平成22年度 1級造園施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、29問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
Google
No 1 建設副産物に関する次の記述の()、()に当てはまる数値の組合せとして、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」上、正しいものはどれか。
「コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材が発生する床面積の合計が( ) m2以上の建築物の解体工事を行う場合は、これらを工事現場で分別解体等を行い、再資源化等を行うことが義務付けられているが、建設発生木材については、工事現場から最も近い再資源化施設までの距離が( ) kmを超える場合などについては、再資源化に代えて縮減(焼却)を行ってもよい。」
(A) (B)
1 50  --- 30
2 50  --- 50
3 80  --- 30
4 80  --- 50

解答と解説: 

答え--- 4
床面積の合計が80 m2以上の建築物の解体工事を行う場合は、再資源化等を行うことが義務付けられている。
建設発生木材について、再資源化施設までの距離が50 kmを超える場合は、縮減(焼却)を行ってもよい。


No 2 次の(イ)〜(ニ)のうち、施工計画に関する記述として、適当なものの個数はどれか。
(イ) 労務計画とは、作業員の安全及び良好な労働条件の確保による快適な作業環境の安全を図るとともに、作業員、第三者への災害防止等について計画することをいう。
(ロ) 仮設備計画の立案に当たっては、仮設備の種類、数量及び配置の計画のほか、それらの維持、撤去及び跡片付けについても計画の対象とする必要がある。
(ハ) 工程計画とは、工事の進み具合に応じて、予定した費用で工事が進捗しているかどうかを調べ、予定の費用を超えているような場合にはその原因を調査し、必要な対策を立てることをいう。
(ニ) 機械計画の立案に当たっては、機械の種類・性能、調達方法のほか、機械が効率よく稼働されるよう整備・修理等のサービス体制も確認しておく必要がある。
1 1個
2 2個
3 3個
4 4個

解答と解説: 

答え--- 2
工程計画に費用は普通計画に入れない。
労務計画とは、工事実施の段取、施工法、使用機械、設備の決定に基づき作業に伴う労力を算出、予定工程表に対応させて労務予定表を作成し立てる計画。
作業員、第三者への災害防止等は安全に関する項目であり、労務計画には含めない。
よって、仮設計画と機械計画の記述が正しい。


No 3 下図に示すネットワーク式工程表で表される工事において、Aの工事を1日、Cの工事を1日、Eの工事を2日、Iの工事を2日短縮すると、全体工期は何日短縮されるか。
1 1日
2 2日
3 3日
4 4日

解答と解説: 

答え--- 2
トータルはB→E→G→Iで20日である。

A=1日、C=1日、E=2日、I=2日短縮するので
トータルフロートはB→D→G→Jになり、4+4+5+5=18日
よって2日短縮する。




No 4 工期と建設費の関係に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 間接費は、一般に、ノーマル・タイムで最小に、クラッシュ・タイムで最大となり、その間をほぼ直線的に変化する傾向にある。
2 経済的な工事を実施するには、合理的最小限の一定数の作業員をもって、全工事期間を通じて稼働作業員数の不均衡をできるだけ少なくする。
3 各作業の直接費がそれぞれ最小となるような方法で工事を行うと、全工事の総直接費は最小となり、これを工事のノーマル・コストと呼ぶ。
4 クラッシュ・コストには、直接費が含まれ、間接費は含まれない。

解答と解説: 

答え--- 1
クラッシュ・タイム(特急時間):直接費をそれ以上かけても短縮できない工期の限界
設問は直接費のこと

No 5 下図は、ある工事をネットワーク式工程表で示したものである。この工事をバーチャートで示したものとして、適当なものはどれか。
1 2
3 4

解答と解説: 

答え--- 4
読み解くコツ
工事 A→C→G が最大工期であるので、それが順序良く行っていない(3)は最初に脱落。
(2)も工事Eが平行作業できるにもかかわらず余計に突出している。脱落
(1)は工事D・Eが工事A 終了後に着手しなければならないのに1日早く着手している。これも誤り。
よって、(4)が正解

No 6 工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 工程管理は、着工から完成までの工程系列の単なる時間的管理ではなく、むしろ施工活動をあらゆる角度から評価検討する必要がある。
2 工事の日程は、ともすれば遅延の方向に向かう現象が発生するので、工事初期よりできるだけ予定より先行しておき、工期の変動に対して十分な弾力性をもたせる必要がある。
3 作業可能日数の算定は、工期の日数から日曜及び祝祭日の日数を差し引いたものであり、工事量を1日平均施工量で除して求めることができる。
4 山積み計算は配員計画の基礎となるもので、日程計算で決められた作業日程どおりに工事を進めていくものと仮定した場合の計算である。

