高い場所の掘削に適し,山の切取りなどに用いるが,基礎の掘削には適さない。
4 最大混合容量4.5m3のトラックミキサー車の最大積載時の総重量は,約20tである。

解答と解説: 

答え--- 3
バックホウは,機械の位置より低い場所の掘削に適す。

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