平成20年度 1級土木施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page2

※ 問題番号No.1〜No.35 までの35 問題は必須問題ですから全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No19 地上2.5メートルの箇所で,8ヶ月間以上使用する場合のつり足場の設置に関し,労働安全衛生法上,次の記述のうち誤っているものはどれか。
1 事業者は,足場の構造及び材料に応じて作業床の最大積載荷重を定めて,これをこえて積載する場合には,労働者に周知させなければならない。
2 つり足場の工事計画書は,工事開始の30 日前までに所轄の労働基準監督署長に提出しなければならない。
3 つり足場の工事計画書は,所定の安全衛生の実務経験を有する1級土木施工管理技士等,法令に定められた資格を有する者を参画させて作成しなければならない。
4 事業者は,「足場の組立て等作業主任者」を選任し,その作業主任者に作業方法を決定させ,作業の進行状況を監視させなければならない。

解答と解説: 

答え--- 1
作業床の最大積載荷重を越えて積載することはしてはならない。その場合は計画的に分散させること。

No20 移動式クレーンに係る玉掛け作業時の労働災害を防止するための作業分担に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 事業者は,作業標準の作成及び関係労働者の作業配置の決定をするほか,作業責任者に作業前打合せの実施を行わせなければならない。
2 玉掛け作業責任者は,クレーンの据付け状況及び運搬経路を含む作業範囲内の状況を確認し,必要な場合は障害物の除去を行う。
3 合図者は,クレーン運転者及び玉掛け者が視認できる場所に位置し,玉掛け者からの合図を受けた際は,関係労働者の退避状況と第三者の立入りがないことを確認して,クレーン運転者に合図を行う。
4 玉掛け者は,作業開始前に,使用するクレーンにかかわる点検を行い,据付け地盤の状況を確認し,必要な場合は地盤の補強等の措置を要請する。

解答と解説: 

答え--- 4
クレーンにかかわる点検は、玉掛け者が行う業務ではない。

No21 移動式クレーン,バックホウ等の建設機械の使用及び取扱いに関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
1 移動式クレーンの定格荷重は,作業半径にかかわらず一定である。
2 現道上の工事では,工事の作業区域や機械の作動範囲を明確に区分し,工事の作業区域に安全柵を設置して公衆の立入りを禁止するとともに,工事の作業区域以外の場所では作業を行わない。
3 建設機械の使用,取扱いにあたっては,その機械に定められた運転者,取扱者を選任すれば,当該建設機械に運転者,取扱者を表示する必要がない。
4 事業者は,有資格者が機械の運転を行う場合には,定められた手順に従って作業が行われているかどうかの確認は必要がない。

解答と解説: 

答え--- 2
2が適当である。他の記述は誤りが解りやすいですね。

No22 掘削,積込み機械の安全作業に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 急傾斜地では,機械の進行方向が極力傾斜面に正対するように走行し,また機械の前進方向が常に山側に向く(前進シフトで登り,後進シフトで降りる)走行を行う。
2 バックホウで土砂をダンプトラックに積み込む際,旋回距離が短くなる場合には,ダンプトラックの運転席上を荷が通過する旋回で行う。
3 バックホウ掘削を行う時は,法肩の崩壊を想定し,クローラが法肩に対して直角になるように機械を配置する。
4 降雨時の作業は,地盤の状態をよく確認してから開始し,火山灰などの降雨により崩壊しやすい地盤の法肩付近では安全な距離を確保して行う。

解答と解説: 

答え--- 2
ダンプトラックの運転席上を荷が通過する旋回は非常に危険である。絶対に避けること。

No23 現場で行うアーク溶接作業に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 箱桁内などの狭い場所での溶接作業においては,溶接のシールドガス(CO2)が充満して,酸素欠乏となる危険があるため,十分な換気を行う。
2 アーク溶接を行う場合には,火花やスラグ等による火傷を防ぐため,前掛け,腕カバー,革手袋等の保護具を用いる。
3 被溶接材,又はこれと電気的に接続される定盤等の金属体には,接地工事は行わない。
4 アーク,火花によって,引火,火災を起こすことがないよう,溶接作業を行う周辺には,ボロ布等は置かない。

解答と解説: 

答え--- 3
電気的に接続される定盤等の金属体には,接地工事を行うこと。

No24 水道管,下水道管,ガス管等の地下埋設物が予想される場所での掘削作業に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
1 施工者は,埋設物のないことが明確でない車道部の掘削では,深さ1メートルまでの試掘により埋設物の確認を行う。
2 露出した埋設物がすでに破損していた場合は,掘削工事の施工者の責任において,直ちに修理を行う。
3 施工者は,露出した埋設物には,埋設物の名称,保安上の必要事項,管理者の連絡先等を記載した標示板を取り付け,工事関係者に注意を喚起する。
4 施工者は,ガス管が埋設されている近くを掘削する場合,ガス管に触れるおそれのないときには,溶接機等火気を伴う機械器具類を使用することができる。

