平成21年度 1級土木施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page4

※ 問題番号No.50〜No.61 までの12 問題のうちから8問題を選択し解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
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No50 労働者の解雇に関する労働基準法の定めについて,次の記述のうち誤っているものはどれか。
1 業務上の負傷による休業期間が3日後に終了する労働者について解雇予告を行い,その30日後に解雇を行なった。
2 解雇した労働者から,解雇の理由などについての証明書を請求されたので,請求された項目に限定して遅滞なく交付した。
3 日日雇用で2ヶ月使用した労働者に対して,20日前に解雇予告し,かつ10日分の平均賃金を追加して支払い解雇した。
4 試として10日間使用した労働者について,解雇の予告等を行うことなく解雇した。

解答と解説: 

答え--- 1
労働基準法第19条1項
使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。つまり休業期間が終了し出勤開始30日後になる。

No51 労働基準法上,労働者の災害補償に関して,次の記述のうち誤っているものはどれか。
1 労働者が業務上負傷し,又は疾病にかかった場合,使用者は,必要な療養の費用を負担するとともに,療養のために労働者が労働することができない場合は休業補償を行わなければならない。
2 労働者が業務上負傷し,又は疾病にかかった場合,それが労働者の重大な過失によるものと労働基準監督署長の認定を受けた場合は,療養補償や休業補償を行わなくてもよい。
3 建設工事での災害補償は,原則として元請負人が使用者として行わなければならない。
4 業務上負傷した労働者が療養中に退職した場合は,雇用関係が解消されることから,その後使用者は災害補償を行わなくてもよい。

解答と解説: 

答え--- 4
第75条に労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。

No52 統括安全衛生責任者が選任されている工事現場の安全衛生パトロールを実施した結果,次のような事実があった。労働安全衛生法上,違反となるものはどれか。
1 元方安全衛生管理者が指名され,労働基準監督署長に報告されていた。
2 統括安全衛生責任者が10日間出張していたが,代理者をおいていなかった。
3 下請会社は安全衛生責任者を選任し,元請会社に報告していた。
4 統括安全衛生責任者は,下請会社の新規入場者への教育を,自ら実施していなかった。

解答と解説: 

答え--- 2
安衛則第3条には、事業者は、統括安全衛生責任者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由により職務を行うことができない場合は、代理者を選任しなければならない。と規定されている。

No53 労働安全衛生法上,工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に計画の届出の必要な工事が定められているが,次の記述のうちこれに該当しないものはどれか。
1 掘削の深さが15メートルの地山の掘削工事
2 高さ30メートルの工作物(橋梁を除く)の建設工事
3 内部に労働者が立ち入るずい道の建設工事
4 最大支間80メートルの橋梁の建設工事

解答と解説: 

答え--- 2
労働安全衛生法第88条第4項にある厚生労働省令で定めるもののとは、
@ 高さ31メートルを超える建築物又は工作物(橋梁を除く。)の建設、改造、解体又は破壊(以下「建設等」という。)の仕事
A 最大支間50メートル以上の橋梁の建設等の仕事
Aの2 最大支間30メートル以上50メートル未満の橋梁の上部構造の建設等の仕事(第18条の2の場所において行われるものに限る。)
B ずい道等の建設等の仕事(ずい道等の内部に労働者が立ち入らないものを除く。)
C 掘削の高さ又は深さが10メートル以上である地山の掘削(ずい道等の掘削及び岩石の採取のための掘削を除く。以下同じ。)の作業(掘削機械を用いる作業で、掘削面の下方に労働者が立ち入らないものを除く。)を行う仕事
D 圧気工法による作業を行う仕事
Dの2 建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物又は同法第2条第9号の3に規定する準耐火建築物で、石綿等が吹き付けられているものにおける石綿等の除去の作業を行う仕事
Dの3 ダイオキシン類対策特別措置法施行令 別表第1第5号に掲げる廃棄物焼却炉(火格子面積が2平方メートル以上又は焼却能力が1時間当たり200キログラム以上のものに限る。)を有する廃棄物の焼却施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の仕事
E 掘削の高さ又は深さが10メートル以上の土石の採取のための掘削の作業を行う仕事
F 坑内掘りによる土石の採取のための掘削の作業を行う仕事