解答と解説: 

答え--- 1
作業可能日数は降雨などにより屋外作業できない推定日数も考慮する。

No 7 バックホウで地山2,100 m3の床掘りを完了するために必要な最小日数として、正しいものはどれか。
ただし、人員、機械等は現場に用意されており、準備及び跡片付け等の時間は考慮しないものとする。
〔条件〕
・バックホウの台数:2台
・バケット容量(ほぐし土量) :0.6 m3
・バックホウのサイクルタイム:40秒
・バックホウの作業効率:0.8
・バックホウの1日平均作業時間:7時間
・土量変化率(L) :1.2
1 2日
2 3日
3 4日
4 5日

解答と解説: 

答え--- 4

7×60×60=25200秒
25200×0.8=20160秒
20160÷40=504回(バックホウの1日あたりのサイクル数)
2100×1.2÷2台=1260m3(1台あたりの総作業量)
バケット容量0.6を1260で割ると、2100
2100÷504=4.1666日
よって5日必要となる


No 8 「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 「根巻き」とは、樹木等の移植に際し、掘り上げられる根系を含んだ土のまとまりをいう。
2 「仕立物」とは、樹木の自然な生育にまかせるのではなく、その樹木が本来持っている自然樹形とは異なり、人工的に樹形を作って育成したものをいう。
3 「株立(物)」とは、樹木等の幹が、根元近くから分岐してそう状を呈したものをいう。また、「株物」とは、低木でそう状を呈したものをいう。
4 「根元周」とは、ウメなどのように樹木の根元付近から幹が分岐しやすいもの、幹が太くても樹高が低いものの、幹が土と接している根元部分の周長をいう。

解答と解説: 

答え--- 1
根巻き:樹木等の移動に際し、士を着けたままで鉢を掘り、士を落とさないよう、鉢の表面を縄その他の材料で十分締め付けて掘り上げること。
記述は「根鉢」のこと



No 9 次に示す測定値に関する統計量の組合せとして、正しいものはどれか。

測定値:105、92、97、106、99、109、103、94、101、104

Me(メディアン) R(レンジ)
1 101 10
2 102 10
3 101 17
4 102 17

解答と解説: 

答え--- 4
メディアンは中央値
レンジは範囲の意味 最大値−最小値である。
最大値は109 最小値は92なので、差は17
中央値は10個のデータを並べた中央の値
92、94、97、99、101、103、104、105、106、109
これにより、101と103の値の中間が該当する。102になる。


No10 石材(JIS A 5003)の欠点に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 「欠け」は、石材の表面及び側面におけるひび割れをいう。
2 「しみ」は、石材の表面に他の材料の色の付いたものをいう。
3 「くされ」は、石材中の簡単に削り取れる程度の異質部分をいう。
4 「むら」は、石材の表面の部分的な色調の不ぞろいをいう。

解答と解説: 

答え--- 1
「欠け」は、石材のみえがかり面のりょう角部の小さい破砕をいう。
その他・・・
「そり」は、 石材の表面及び側面における曲がりをいう。
「き裂」は、 石材の表面及び側面におけるひび割れをいう。
「へこみ」は、 石材の表面のくぼみをいう。
「はん点」は、 石材の表面の部分的に生じたはん点状の色むらをいう。
「穴」は、 石材の表面及び側面に現れた穴をいう。


No11 石材(JIS A 5003)の間知石「45間知」に関する次の記述の(A)〜(C)に当てはまる語句及び数値の組合せとして、適当なものはどれか。
「面が原則としてほぼ方形に近く、控えは( A ) とし、面に直角に測った控えの長さは、面の最小辺の( B ) 倍以上であること。また、控長が45 cm以上で、表面積が( C )cm2以上であること。」
(A) (B) (C)
1 二方落とし --- 1.2 --- 620
2 四方落とし --- 1.5 --- 900
3 四方落とし --- 1.2 --- 1,220
4 二方落とし --- 1.5 --- 900

解答と解説: 

答え--- 2
控えは四方落としとし、面に直角に測った控えの長さは、面の最小辺の1.5倍以上であること。
控長が45 cm以上で、表面積が900cm2以上であること。

