平成22年度 1級管工事施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page3

※ 問題No.15 からNo.37 までの23問題のうちから12問題を選択し、解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 30 給湯設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 中央式の給湯管内の給湯温度は、レジオネラ属菌の増殖を防止するため、60 ℃程度とする。
2 住戸セントラル給湯に使用する瞬間式ガス湯沸し器は、冬期におけるシャワーと台所において湯の同時使用に十分に対応するためには、12号程度の能力が必要である。
3 圧力逃がし弁を給湯用温水ボイラの逃がし管に替えて設置した。
4 中央式給湯設備の熱源に使用する真空式温水発生機の運転には、有資格者を必要としない。

解答と解説: 

答え--- 2
号数は水温+25℃のお湯を1 分間に何リットル出せるかということを示すもの。
キッチンは5リットル/分、シャワーは10リットル/分が基本なので冬場の水温5℃時を条件に検討すると、およそ20号相当が必要。少なくとも12号では能力は小さすぎる。


No 31 排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 排水横枝管の勾配は、管径65 mm 以上100 mm 以下の場合は1/100を最小勾配とする。
2 排水立て管に45度を超えるオフセットを設ける場合、オフセットの上部及び下部600mm以内には、排水横枝管を接続しない。
3 ループ通気管の管径は、その排水横枝管と通気立て管の管径のうち、いずれか小さい方の1/2以上とする。
4 排水管に設ける通気管の最小管径は、30 mm とする。

解答と解説: 

答え--- 1
HASS206の排水横管の勾配基準によると、65mmの場合は1/50が最小勾配となっている。



No 32 排水トラップ及び阻集器に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 阻集器にはトラップ機能をあわせ持つものが多いので、器具トラップを設けると、二重トラップになるおそれがある。
2 排水トラップの深さ(封水深)は50 mm 以上100 mm以下とするが、特殊の用途の場合には100 mm を超えるものもある。
3 オイル阻集器は、ガソリン等の流出する箇所の近くに設け、ガソリン等を阻集器の水面に浮かべて回収し、それらが排水管中に流入して、爆発事故を起こすのを防止する。
4 トラップの自己サイホン作用を防止するため、器具排水口からトラップウェアまでの鉛直距離は800 mm 以下としなければならない。

解答と解説: 

答え--- 4
器具の排水口からトラップウェアまでの垂直距離は60pを超えない距離とする。



No 33 排水ポンプ及び排水槽に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 排水量がほぼ一定の場合は、ポンプ容量は、平均排水量の1.2〜1.5 倍程度とする。
2 汚水ポンプは、地下からの湧水、浸透水、空調機器からの排水等比較的固形物の少ない排水に用いられる。
3 排水槽の底部は、吸込みピットに向かって1/150〜1/100の勾配をつける。
4 吸込みピットは、フート弁や水中ポンプの吸込み側の周囲及び下部に200 mm以上の間隔を持たせた大きさとする。

解答と解説: 

答え--- 3
排水槽の底部は、吸込みピットへ向かって1/15以上1/10以下の勾配をとる。


No 34 不活性ガス消火設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 不活性ガス消火設備は、不活性ガスを空気中に放出して酸素の容積比を低下させ、窒息効果により消火させるものである。
2 不活性ガスは、電気の絶縁性、金属及び油性物質に対して変化を与えない。
3 放出された不活性ガスの排出には、換気用送風機による排気装置を設ける。
4 二酸化炭素を放出するものは、放出時の防護区画内の圧力上昇を防止するための避圧口を設けなければならない。

解答と解説: 

答え--- 4
二酸化炭素の場合は隣接区画との間に仕上げ材や目地処理を施し、漏気を防ぐこと。
二酸化炭素は濃度により人体に危険を及ぼす可能性がある。その場合は避圧口を設ける必要がない。(ただ、圧力上昇対策は施すほうが望ましい。)