これにより、高さ30mなら不要。

No54 建設業法上,元請負人と下請負人の関係に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
1 下請契約が900万円の建設工事を締結するにあたり,元請負人が契約内容を下請負人に提示してから3日間以内に見積りを提出することを下請負人に義務づけた。
2 下請工事を行うにあたって,工事内容,請負代金の額,工事着手及び工事完成の時期を記載した請負契約書を取り交わしたが,契約に関する紛争の解決方法等については必要に応じてそのつど定めるものとして,請負契約書に記載しなかった。
3 発注者から直接土木工事を請け負った特定建設業者が,A社と2,800万円,B 社と300万円でそれぞれ下請契約を締結したが,小額契約であるB 社には,再下請負を行う場合の再下請負通知を行わなければならない旨の通知をしなかった。
4 下請工事の契約締結にあたって,元請負人が当該工事に使用する資材等やその購入先を指定し,下請負人に見積りを提出させた。

解答と解説: 

答え--- 4
建設業法第19条の4 下請負契約の適正化として、資材又は機械器具等の購入先を指定したり、正当な理由がないのに請負代金を減じたりして、受注者の利益を害しないこと。とある。


No55 道路法上,占用許可申請等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
1 沿道で建築工事を行う場合は,1週間だけ道路の路肩を使用して工事用板囲,足場を設ける場合であっても,道路管理者の許可を受けなければならない。
2 道路の占用許可申請書の提出は,その許可にかかわる行為が道路交通法の適用を受ける場合は,当該地域を管轄する警察署長を経由して行うことができる。
3 道路に近接して公園造成工事を行う場合で,道路の構造及び交通に支障を及ぼさないように措置する場合には,許可を得なくても当該工事用の資材を道路区域内に置くことができる。
4 占用工事現場で発生したわき水については,道路の排水に支障を及ぼすことのないよう措置すれば,道路の排水施設に排水することができる。

解答と解説: 

答え--- 3
道路用地を占有するなら許可が必要である。

No56 河川管理者以外の者が河川区域及び河川保全区域内で工事を行う場合,河川法による手続きに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
1 公園整備を行うための現場事務所を河川区域内の民有地に設置する場合は,一時的な仮設工作物でも河川管理者の許可が必要である。
2 河川保全区域内の民有地に,鉄筋及び型枠を仮置きする場合は,河川管理者の許可は必要としない。
3 河川区域内に構築した取水施設の設置者が,取水口の付近に堆積した土砂を排除する工事の場合は,河川管理者の許可は必要としない。
4 河川区域内において,資機材を荷揚げするための桟橋を設置する場合は,河川管理者の許可は必要としない。

解答と解説: 

答え--- 4
河川区域内の土地において工作物を新築し,改築し又は除去しようとする者は,河川管理者の許可を受けなければならない。

No57 建築基準法上,工事を施工するために現場に設ける延べ面積40平方メートルの仮設事務所の建築に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
1 建築物の敷地,構造及び建築設備等の計画については,確認申請を提出して建築主事の確認を受けなければならない。
2 湿潤な土地など又はごみ等で埋め立てられた土地に建築物を建築する場合には,盛土,地盤の改良その他衛生上又は安全上必要な措置を講じなければならない。
3 防火地域又は準防火地域内の建築物の屋根の構造は,政令で定める技術基準に適合するもので,国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
4 建築物の電気設備は,法律又はこれに基づく命令の規定で電気工作物に係る建築物の安全及び防火に関するものの定める工法によって設けなければならない。

解答と解説: 

答え--- 4
仮設建築物は建築基準法第85条に規定されており、工事現場内に設ける事務所の建築確認は不要。
準防火地域以上の屋根は、認定に限らず、告示でも定められている。
湿潤な土地など又はごみ等で埋め立てられた土地は原則的に置き換えすべき


No58 ダイナマイトを用いた発破作業に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 せん孔作業は,前回発破のせん孔がある場合,孔尻を利用する。
2 発破場所においては,責任者を定め,火薬類の受渡し数量,消費残数量及び発破孔に対する装てん方法をそのつど記録する。
3 水孔発破の場合には,使用火薬類に防水の処理をする。
4 発破場所に携行する火薬の数量は,当該作業に使用する消費見込量をこえてはならない。