No12 次の(イ)〜(ハ)のうち、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における、寸法の表示項目に関する記述として、適当なものをすべて示したものはどれか。
(イ) 樹木の寸法は、必要に応じ樹高(H)、幹周(C)、枝張[葉張](W)、株立数(B.N)などを用いる。
(ロ) シバ類の寸法は、切りシバにおいては36 cm ×28 cmが10枚で1束、ロールシバにおいては36 cm ×140 cmが2枚で1束を標準とする。
(ハ)
その他地被類の寸法は、必要に応じ、ササ類や草本類は芽立数、木本類は高さと株立数、つる性類は主につる長等を用いる。
1 (イ)、(ロ)
2 (イ)、(ハ)
3 (ロ)、(ハ)
4 (イ)、(ロ)、(ハ)

解答と解説: 

答え--- 4
すべて適合している


No13 下記の数量表に基づき植栽工事を行う場合の寸法規格の判定として、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における規格基準に照らし、適当でないものはどれか。

〔数量表〕
樹種 樹高(m) 幹周(m) 枝張(m) 株立数 備考
カツラ 3.5 0.15 1.20 ---
ヤマボウシ 3.5 0.21 --- 2本立
コナラ 3.0 0.15 --- 3本立
ウツギ 0.5 --- --- 3本立以上

1 カツラで、樹高が3.7 m、幹周が0.18 m、枝張が最大幅で1.40 m、最小幅で1.10mのもの。
2 2本立のヤマボウシで、樹高がそれぞれ3.6 m、2.3 m、幹周がそれぞれ0.17 m、0.13 mのもの。
3 3本立のコナラで、樹高がそれぞれ3.3 m、3.0 m、2.4 m、幹周がそれぞれ0.1 m、0.08 m、0.06 m のもの。
4 5本立のウツギで、樹高がそれぞれ0.7 m、0.7 m、0.5 m、0.4 m、0.4 mのもの。

解答と解説: 

答え--- 2
2本立の基準は、1本は所要の樹高に達しており、他は所要の樹高の70%以上に達していること。
3本立て以上の基準は指定株立数について、過半数は所要の樹高に達しており、他は所要の樹高の70%以上に達していること

ヤマボウシの2.3m樹高のみが、規格の70%以下のため適当でない。



No14 「工種」に対する「品質特性」とその「試験方法」の組合せとして、適当なものはどれか。
(工種) (品質特性) (試験方法)
1 路盤工 --- 粒度 --- CBR試験
2 アスファルト舗装工 --- 平坦性 --- マーシャル安定度試験
3 土工 --- 支持力値 --- 平板載荷試験
4 コンクリート工 --- 安定性 --- ふるい分け試験

解答と解説: 

答え--- 3
支持力値に平板載荷試験は正しい。
CBR試験は路床土支持力比を求めるもの。粒度は関係ない。
マーシャル安定度試験は加熱アスファルト混合物の粗骨材・細骨材とアスファルトの割合・配合量を決定するための試験 材料試験なので施工上の平坦性は関係ない
ふるい分け試験は骨材をふるい分け、骨材の粒度分布を求め、コンクリート用骨材として適当かを判定するためのもの。細骨材の粗粒率や粗骨材の最大寸法を求めるための試験。安定性では間接的な関係性しかない。



No15 品質管理に関する記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 管理図において、点の並び方にかかわらず、点がすべて管理限界線内にあれば、工程が安定している状態といえる。
2 管理しようとする品質特性は、最終品質(設計品質)に影響を及ぼすと考えられるもののうち、できるだけ工程の最終段階で結果が得られるものがよい。
3 品質管理の手順としては、統計的手法を用いる前に、管理しようとする品質特性を決め、その特性について品質標準を定めた上で、それを守るための作業標準の決定などについて十分検討する。
4 品質管理を進めるには、まず各データによって製品がゆとりをもって規格を満足しているかどうかを管理図により確かめた後、同じデータによりヒストグラムを作り、最近のデータの安定状態を調べて工程が安定しているかを確認する。

解答と解説: 

答え--- 3
点の並び方にかかわらず、点がすべて管理限界線内にあれば・・・とあるが、管理限界線内であっても不安定、極端な移動があるようなら安定しているとはいえない。
品質特性は、工程の初めのうちに結果が得られる方が望ましい。
ヒストグラム(度数分布図)とは、バラツキの分布状態を棒グラフで表示したもの
管理図グラフと同時もしくは分布後

前のページへ TOP 次のページへ
平成22年1級造園施工管理技士
学科試験_午前問題 No.1〜No.12
No.13〜No.24
No.25〜No.36
午後問題 No.1〜No.15
No.16〜No.29
実地試験_ No.1〜No.5