No 35 ガス設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 都市ガスの種類で、13AはLNG主体の製造ガスである。
2 LPGのガス漏れ警報器の検知部は、ガス機器から水平距離が4m 以内で、かつ、検知部の下端が天井面より30 cm 以内に設置しなければならない。
3 3階以上の共同住宅にガス漏れ警報器を設置する場合、LNGを主体とする都市ガスの検知部は、周囲温度又は輻射温度が50℃以上になるおそれのある場所には設けてはならない。
4 LNGとは、メタンを主成分とする天然ガスを冷却して液化したものである。

解答と解説: 

答え--- 2
LPGは空気より重いので床側へガス漏れ警報器の検知部を設ける。
都市ガスは軽いが、LPG(プロパンガス)は空気より重い。


No 36 流入水及び放流水の水量、BOD濃度が下表の場合、合併処理浄化槽のBOD除去率として、適当なものはどれか。
排水の種類 水量(m3/日) BOD濃度(mg/L)
流入水 便所の汚水 100 260
雑排水 300 180
放流水 400 10
1 95 %
2 90 %
3 85 %
4 80 %

解答と解説: 

答え--- 1
BOD除去率
流入から流出を引いて差を求め、それを入ったモノで割り、100倍する。

除去率〔%〕={(流入BOD〔mg/L〕−放流BOD〔mg/L〕)÷流入BOD〔mg/L〕}×100
流入水BODは水量で求めて260+60=320mg/L
放流が10mg/L
よって、((320-10)÷320)×100=96.8%


No 37 浄化槽の生物膜法の特徴に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 生物の付着量を容易にコントロールできない。
2 活性汚泥法に比べて、低濃度の汚水処理に有効である。
3 活性汚泥法に比べて、余剰汚泥発生量が多い。
4 活性汚泥法に比べて、水量変動や負荷変動のある場合に適している。

解答と解説: 

答え--- 3
生物膜法は、付着した微生物を処理槽内に保持し続けることができる。よって、増殖速度が遅い微生物でも高濃度に維持することが可能。また、活性汚泥法より余剰汚泥発生を抑えられる。

※問題No.38 からNo.44 までの7問題は必須問題です。全問題を解答してください。
No 38 送風機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 軸流送風機は、遠心送風機に比べて、構造的に高速回転が可能で、低圧力・大風量を扱うのに適している。
2 多翼送風機の軸動力は風量の増加とともに低下するが、軸流送風機の軸動力は風量の増加とともに増加する。
3 後向き羽根送風機は、多翼送風機に比べて、高速回転が可能であり、高圧力を必要とする場合に適している。
4 斜流送風機は、羽根車の形状及び風量・静圧特性が軸流送風機と遠心送風機の中間にある。

解答と解説: 

答え--- 2
多翼送風機(シロッコファン)は、風量が増大するに伴って軸動力も増大する。
軸流送風機(プロペラファン)は、軸動力はほぼ平坦で、増大傾向にならない。


No39 開放形冷却塔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 冷却塔の出口水温は、外気の湿球温度より低くすることはできない。
2 冷却塔の入口水温と出口水温の差をアプローチと呼び、一般に、5℃前後としている。
3 冷却水系のスケールは、硬度成分が濃縮し塩類が析出したもので、ブローダウン等によりその発生を抑制できる。
4 冷却水系のスライムは、細菌等の微生物が土砂等を巻き込んで泥状塊となったもので、対策として塩素系薬剤による殺菌が有効である。

解答と解説: 

答え--- 2
アプローチは冷却水出口温度と外気入口湿球温度の差をいう。冷却水出入口の差はレンジという。一般にどちらも5℃程度である。


No40 冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 直だき吸収冷温水機は、遠心冷凍機に比べて、運転開始から定格能力に達するまでの時間が長い。
2 スクリュー冷凍機は、空気調和用の中・大容量の空気熱源ヒートポンプとして多く用いられている。
3 遠心冷凍機は、往復動冷凍機に比べて、容量制御が容易で、負荷変動に対する追随性が良い。
4 スクロール冷凍機は、地域冷房用等の大容量のものに多く用いられている。

