平成23年度 1級建築施工管理技術検定試験  午後問題 Page1

問題番号〔N0.46〕〜〔N0.70〕までの25問題は,全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No46 仮設計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 現場に設ける工事用の事務所は,強度や防火性能を満足した上で,経済性や転用性も重視して計画した。
2 作業員の仮設男性用小便所の箇所数は,同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個を設置する計画とした。
3 仮囲いを設けなければならないので,その高さは地盤面から1.5 mとする計画とした。
4 仮囲いは,工事現場の周辺や工事の状況により危害防止上支障がないので,設けない計画とした。

解答と解説: 

答え--- 3
仮囲いの高さは地盤面から1.8m以上とする。
(建築基準法施工令第136条の2の20)


No47 仮設設備の計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 工事用使用電力量が90 kW 必要となったので,低圧受電で契約することとした。
2 工事用電気設備のケーブルを直接埋設するので,その深さを,重量物が通過する道路下は1.2 m 以上とし,埋設表示することとした。
3 工事用使用電力量の算出に用いる電灯の同時使用係数は,1.0 とすることとした。
4 工事用使用電力量が工程上で極端なピークを生じるので,一部を発電機で供給することとした。

解答と解説: 

答え--- 1
50kW以上は高圧受電契約が必要。



No48 施工計画書の作成に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 総合施工計画書は,施工方針,施工計画,管理計画を含めて作成する。
2 総合施工計画書は,工種別施工計画書を先に作成し,それに基づき作成する。
3 工種別施工計画書は,施工方針に大きく関わる主要な工事について作成する。
4 工種別施工計画に含まれる施工要領書は,専門工事業者が作成してもよい。

解答と解説: 

答え--- 2
施工計画書の作成手順は総合計画の後に工種別計画を作成する。



No49 施工計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 地下躯体の工事において,作業員の通行用の渡り桟橋は,切梁の上に設置する計画とした。
2 乗入れ構台の構造計算に採用する積載荷重は,施工機械や車両などの荷重のほかに,雑荷重として1 kN/m2 を見込む計画とした。
3 部材の剛性が小さい鉄骨は,大ブロックにまとめて建入れ直しを行う計画とした。
4 仮設の荷受け構台は,跳ね出しタイプで上階からワイヤロープでつる構造とし,ワイヤロープの安全係数を10で計画した。

解答と解説: 

答え--- 3
部材の剛性が小さいは、「弱い」ことなので大ブロックにまとめて建入れ直しを行うと、特に弱い部分に負荷がかかり、歪みが生じる恐れがある。


No50 工事現場における材料の保管に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 車輪付き裸台で運搬してきた板ガラスは,裸台に乗せたまま保管した。
2 ロール状に巻いたカーペットは,屋内の乾燥した場所に,縦置きにして保管した。
3 床シート類は,屋内の乾燥した場所に,直射日光を避けて縦置きにして保管した。
4 防水用の袋入りアスファルトは,積み重ねを10段までとして保管した。

解答と解説: 

答え--- 2
ロール巻きのカーペットは立てて保管した場合、形が崩れる。
湿気の少ない、風通しの良い場所へ寝かせ、上に物を置かない状態で保管する。


No51 杭地業工事の支持地盤の確認において,記録すべき事項に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 既製コンクリート杭のセメントミルク工法では,全杭について掘削機駆動用電動機の消費電流値を記録する。
2 鋼杭の打込み工法では,全杭について最終貫入量等を測定したものを記録する。
3 場所打ちコンクリート杭のアースドリル工法では,全杭について掘削機駆動用電動機の消費電流値を記録する。
4 場所打ちコンクリート杭のオールケーシング工法では,全杭について所定の深さから排出される土を確認し,記録する。

解答と解説: 

答え--- 3
場所打ちコンクリート杭は、全数で深さ及び支持地盤を確認し、その記録を報告書に記載する。電動機の消費電流値は記録不要。



No52 労働基準監督署長へ提出する計画の届出に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 積載荷重1 t以上の人荷用のエレベーターを設置する場合は,その計画を当該工事の開始の日の14 日前までに届け出なければならない。
2 支柱の高さが3.5 m以上の型枠支保工を設置する場合は,その計画を当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。
3 高さが31 m を超える建築物を解体する場合は,その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
4 ゴンドラを設置する場合は,その計画を当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

解答と解説: 

