平成24年度 1級建築施工管理技術検定試験  午前問題 Page2

No16〜No20までの5問題は、全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No16 屋外排水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 排水管を給水管と平行にして埋設する場合は、原則として両配管の間隔を500 mm 以上とし、排水管は給水管の下方に埋設する。
2 遠心力鉄筋コンクリート管の排水管は、一般に、埋設は下流部より上流部に向けて行い、勾配は1/100以上とする。
3 管きょの排水方向や管径が変化する箇所及び管きょの合流箇所には、ます又はマンホールを設ける。
4 雨水用排水ます及びマンホールの底部には、排水管等に泥が詰まらないように深さ50 mm以上の泥だめを設ける。

解答と解説: 

答え--- 4
雨水用排水ますの泥だめは、深さ150 mm以上必要




No17 植栽に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 樹高は、樹木の樹冠の頂端から根鉢の上端までの垂直高をいう。
2 枝張りは、樹木の四方面に伸長した枝の幅をいい、測定方向により長短がある場合は、最長と最短の平均値とする。
3 幹周は、樹木の幹の周長をいい、根鉢の上端より0.5mの位置を測定する。
4 樹木の幹が2本以上の場合の幹周は、各々の幹の周長の総和の70 %とする。

解答と解説: 

答え--- 3
幹周は、樹木の幹の周長をいい、根鉢の上端より1.2m 上りの位置を測定する。


No18 電気設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 低圧屋内配線の使用電圧が300 Vを超える場合、金属製の電線接続箱には接地工事を施す。
2 バスダクトは、電流の容量の大きい幹線に使用される。
3 合成樹脂管内、金属管内及び可とう電線管内では、電線に接続点を設けてはならない。
4 大型の動力機器が多数使用される場合の電気方式には、単相3線式100/200 Vが用いられる。

解答と解説: 

答え--- 4
大型の動力機器は、三相3線式である。単相3線式は家庭で用いられる。



No19 給水設備の給水方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ポンプ直送方式は、水道引込み管に増圧ポンプを接続して、各所に給水する方式である。
2 圧力水槽方式は、受水槽の水をポンプで圧力水槽に送水し、圧力水槽内の空気を圧縮・加圧して、その圧力によって各所に給水する方式である。
3 高置水槽方式は、受水槽の水をポンプで建物高所の高置水槽に揚水し、この水槽からは重力によって各所に給水する方式である。
4 水道直結直圧方式は、上水道の配水管から引き込み、直接各所に給水する方式である。

解答と解説: 

答え--- 1
ポンプ直送方式は、増圧ポンプなどは接続しない。



No20 数量積算に関する記述として、「公共建築数量積算基準(国土交通省制定)」上、誤っているものはどれか。
1 根切り又は埋戻しの土砂量は地山数量とし、掘削による増加、締固めによる減少は考慮しない。
2 鉄骨鉄筋コンクリート造におけるコンクリートの数量は、コンクリート中の鉄骨と鉄筋の体積分を差し引いたものとする。
3 圧接継手による鉄筋の長さの変化はないものとする。
4 ボルト類のための孔明け、開先加工、スカラップ等による鋼材の欠除は、原則としてないものとする。

解答と解説: 

答え--- 2
積算では、コンクリートの数量は鉄骨、鉄筋の体積も含んで算定する。


問題番号〔N0.21〕〜〔N0.33〕までの13問題のうちから,5問題を選択し,解答してください。
No21 乗入れ構台に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 車の走行を2車線とするため、乗入れ構台の幅を6 mとした。
2 構造計算で地震力を震度法により静的水平力として計算するため、水平震度を0.1 とした。
3 乗入れ構台の高さは、大引下端を1階スラブ上端より30 cm上になるようにした。
4 道路から構台までの乗込みスロープの勾配は、1/8とした。

解答と解説: 

答え--- 2
構造計算法の中の許容応力度計算(一次設計)では、地震力を決める係数のひとつとして標準せん断力係数Coを用いており、通常0.2、軟弱地盤における木造建築物では0.3とされていて、それぞれ水平震度0.2、水平震度0.3に相当する。



