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※ 問題番号No.1〜No.15 までの15 問題のうちから12 問題を選択し解答してください。


No1 換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 第3種機械換気方式は、自然給気と排気機による換気方式で、浴室や便所などに用いられる。
2 自然換気設備の給気口は、調理室等を除き、居室の天井の高さの1/2以下の高さに設置する。
3 営業用の厨房は、一般に窓のない浴室よりも換気回数を多く必要とする。
4 給気口から排気口に至る換気経路を短くする方が、室内の換気効率はよくなる。

解答と解説: 

答え--- 4
空気に澱みがないようにできるだけ換気経路は長くするほうが良い。


No2 日照、日射及び日影に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 水平ルーバーは西日を遮るのに効果があり、縦ルーバーは夏季の南面の日射を防ぐのに効果がある。
2 北緯35 度における南面の垂直壁面の可照時間は、春分より夏至の方が短い。
3 同じ日照時間を確保するためには、緯度が高くなるほど南北の隣棟間隔を大きくとる必要がある。
4 建物の高さが同じである場合、東西に幅が広い建物ほど日影の影響の範囲が大きくなる。

解答と解説: 

答え--- 1
西日を防ぐには横ルーバーだと遮蔽しきれないので縦ルーバーとするほうが好ましい。


No3 吸音及び遮音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 グラスウールなどの多孔質材料は、厚さが増すと高音域に比べて中低音域の吸音率が増大する。
2 共鳴により吸音する穿孔板は、背後に多孔質材料を挿入すると全周波数帯域の吸音率が増大する。
3 コンクリート間仕切壁の音響透過損失は、一般に高音域より低音域の方が大きい。
4 単層壁の音響透過損失は、一般に壁の面密度が高いほど大きい。

解答と解説: 

答え--- 3
コンクリートなど比重の大きなものは低音域の音の透過損失が大きくなる。高温域の音の透過損失はグラスウールなどが効果的。


No4 木質構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 構造用集成材は、ひき板(ラミナ)又は小角材を繊維方向がほぼ同じ方向に集成接着したものであり、弾性係数、基準強度は一般的な製材と比べ同等以上となっている。
2 枠組壁工法は、木材を使用した枠組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けることにより、壁及び床を設ける工法で、枠組壁は水平力と鉛直力を同時に負担することはできない。
3 燃えしろ設計は、木質材料の断面から所定の燃えしろ寸法を除いた断面に長期荷重により生じる応力度が、短期の許容応力度を超えないことを検証するものである。
4 直交集成板(CLT)は、ひき板(ラミナ)を幅方向に並べたものを、その繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料であり、弾性係数、基準強度は一般的な製材の繊維方向の値と比べ小さくなっている。

解答と解説: 

答え--- 2
枠組壁工法は、床受け梁などと一体で構成するので水平力と鉛直力を同時負担することがある。


No5 鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 梁のあばら筋にD 10の異形鉄筋を用いる場合、その間隔は梁せいの1/2以下、かつ、250mm 以下とする。
2 梁貫通孔は、梁端部への配置を避け、孔径を梁せいの1/3以下とする。
3 柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/2以下とする。
4 普通コンクリートを使用する場合の柱の最小径は、原則としてその構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とする。

解答と解説: 

答え--- 3
コンクリートの許容圧縮応力度は、設計基準強度に対し、短期FCで2/3。軸力比(短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値)は、設計基準強度の1/3以下とする。
軸力の許容負担率の低減が1/2では大きすぎる。




No6 鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 梁の材質を、SN 400AからSN 490 B に変えても、断面と荷重条件が同一ならば、梁のたわみは同一である。
2 鉄骨造におけるトラス構造の節点は、構造計算上、すべてピン接合として扱う。
3 材端の移動が拘束され材長が同じ場合、両端固定材の座屈長さは、両端ピン支持材の座屈長さより短い。
4 柱脚に高い回転拘束力をもたせるためには、根巻き形式ではなく露出形式とする。

解答と解説: 

答え--- 4
回転拘束力は出来うる限り固定端とみなすことが出来る根巻き形式となる。拘束力では、露出<根巻き<埋込形式 となる。


No7 基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 直接基礎の底面の面積が同じであれば、底面形状が正方形や長方形のように異なっていても、地盤の許容支持力は同じ値となる。
2 フローティング基礎は、建物重量と基礎等の構築による排土重量をつり合わせ、地盤中の応力が増加しないようにする基礎形式である。
3 基礎梁の剛性を大きくすることにより、基礎フーチングの沈下を平均化できる。
4 地盤の液状化は、地下水面下の緩い砂地盤が地震時に繰り返しせん断を受けることにより間隙水圧が上昇し、水中に砂粒子が浮遊状態となる現象である。

解答と解説: 

答え--- 1
基礎形状による支持力係数では、正方形(又は円形)が最も大きく、長方形になるほど短辺÷長辺の比率を乗じて求めるので、地盤の許容支持力は長方形の辺の比が大きくなるほど小さくなる。