解答と解説: 

答え--- 3
3が適当。埋設物がすでに破損していた場合においては、施工者は、直ちに起業者及びその埋設物の管理者に連絡し、修理等の措置を求めなければならない。埋設物の予想される位置を深さ2メートル程度まで試掘と合わせて深針を行い、移設物の存在が確認されたときは、布堀り又はつぼ堀りを行ってこれを露出させなければならない。

No25 職業性疾病の予防に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 チッピングハンマを用いた岩石のはつり作業における振動障害の予防には,1日における振動業務の作業時間(休止時間を除く。)は4時間以内とし,一連続作業時間はおおむね30分以内とする。
2 雨水が滞留しているマンホール内部作業等における酸素欠乏症の予防には,その日の作業開始前に作業場所の空気中の酸素濃度を測定し,酸素濃度を18% 以上に保つよう換気する。
3 石綿等を張り付けた物の解体等の作業における石綿障害の予防には,原則として,石綿等が湿潤な状態で作業を行う。
4 熱中症の予防には,作業場所に水分や塩分等を備え付け,労働者が容易に補給できるようにする。

解答と解説: 

答え--- 1
1日における振動業務の作業時間は、内燃機関を内蔵する可搬式の工具にあっては1日2時間以内。これは「チエンソー以外の振動工具の取扱い業務に係る振動障害予防対策指針」により定められている。
石綿等の解体等の作業は、湿潤な状態にするのも有効な処置であるので、3の選択肢も悩むところだが、石綿障害予防規則 第十二条-2 より「事業者は、石綿等の粉じんの発散源を密閉する設備、局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けない場合には、全体換気装置を設け、又は当該石綿等を湿潤な状態にする等労働者の健康障害を予防するため必要な措置を講じなければならない。」とある。よって原則として,石綿等が湿潤な状態で作業を行うの記述は該当しないことになる。

No26 ISO 9000ファミリーに示された品質マネジメントシステムを構築し,実施するプロセスアプローチのステップ(実施手順)の組合せとして,次のうち適当なものはどれか。
(イ)各プロセスの有効性及び効率を測定する方法を設定する。
(ロ)品質マネジメントシステムの継続的改善のためのプロセスを確立し,適用する。
(ハ)組織の品質方針及び品質目標を設定する。
(ニ)品質目標の達成に必要なプロセス及び責任を明確にする。
1 (イ)→ (ハ) → (ロ) → (ニ)
2 (ロ)→ (イ) → (ニ) → (ハ)
3 (ロ)→ (ハ) → (イ) → (ニ)
4 (ハ)→ (ニ) → (イ) → (ロ)

解答と解説: 

答え--- 4
4が適当


No27 品質管理を行うにあたり,品質特性を選定する場合の留意点として,次の記述のうち適当でないものはどれか。
1 管理すべき品質特性が複数ある場合は,その中から品質特性を1つ選び管理する。
2 品質特性を定める場合には,工程上管理しやすく,かつ,早期に測定結果のわかる品質特性を選び管理する。
3 代用特性を品質特性として用いる場合は,目的としている品質特性と代用特性との関係が明確である品質特性を選び管理する。
4 設計図及び仕様書に定められた品質に重要な影響を及ぼす品質特性を選び管理する

解答と解説: 

答え--- 1
品質特性が複数ある場合、複数の結果を総合的に判断する。

No28 レディーミクストコンクリート(JIS A 5308)に規定されている普通コンクリートの品質管理の規格値(許容差)に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
1 空気量の許容差は,空気量4.5% のとき±1.5% である。
2 スランプの許容差は,スランプ8cm以上18 cm以下のとき±2.5 cm である。
3 スランプフローの許容差は,スランプフロー50 cmのとき±7.5 cm である。
4 圧縮強度の許容値は,強度試験の3回の試験結果の平均値が,購入者が指定した呼び強度の強度値の85%以上である。

解答と解説: 

答え--- 4
1回の強度試験の結果は呼び強度の値の85%以上とし、3回の試験結果の平均値は、呼び強度の値以上とする。

No29 道路路床盛土の品質管理における「品質特性」と「土質試験名」との組合せとして,次のうち適当なものはどれか。
[品質特性] [土質試験名]
1 施工含水比 ・・・ 土の液性限界試験
2 乾燥密度 ・・・ 土の粒度試験
3 たわみ量 ・・・ 平板載荷試験
4 支持力値 ・・・ 現場CBR 試験