解答と解説: 

答え--- 1
前回の発破の孔尻を利用してせん孔しないこと。
前回の発破の不発孔や残留薬がないことを確かめた上でなければせん孔しないことは当然だが、不発の装薬が残っている危険性もある。

No59 騒音規制法に基づき,指定地域内で特定建設作業を伴う建設工事を行う場合,市町村長に届け出る事項として,該当しないものは次のうちどれか。
1 特定建設作業の開始及び終了の時刻
2 特定建設作業にかかる工事規模及び概算工事費
3 騒音の防止の方法
4 特定建設作業の場所及び実施の期間

解答と解説: 

答え--- 2
特定建設作業にかかる工事規模及び概算工事費は届け出事項に該当しない

No60 振動規制法による指定地域内で次の作業をいずれも2日間行なった。特定建設作業に該当しないものは次のうちどれか。
1 鋼球を使用してボックスカルバートを破壊する作業
2 作業地点が1日100メートル以上連続的に移動する締固めを,8トンの振動ローラを用いて行う作業
3 ジャイアントブレーカで,橋台1基のパラペットの取壊しを行う作業
4 工事延長40メートルの区間の舗装版取壊しを,舗装版破砕機を使用して行う作業

解答と解説: 

答え--- 2
振動規制法施行令 別表2により(基準値75db)
1 くい打機(もんけん及び圧入式くい打機を除く)
  くい抜機(油圧式くい抜機を除く)又はくい打くい抜機(圧入式くい打くい抜機を除く)を使用する作業
2 鋼球を使用して建築物その他の工作物を破壊する作業
3 舗装版破砕機を使用する作業(作業地点が連続的に移動する作業にあつては、1日における当該作業に係る2地点間の最大距離が50mを超えない作業に限る)
4 ブレーカー(手持式のものを除く)を使用する作業(作業地点が連続的に移動する作業にあつては、1日における当該作業に係る二地点間の最大距離が50mを超えない作業に限る。

振動ローラは該当しない。
ただし、振動ローラが条例等では該当する場合もあるので注意。

No61 海上衝突予防法上,港内において,浚渫船が日没後に浚渫作業を行うとき,他の船舶の通航の妨害となるおそれがある場合に表示しなければならない燈火に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
1 作業によって他の船舶の通航の妨害となるおそれがある側のげんに,紅色の全周燈2個を垂直線上に掲げる。
2 対水速度がある場合は,マスト燈2個及びげん燈一対を掲げ,かつ,できる限り船尾近くに船尾燈1個を掲げる。
3 最も見えやすい場所に紅色のせん光燈1個を掲げ,かつ,その垂直線上の上方及び下方にそれぞれ紅色の全周燈1個を掲げる。
4 他の船舶が通航することができる側のげんに,緑色の全周燈2個を垂直線上に掲げる。

解答と解説: 

答え--- 3
浚渫船は航行中又はびょう泊中の操縦性能制限船であって、しゅんせつその他の水中作業に従事しているものであり、第27条第4項の各号に記載されている。
1 最も見えやすい場所に白色の全周灯1個を掲げ、かつ、その垂直線上の上方及び下方にそれぞれ紅色の全周灯1個を掲げること。
2 対水速力を有する場合は、マスト灯2個及びげん灯1対を掲げ、かつ、できる限り船尾近くに船尾灯1個を掲げること。
3 その作業が他の船舶の通航の妨害となるおそれがある側のげんを示す紅色の全周灯2個又は球形の形象物2個をそのげんの側に垂直線上に掲げること。
4 他の船舶が通航することができる側のげんを示す緑色の全周灯2個又はひし形の形象物2個をそのげんの側に垂直線上に掲げること。
5 最も見えやすい場所にひし形の形象物1個を掲げ、かつ、その垂直線上の上方及び下方にそれぞれ球形の形象物1個を掲げること。

誤りの部分はせん光燈でなく、ひし形の形象物。紅色の全周燈でなく、球形の形象物である。

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