平成25年度 1級建築施工管理技術検定試験  午前問題 Page2

No16〜No20までの5問題は、全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No16 構内アスファルト舗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 アスファルト混合物の敷均し時の温度の下限値は、90 ℃である。
2 舗装に用いるストレートアスファルトは、一般地域では主として針入度が60〜80 の範囲のものを使用する。
3 アスファルト混合物の締固め作業は、一般に継目転圧、初転圧、2次転圧、仕上げ転圧の順に行う。
4 アスファルト舗装終了後の交通開放は、舗装表面の温度が50℃以下になってから行う。

解答と解説: 

答え--- 1
アスファルト舗装要綱共通仕様書の規定では、初期締固め前温度110℃以上。




No17 電気設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 フロアダクトは、使用電圧が300 V以下で、屋内の乾燥した場所の床埋込み配線に用いられる。
2 ケーブルラックの金属製部分には、接地工事を施してはならない。
3 低圧屋内配線のための金属管の厚さは、コンクリートに埋め込む場合、1.2 mm以上とする。
4 電線の太さは、許容電流、電圧降下などを考慮して決められる。

解答と解説: 

答え--- 2
合成樹脂管の配管に接続する金属製のボックス等には、接地工事を施す。



No18 空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 パッケージユニットは、機内に冷凍機を内蔵するユニット形空調機である。
2 ファンコイルユニット方式の管式配管は、ゾーンごとに冷暖房の同時運転が可能である。
3 単一ダクト方式におけるCAV方式は、負荷変動に対して風量を変える方式である。
4 冷却塔は、冷凍機内で温度上昇した冷却水を空気と直接接触させて、気化熱により冷却する装置である。

解答と解説: 

答え--- 3
CAVは、定風量単一ダクト方式である。吹出し口から出る風量を一定とし、吹出し温度を変えることによって冷暖房能力を調整する空調方式。風量を変える方式ではない。


No19 昇降設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 勾配が8度を超え30度以下のエスカレーターの踏段の定格速度は、50 m/分とする。
2 エスカレーターの踏段の幅は1.1 m 以下とし、踏段の両側に手すりを設ける。
3 乗用エレベーターにあっては、1人当たりの体重を65 kgとして計算した最大定員を明示した標識を掲示する。
4 エレベーターの昇降路内には、原則として、エレベーターに必要な配管以外の配管設備を設けてはならない。

解答と解説: 

答え--- 1
屋H12建告1417号によると、エスカレーターの勾配に応じた踏段の定格速度は、勾配が8度以下のものは50m。勾配が8度を超え30度以下のものは45mである。


No20 請負契約に関する記述として、「公共工事標準請負契約約款」上、誤っているものはどれか。
1 設計図書において監督員の検査を受けて使用すべきものと指定された工事材料の当該検査に直接要する費用は、受注者の負担とする。
2 工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、原則として、発注者がその損害を負担しなければならない。
3 受注者は、その責めに帰すことができない事由により工期内に工事を完成することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に工期の延長変更を請求することができる。
4 現場代理人は、契約の履行に関し、工事現場に原則として常駐し、その運営、取締りを行うほか、請負代金額の変更及び契約の解除に係る権限を行使することができる。

解答と解説: 

答え--- 4
現場代理人は、請負代金額の変更及び契約の解除に係る権限はない。


問題番号〔N0.21〕〜〔N0.33〕までの13問題のうちから,5問題を選択し,解答してください。
No21 乗入れ構台の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 乗込みスロープの勾配は、一般に1/10〜1/6程度にする。
2 構台の幅が狭いときは、交差部に、車両が曲がるための隅切りを設ける。
3 構台の支柱の位置は、使用する施工機械、車両の配置によって決める。
4 構台の大引材や根太材の構造計算は、強度検討のほかに、たわみ量についても検討する。

解答と解説: 

答え--- 3
乗入れ構台の支柱の位置は、地下工作物、躯体位置、基礎杭、柱、梁、耐力壁を避け、かつ、切梁の位置についても検討調整する。施工機械や車両配置は関係ない。