解答と解説: 

答え--- 4
4が適当。土の液性限界試験はコンシステンシー、土の粒度試験は土の締固め特性、平板載荷試験は地耐力試験

No30 工事の品質管理の試験頻度に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 管理結果を工程能力図にプロットし,それが一方に片寄っている状況が続く場合は,試験頻度を変えずに施工を継続して異常の有無を確認する。
2 作業の進行に伴い管理の限界を十分満足できることがわかれば,工程の初期段階に増加した試験の頻度は,それ以降減らしてもよい。
3 作業員や施工機械などの組合せを変更するときは,試験頻度を増し,新たな組合せによる品質の確認を行う。
4 各工程の初期段階においては,試験の頻度を増し,品質を把握する。

解答と解説: 

答え--- 1
一方に片寄っている状況が続く場合は,試験頻度を多くするとともに施工法などを見直して異常の原因を調べる。


No31 鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の加工及び組立の検査時の標準的な判定基準に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 組み立てた鉄筋のかぶりの許容誤差は,設計値に対して±25 mmの範囲内とする。
2 鉄筋加工後の全長に対する寸法の許容誤差は,±20 mmとする。
3 組み立てた鉄筋の有効高さの許容誤差は,設計寸法の±3% ,又は±30 mmのうち小さいほうの値とし,最小かぶりは確保する。
4 組み立てた鉄筋の中心間隔の許容誤差は,±20 mmとする。

解答と解説: 

答え--- 1
鉄筋のかぶりの許容誤差は,±10 mmの範囲内

No32 コンクリートの非破壊試験方法のうち,鉄筋の位置,径,かぶりを推定するのに適したものは,次のうちどれか。
1 反発度に基づく方法
2 弾性波を利用する方法
3 電磁誘導を利用する方法
4 電気化学的方法

解答と解説: 

答え--- 3
3が適当。鉄筋探査は電磁誘導、反発度及び弾性波はコンクリート圧縮強度、電気化学的方法は、コンクリート内部の鉄筋腐食状況の判定に使われる。

No33 山岳トンネルの施工における周辺環境対策に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
1 騒音・振動の防止対策にあたっては,伝播経路での対策,受音点・受振点での対策が基本であり,発生源の対策は次善の策として実施する。
2 坑内排水のような一時的な排水は,水質汚濁防止法の対象外となっており,都道府県等の条例によって規制されることはない。
3 周辺地盤の変状による地表面沈下の防止対策工法としては,先受け工法,支保工沈下対策,条件によっては裏込充てん工法がある。
4 トンネルの施工に伴う渇水問題は,調査が困難であるので,周辺の湧水状況などの事前調査は実施しなくてもよい。

解答と解説: 

答え--- 3
3が適当である。騒音・振動は発生源の対策を一番に考えるべき。坑内排水でも水質汚濁防止法の対象である。周辺の湧水状況などの事前調査は必要。

No34 「建設工事に係る資材の再資源化に関する法律(建設リサイクル法)」に基づく,対象建設工事の都道府県知事等への届け出(工事着手の7日前まで)事項として,定められていないものは,次のうちどれか。
1 分別解体等の計画
2 工事の着手時期及び工程の概要
3 解体工事である場合においては,再資源化後の利用計画及び工事予定金額
4 解体工事である場合においては,解体する建築物等に用いられた建設資材の量の見込み

解答と解説: 

答え--- 3
再資源化後の利用計画及び工事予定金額は定められていない。問題文をよく読まないと落とし穴にはまる問題である。「再資源化後」までの届け出事項はない。

No35 工事現場で発生する下記の建設発生土等の措置に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 杭基礎施工の場所打ち杭工法により発生する泥土化した掘削土(粒子の直径が74ミクロン以下の建設汚泥)は,産業廃棄物として産業廃棄物処理業者に処理を委託した。
2 構造物取壊しにより発生するコンクリート塊は,現場で再生処理して構造物の裏込材として利用した。
3 地山掘削による掘削土砂は,運搬して他の工事の盛土に利用した。
4 港湾・河川の浚渫に伴って生ずるすべての土砂は,廃棄物処理法の対象となるため,産業廃棄物として処理場に運搬した。

解答と解説: 

答え--- 4
浚渫土は建設残土同様に埋め立て用などに再利用することがある。土質を調査して脱水、PH調整、セメント固化などの処理を行う。
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