No8 荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
 
1 教室に連絡する廊下と階段の床の構造計算用の積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、教室と同じ積載荷重の2,300 N/m2 とすることができる。
2 保有水平耐力計算において、多雪区域の積雪時における長期応力度計算に用いる荷重は、固定荷重と積載荷重の和に、積雪荷重に0.7を乗じた値を加えたものとする。
3 必要保有水平耐力の計算に用いる標準せん断力係数は、1.0 以上としなければならない。
4 速度圧の計算に用いる基準風速V0は、その地方の再現期間50 年の10 分間平均風速値に相当する。

解答と解説: 

答え--- 1
連絡する廊下にかかる積載荷重は、3,500とする。(建築基準法施行令86条)


No9 図に示す3ヒンジラーメン架構のAD間に等分布荷重が作用したとき、支点Aに生じる水平反力HA及び鉛直反力VAの値の大きさの組合せとして、正しいものはどれか。
 
1 HA= 60 kN、VA=40 kN
2 HA= 60 kN、VA=48 kN
3 HA= 96 kN、VA=40 kN
4 HA= 96 kN、VA=48 kN

解答と解説: 

答え--- 4
MC=0より
40×3-120×2.66+HA×4=0
H=30kN
n=1+f/h=1+6/4=2.5
HA=-wh/4 * 3h+4f/h+f=-30*4/4 * 3*4+4*2/4+2=-30*3.2=96 kN
VA=-VB=-wh^2/2l=-30*4^2/2*((4+6)/2)=480/12=48 kN


No10 図に示す3ヒンジラーメン架構に集中荷重P が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。
 
1
2
3
4

解答と解説: 

答え--- 3
地面に接する端点は共にピン端なので0となる。荷重のある左側材については、端では上端へ応力が発生する。




No11 鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 SN 490 B やSN 490 C は、炭素当量などの上限を規定して溶接性を改善した鋼材である。
2 TMCP 鋼は、熱加工制御により製造された、溶接性は劣るが高じん性の鋼材である。
3 耐火鋼(FR 鋼)は、モリブデン等を添加して耐火性を高めた鋼材である。
4 低降伏点鋼は、添加元素を極力低減した純鉄に近い鋼で、強度が低く延性が高い鋼材である。

解答と解説: 

答え--- 2
TMCP 鋼は、低い炭素当量で高い硬度が得られ、従来の制御圧延法に比べ、同じ硬度でも高い溶接性が確保できる材料である。


No12 左官材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 せっこうプラスターは、乾燥が困難な場所や乾湿の繰返しを受ける部位では硬化不良となりやすい。
2 セルフレベリング材は、せっこう組成物やセメント組成物に骨材や流動化剤等を添加した材料である。
3 セメントモルタルの混和材として消石灰を用いると、こて伸びがよく、平滑な面が得られる。
4 ドロマイトプラスターは、それ自体に粘りがないためのりを必要とする。

解答と解説: 

答え--- 4
ドロマイトプラスターやしっくいは、のりが必要でない材料である。


No13 ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 型板ガラスは、ロールアウト方式により、ロールに彫刻された型模様をガラス面に熱間転写して製造された、片面に型模様のある板ガラスである。
2 Low-E 複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属をコーティングしたもので、日射制御機能と高い断熱性を兼ね備えたガラスである。
3 強化ガラスは、板ガラスを熱処理してガラス表面付近に強い圧縮応力層を形成したもので、耐衝撃強度が高いガラスである。
4 熱線反射ガラスは、日射熱の遮0を主目的とし、ガラスの両面に熱線反射性の薄膜を形成したガラスである。

解答と解説: 

答え--- 4
熱線反射ガラスで反射膜は外部側のみに形成されている。


No14 建築用シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 弾性シーリング材とは、目地のムーブメントによって生じた応力がひずみにほぼ比例するシーリング材である。
2 塑性シーリング材とは、目地のムーブメントによって生じた応力がムーブメントの速度にほぼ比例し、ムーブメントが停止すると素早く緩和するシーリング材である。
3 1成分形高モジュラス形シリコーン系シーリング材は、耐熱性、耐寒性に優れ、防かび剤を添加したものは、浴槽や洗面化粧台などの水まわりの目地に用いられる。
4 2成分形ポリウレタン系シーリング材は、耐熱性、耐候性に優れ、金属パネルや金属笠木などの目地に用いられる。

解答と解説: 

答え--- 4
ポリウレタン系シーリング材は、塗装下地となるサイディング、ALCなどのジョイント部シーリングに用いられ、金属部分には向いていない。金属製笠木などには変性シリコーン性などが向いている。


No15 内装材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 コンポジションビニル床タイルは、単層ビニル床タイルよりバインダー量を多くした床タイルである。
2 複層ビニル床タイルは、耐水性、耐薬品性、耐磨耗性に優れているが、熱による伸縮性が大きい。
3 パーティクルボードは、日本工業規格(JIS)で定められたホルムアルデヒド放散量による区分がある。
4 普通合板は、日本農林規格(JAS)で定められた接着の程度による区分がある。

解答と解説: 

答え--- 1
コンポジションビニル床タイルも単層構成である。バインダー含有量が30%以上がホモジニアスビニル床タイル。30%未満がコンポジションビニル床タイルである。よってバインダー含有量が少ないほうがコンポジションビニル床タイルである。




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