答え--- 1
労働安全衛生法施行令による人荷用エレベーターは1t以上は特定機械で届出を要する。
計画の届出は、労働安全衛生法第88条により計画工事開始の日の30日前までに届け出なければならない。


No53 工程管理における進ちょく度管理に関する記述イ.〜ニ.を一般的な手順に並べたものとして,最も適当なものはどれか。
イ. 作業員の増員,施工方法の改善等の遅延対策を立てる。
ロ. 遅れている作業の工程表の作成や工程表によって余裕時間を再検討する。
ハ. 工程会議などで遅れの原因がどこにあるか調査する。
ニ. 工程表によって進ちょくの現状を把握する。


1 ハ→ ニ→ イ→ ロ
2 ハ→ ニ→ ロ→ イ
3 ニ→ ハ→ イ→ ロ
4 ニ→ ハ→ ロ→ イ

解答と解説: 

答え--- 4

状況確認→原因調査→工程の再検討→改善策の検討



No54 高層建築の鉄骨工事において,所要工期算出における各作業の一般的な能率に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 タワークレーンの揚重ピース数は,1日当たり40 〜45 ピースとした。
2 トルシア形高力ボルトの締付けは,3人1組で1日当たり900 〜1,200 本とした。
3 現場溶接は,1日1人当たりボックス柱で2本,梁で5箇所とした。
4 タワークレーンのクライミングの1回に要する日数は,1.5 日とした。

解答と解説: 

答え--- 2
高層建築の場合、トルシア形高力ボルトの締付けの一般的な歩掛りは、0.6人/100本から0.7人/100本程度
よって、一人当たり160本程度になるので、3人だと500本弱程度が妥当。
現場溶接は1mあたり0.05人とみれば妥当


No55 工程の短縮のための工法として,最も効果の少ないものはどれか。
ただし,建物は一般的な事務所ビルで,鉄骨鉄筋コンクリート造,地下1階,地上9階建とする。
1 地下躯体工事は,逆打ち工法を採用する。
2 柱,梁の鉄筋は,先に鉄骨に取り付ける先組工法を採用する。
3 スラブ型枠には,床型枠用鋼製デッキプレートを採用する。
4 鉄骨建方は,水平積上げ方式を採用する。

解答と解説: 

答え--- 1
逆打ち工法は比較的地階が多く、大規模な建物であれば地上階と地階で並行作業が可能なので工期の短縮につながるが、地下1階程度の一般事務所ビルであれば、あまり効果は少ない。経費面を含めても採用メリットは薄い。


No56 ネットワーク工程表に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 トータルフロートは,当該作業の最遅終了時刻(LFT)から当該作業の最早終了時刻(EFT)を差し引いて求められる。
2 クリティカルパス以外の作業でも,フロートを消費してしまうとクリティカルパスになる。
3 フリーフロートが0ならば,トータルフロートも必ず0である。
4 クリティカルパスは,必ずしも1本とは限らない。

解答と解説: 

答え--- 3
フリーフロート(余裕時間)は、後続の作業も最早開始で始めたとき、後続の作業に全く影響を与えない余裕
トータルフロート(総余裕時間)は最遅完了時刻で後続作業を完了する場合に生じる余裕をいう。
この関係はフリーフロート≦トータルフロートになるので、フリーフロートが0であっても、トータルフロートは0以上の数値になるのが普通である。




No57 日本工業規格(JIS)に規定する品質管理の用語に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 許容差とは,許容限界の上限と下限の差である。
2 かたよりとは,計量的な観測値の最大値と最小値の差である。
3 ばらつきとは,観測値・測定結果の大きさがそろっていないこと,又は不ぞろいの程度である。
4 誤差とは,観測値・測定結果から真の値を引いた値である。

解答と解説: 

答え--- 2
かたより = 測定値の母平均 − 真の値
計量的な観測値の平均値から真の値を引いた値である。



No58 建築施工における品質管理に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1 目標品質を得るための管理項目を設定し,次工程に渡してもよい基準としての管理値を明示する。
2 施工品質管理表(QC工程表)の作成は,工種別又は部位別とし,一連の作業を重要度の高い順に並べる。
3 確認が必要な項目は,品質管理計画に基づき,試験又は検査を行う。
4 材料・部材・部品の受入れ検査は,種別ごとに行い,必要に応じて監理者の立会いを受ける。

解答と解説: 

答え--- 2
QC工程表は作業プロセスの順番に並べる。

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