No22 土質試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 粒度試験の結果で求められる粒径から、透水係数の概略値を推定できる。
2 液性限界・塑性限界試験の結果は、土の物理的性質の推定や塑性図を用いた土の分類に利用される。
3 圧密試験により、砂質土の沈下特性を求めることができる。
4 三軸圧縮試験により、粘性土のせん断強度を求めることができる。

解答と解説: 

答え--- 3
圧密試験は圧密沈下の予測を行うが、粘性土に適している。砂質土の圧縮性は標準貫入試験、ダッチコーン、平板載荷試験などが適する。


No23 親杭横矢板水平切梁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 プレボーリングで親杭を設置する際に、親杭の受働抵抗を十分に発揮させるため、杭の根入れ部分には良質砂による埋戻しを行う。
2 親杭の杭心位置の精度を確保するため、間隔保持材を用いたガイド定規、建込み定規を用いる。
3 山留め壁からの水平荷重を均等に受けるため、腹起しと親杭の間に裏込め材を設置する。
4 横矢板の設置後、打音等により矢板の裏込め材の充填状況を確認の上、親杭と横矢板との間にくさびを打ち込んで裏込め材を締め付け安定を図る。

解答と解説: 

答え--- 1
プレボーリングの根入れ部分は、打込みや圧入により設置するか、根固め液の注入などを行う。良質砂による埋戻しだけでは不十分。


No24 既製コンクリート杭の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 荷降ろしで杭を吊り上げる際には、安定するよう杭の両端の2点で支持して吊り上げるようにする。
2 セメントミルク工法における杭の設置は、根固め液注入の後に、圧入又は軽打によって杭を根固め液中に貫入させる。
3 セメントミルク工法において、オーガーは、掘削時及び引上げ時とも正回転とする。
4 打込み工法における一群の杭の打込みは、なるべく群の中心から外側へ向かって打ち進める。

解答と解説: 

答え--- 1
杭を吊り上げる場合は2点で支持して吊り上げるようにするのは正しいが、両端だと杭中央部が曲がるなど負荷による変形により都合が悪い。



No25 鉄筋の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 あばら筋の加工において、一辺の寸法の許容差を±5 mm とした。
2 同一径のSD 295 AとSD 345 の鉄筋を90°に折り曲げる場合の内法直径は、同じ値とした。
3 SD 345、D 19 の鉄筋末端部の折曲げ内法直径は、呼び名に用いた数値の3倍とした。
4 スラブと一体となるT形梁において、U字形のあばら筋とともに用いるキャップタイの末端部は、90 °フックとした。

解答と解説: 

答え--- 3
SD 345、D 19 の鉄筋末端部の折曲げ内法直径は、4d以上。



No26 鉄筋のガス圧接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 SD 345、D 29 の鉄筋を手動ガス圧接で接合するので、日本工業規格(JIS)に基づく1種の技量を有する者によって行った。
2 同一種類のD 29とD 25の鉄筋は、手動ガス圧接により接合した。
3 圧接端面は平滑に仕上げ、ばり等を除去するため、その周辺を軽く面取りした。
4 圧接部の加熱は、圧接端面が密着するまでは還元炎で行い、その後は中性炎で加熱した。

解答と解説: 

答え--- 1
手動ガス圧接1資格者種は呼び名D25以下の場合。D29の場合は手動ガス圧接2種資格者(D32以下)でなければならない。ちなみに手動ガス圧接3種資格者でD38以下(SD490の場合も)、手動ガス圧接4種資格者でD51以下である。



No27 型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 コンクリートの施工時の側圧や鉛直荷重に対する型枠の各部材それぞれの許容変形量は、3 mm 以下とした。
2 型枠の構造計算に用いる支保工以外の材料の許容応力度は、短期許容応力度とした。
3 パイプサポート以外の鋼管を支柱として用いるので、高さ2 m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けた。
4 枠組の支保工は、負担する荷重が大きいので、コンクリート又は十分に突き固めた地盤上に、敷角などを使用して設置した。

解答と解説: 