解答と解説: 

答え--- 4
スクロール冷凍機は、小型のエアコンなどが多い。もっと小型であればロータリーピストン型などもある。
地域冷暖房システムに用いるならターボ式圧縮機などのほうが良い。

No41 配管付属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 スイング逆止め弁は、リフト逆止め弁に比べて、弁が開いた状態での開口面積が大きく、圧力損失が少ないので大口径まで使用される。
2 スモレンスキ逆止め弁は、リフト逆止め弁にばねと案内傘を内蔵した構造で、バイパス弁付きのものがあり、ポンプの吐出し側垂直配管に使用される。
3 単式スリーブ形伸縮管継手は、単式ベローズ形伸縮管継手に比べて、継手1個当たりの最大変位量が小さい。
4 フレキシブル形管継手は、軸に対して直角方向の変位を吸収するために用い、変位量が大きいほど全長を長くする必要がある。

解答と解説: 

答え--- 3
配管の伸縮部に伸縮継手には、ベローズ形とスリーブ形があるが、ベローズ形伸縮管継手の伸縮は伸びで20mm、縮みで60mm程度。スリーブ形は伸びで40mm、縮みで120mm程度と大きい。

No42 ダクト及びダクト付属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 内張りダクトは、低い周波数より高い周波数の騒音に対する消音効果が高い。
2 低圧ダクトの使用範囲は、常用圧力で正圧500 Pa以下であり、負圧の制限はない。
3 同一材料、同一断面積のダクトの場合、同じ風量では円形ダクトの方が長方形ダクトより単位長さ当たりの圧力損失が小さい。
4 大温度差空調に用いる吹出口は、誘引比の大きなものを選定する。

解答と解説: 

答え--- 2
低圧ダクトの使用範囲は、正圧+500Pa以下、負圧-500Pa以上の使用範囲が定められている。
ちなみに、
高圧1ダクト 正圧:+500〜+1000以下 負圧:-500〜-1000以内
高圧2ダクト 正圧:+1000〜+2500以下 負圧:-1000〜-2500以内


No43 JISに規定する配管に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 銅管のMタイプは、Lタイプより管の厚さが厚い。
2 水道用硬質ポリ塩化ビニル管のHIVPとVPの使用圧力は、同じである。
3 圧力配管用炭素鋼鋼管は、スケジュール番号の大きい方が管の厚さが厚い。
4 一般配管用ステンレス鋼管は、配管用ステンレス鋼管より管の厚さが薄い。

解答と解説: 

答え--- 1
Lタイプの方が肉厚は厚い。(JIS H 3300)


No44 「公共工事標準請負契約約款」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 工事材料の品質については、設計図書にその品質が明示されていない場合にあっては、中等の品質を有するものとする。
2 請負者(受注者)は、設計図書に基づいて請負代金内訳書及び工程表を作成し、発注者に提出する。
3 監督員は、工事の施工部分が設計図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要があると認められるときは、理由を請負者(受注者)に通知して、最小限度破壊して検査することができる。この場合の検査及び復旧に直接要する費用は、請負者(受注者)の負担とする。
4 発注者は、請負者(受注者)から工事が完成した旨の通知を受けたときは、工期最終日から14 日以内に完成検査を完了し、検査結果を請負者(受注者)に通知しなければならない。

解答と解説: 

答え--- 4
請負者は、工事を完成したときは、その旨を発注者に通知するものとし 、発注者は通知を受けた日から14日以内に工事の完成を確認するための検査を行い、その結果を請負者に通知しなければならない

工期最終日 → 通知を受けた日
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平成22年 一級管工事施工管理技士試験  学科試験 午前問題1_No.01〜No.14
午前問題2_No.15〜No.29
午前問題3_No.30〜No.44
午後問題1_No.01〜No.15
午後問題2_No.16〜No.29
 実地試験 問題 No.1〜No.6