No22 土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 床付け地盤が凍結したので、凍結した部分は良質土と置換した。
2 ボイリングの発生防止のため、止水性の山留め壁の根入れを深くし、動水勾配を減らした。
3 ヒービングの発生防止のため、ウェルポイントで掘削場内外の地下水位を低下させた。
4 根切り底面下に被圧帯水層があり、盤ぶくれの発生が予測されたので、ディープウェル工法で地下水位を低下させた。

解答と解説: 

答え--- 3
ウェルポイントで地下水位を低下させることにより防止できるものはボイリングである。


No23 山留め工事における水平切梁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 集中切梁とする方法は、根切り及び躯体の施工能率の向上に効果がある。
2 井形に組む格子状切梁方式は、一般に掘削平面が整形な場合に適している。
3 鋼製切梁では、温度応力による軸力変化について検討する必要がある。
4 切梁にプレロードを導入するときは、切梁交差部の締付けボルトを締め付けた状態で行う。

解答と解説: 

答え--- 4
切梁プレロード工法はこの緩みを除去すべく掘削の初期段階から順次切梁に油圧ジャッキで圧力をかけ山留壁を外側へ押さえつけ、周囲の地盤沈下を防止する工法。
切梁交差部の締付けボルトは当初は緩めた状態で行う。


No24 場所打ちコンクリート杭地業に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 リバース工法における2次スライム処理は、一般にトレミー管とサクションポンプを連結し、スライムを吸い上げる。
2 オールケーシング工法において、スライム量が多い場合の2次スライム処理は、エアリフトによる方法や水中ポンプによる方法で行う。
3 鉄筋かごの主筋と帯筋は、原則として鉄線結束で結合する。
4 アースドリル工法における鉄筋かごのスペーサーは、D10 以上の鉄筋を用いる。

解答と解説: 

答え--- 4
アースドリル工法において、孔周壁と鉄筋の間隔を保つために必要なスペーサーをつける。鉄筋かごのスペーサーは、D13以上の鉄筋を用いる。



No25 鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、dは異形鉄筋の呼び名の数値とする。
1 先端部に腰壁や垂れ壁の付かない片持ちスラブの上端筋の先端は、90°フックとし、余長を4 d以上とした。
2 D 25 の異形鉄筋を用いる梁主筋をL字に加工する際は、一辺の加工寸法の許容差を±15 mm とした。
3 同径の異形鉄筋相互のあき寸法は、1.5 d、粗骨材最大寸法の1.25倍、25 mmのうち最も大きい数値とした。
4 SD 390、D32 の異形鉄筋を90°曲げとする際は、折曲げ内法直径を3d以上とした。

解答と解説: 

答え--- 4
折曲げ内法直径、柱、はり、壁、スラブなどの主筋の場合、SD390でD29〜D41の鉄筋は8d以上としなければならない。3d以上はD16以下の鉄筋で帯筋等に利用するSD345以下の鉄筋場合が該当する。





No26 鉄筋の重ね継手に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 大梁端部の下端筋の重ね継手中心位置は、梁端から梁せい分の長さの範囲内には設けない方がよい。
2 梁の主筋を重ね継手とする場合、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの1.0 倍ずらす。
3 径の異なる鉄筋を重ね継手とする場合、重ね継手長さは、細い方の径により算定する。
4 梁主筋の重ね継手は、水平重ね、上下重ねのいずれでもよい。

解答と解説: 

答え--- 2
隣り合う重ね継手の中心位置は,重ね継手長さの約0.5倍ずらすか又は1.5倍以上ずらす。


No27 型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 支柱として用いるパイプサポートの高さが3.5mを超える場合、水平つなぎを設ける位置は、高さ2.5 m以内ごととする。
2 支柱として鋼管枠を使用する場合、水平つなぎを設ける位置は、最上層及び5層以内ごととする。
3 支柱として用いる鋼材の許容曲げ応力の値は、その鋼材の降伏強さの値又は引張強さの値の3/4の値のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とする。
4 支柱として鋼管枠を使用する場合、1枠当たりの許容荷重は、荷重の受け方により異なる。

解答と解説: 

答え--- 1
パイプサポートの高さが3.5mを超える場合、水平つなぎを設ける位置は高さ2m以内とする。



No28 コンクリートの打込みに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 水平打継ぎ部分は、十分に散水して湿潤状態とし、残っている水は取り除いた。
2 外気温が20℃の場合、コンクリートの練混ぜ開始から打込み終了までの時間を120分以内とした。
3 梁及びスラブの鉛直打継ぎ部は、梁及びスラブの端部に設けた。
4 コンクリート1層の打込み厚さは、コンクリート内部振動機(棒形振動機)の長さを考慮して60 cm 以下とした。