答え--- 2
型枠の支保工以外の材料の計算は長期・短期許容応力を求め、その平均値を用いる。




No28 コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 単位セメント量が過小の場合、コンクリートのワーカビリティーが悪くなる。
2 計画供用期間の級が標準供用級において、普通ポルトランドセメントを用いる場合の水セメント比の最大値は、65 %とする。
3 骨材に砕石や砕砂を使用し、スランプ18 cm のコンクリートを調合する場合、単位水量を185 kg/m3 以下にするためには、高性能AE減水剤を使用するとよい。
4 細骨材率を大きくすると、所要のスランプを得るのに必要な単位セメント量及び単位水量を減らすことができる。

解答と解説: 

答え--- 4
必要な単位セメント量及び単位水量を減らすなら、細骨材率を小さくするほうが効果的。細骨材率は大きくなると、骨材表面積が増えるので単位セメント量及び単位水量が増える。



No29 コンクリートの打込みに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 スランプ18 cm程度のコンクリートの打込み速度の目安は、一般にコンクリートポンプ工法で打ち込む場合、20 〜30 m3/h程度である。
2 暑中コンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、原則として、40℃以下となるようにする。
3 コンクリート内部振動機(棒形振動機)の挿入間隔は、有効範囲を考慮して60 cm 以下とする。
4 高性能AE減水剤を用いた高強度コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、外気温にかかわらず、原則として、120 分を限度とする。

解答と解説: 

答え--- 2
暑中コンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、JASS5で荷卸時のコンクリート温度は35℃以下としている。



No30 鉄骨の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 公称軸径が24 mm の高力ボルト用の孔あけ加工は、ドリルあけとし、径を26 mmとした。
2 鋼材の曲げ加工は、青熱ぜい性域を避け、約900℃の赤熱状態で行った。
3 自動ガス切断機で開先を加工し、著しい凹凸が生じた部分は修正した。
4 高力ボルト接合の摩擦面は、ショットブラストにて処理し、表面あらさは30μmRz 以上を確保した。

解答と解説: 

答え--- 4
JASS6及び、建築工事標準仕様書により、ブラスト処理を施し、表面粗度は50μmRy以上とする。



No31 鉄骨工事の溶接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 溶接部の表面割れは、割れの範囲を確認したうえで、その両端から50 mm以上溶接部をはつり取り、補修溶接した。
2 完全溶込み溶接の突合せ継手における余盛り高さについては、1 mmであったので、許容範囲内とした。
3 490 N/mm2 級の高張力鋼の組立て溶接を被覆アーク溶接で行うので、低水素系の溶接棒を使用した。
4 溶接作業場所の気温が−5 ℃を下回っていたので、溶接部より100 mm の範囲の母材部分を加熱して作業を行った。

解答と解説: 

答え--- 4
作業場所の温度が5℃〜-5℃の場合は溶接部より100 mm の範囲の母材部分を加熱して作業を行なっても可だが、-5℃以下の場合は溶接作業を行わない。


No32 建設機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 クラムシェルは、垂直掘削深さが40m程度までの軟弱地盤の掘削に用いられる。
2 ショベル系掘削機では、一般にクローラー式の方がホイール式よりも登坂能力が高い。
3 湿地ブルドーザーの平均接地圧は、全装備質量が同程度の場合、普通ブルドーザーより大きい。
4 ホイールクレーンは、同じ運転室内でクレーンと走行の操作ができ、機動性に優れている。

解答と解説: 

答え--- 3
湿地ブルドーザーの平均接地圧は、全装備質量が同程度の場合、普通のブルドーザーの半分程度である。


No33 鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 枠付き鉄骨ブレースの設置工事において、現場で鉄骨ブレース架構を組み立てるので、継手はすべて高力ボルト接合とした。
2 柱と接する既存の袖壁部分に完全スリットを設ける工事において、袖壁の切欠きは、袖壁厚の2/3の深さまでとした。
3 既存構造体にあと施工アンカーが多数埋め込まれる増設壁部分に用いる割裂補強筋には、はしご筋を用いることとした。
4 増設壁コンクリート打設後に行う既存梁下と増設壁上部とのすき間に圧入するグラウト材の充填は、空気抜きからグラウト材が出ることで確認した。

解答と解説: 

答え--- 2
完全スリットは完全に縁を切るもの。すべて切り欠く。一部残すのは部分スリットである。


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