解答と解説: 

答え--- 3
梁及びスラブの鉛直打継ぎ部をやむを得ず設ける場合は、スパンの中央付近またはスパンの1/3〜1/4のところに設ける。端部は応力がかかるので梁の付け根で打継ぎをするのは避ける。


No29 コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。
2 コンクリート打込み後の温度を2℃を下らないように養生しなければならないと定められている期間は、コンクリート打込み後2日間である。
3 湿潤養生の期間は、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より短くすることができる。
4 打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。

解答と解説: 

答え--- 2
コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにしなければならない。



No30 高力ボルト接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 呼び径がM20のトルシア形高力ボルトの長さは、締付け長さに20 mmを加えた値を標準とした。
2 高力ボルトの接合部で肌すきが1mmを超えたので、フィラープレートを入れた。
3 座金は、面取りがしてある方を表にして使用した。
4 1次締め及び本締めは、ボルト1群ごとに継手の中央部より周辺部に向かって締め付けた。

解答と解説: 

答え--- 1
M20のトルシア形高力ボルトの場合、締付け長さに加える長さは30mmとする。締付け長さは実際に鉄板部を締める長さで、これにナット高さ(ナット高さは呼び径に同じなのでM20なら20mmとなる)、座金高さ4.5mm、余長を加えるので、30mmとされている。


No31 鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 建方精度の測定に当たっては、日照による温度の影響を考慮する。
2 梁のフランジを溶接接合、ウェブをボルトの配列が1列の高力ボルト接合とする混用接合の仮ボルトは、ボルト1群に対して1/3程度かつ2本以上締め付ける。
3 梁の高力ボルト接合では、梁の上フランジのスプライスプレートをあらかじめ はね出しておき、建方を容易にする。
4 トラスなど重心の求めにくい部材には、危険防止のため重心位置を明示する。

解答と解説: 

答え--- 2
混用接合の仮ボルトの場合、ボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上とする。
通常の高力ボルト継手ではボルト1群に対して1/3程度かつ2本以上である。



No32 クレーンに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 クレーンによる作業は、10 分間の平均風速が10 m/s 以上の場合は中止する。
2 建方クレーンの旋回範囲に66,000 Vの送電線がある場合、送電線に対して安全な離隔距離を1.2 m 確保する。
3 クレーンで重量物をつり上げる場合、地切り後に一旦停止して機械の安定や荷崩れの有無を確認する。
4 トラッククレーンを使用する場合、走行時の車輪圧と作業時におけるアウトリガー反力について、その支持地盤の強度を検討する。

解答と解説: 

答え--- 2
電線の近くでクレーン等を使用するときは、安全のため送電線からある程度の離隔距離を取る必要がある。労働基準局長通達 昭和50年12月17日 基発第759号によると、2〜3万ボルトで2.0m、77,000ボルトで2.4m、154,000ボルトで4.0m、275,000ボルトで6.4m、500,000ボルトで10.8mとなっている。(電力会社の推奨値はこの距離を安全側へ切り上げた数値となっている)設問の66,000ボルトでは2.4m以上離隔する必要がある。


No33 鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋コンクリート壁の増設工事において、既存梁下と増設壁上部とのすき間のグラウト材の注入は、予定した部分を中断することなく1回で行った。
2 鉄筋コンクリート壁の増設工事において、注入するグラウト材の練上り時の温度は、練り混ぜる水の温度を管理し、10〜35℃ の範囲となるようにした。
3 柱の溶接金網巻き工法において、溶接金網は分割して建て込み、金網相互の接合は重ね継手とした。
4 柱の連続繊維補強工法において、躯体表面を平滑にするための下地処理を行い、隅角部は直角のままとした。

解答と解説: 

答え--- 4
連続繊維シート補強工法の隅角部は曲面状に面取り整形する。削ることでかぶり厚さに影響が出るおそれがあればポリマーセメント・樹脂系パテ材などで盛り、整形することもある。直角のままだと繊維シートに応力が集中し、破損する恐れがある。



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