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※ 問題はすべて必須ですから、36 問題全部を解答してください。


No1 日本庭園に関する「庭園名」、「庭園様式」、「庭園が作庭された時代」の組合せとして、適当なものはどれか。
(庭園名) (庭園様式) (庭園が作庭された時代)
1 毛越寺庭園 --- 池泉回遊式 --- 平安時代
2 龍安寺方丈庭園 --- 浄土式 --- 室町時代
3 無鄰庵庭園 --- 茶庭安土 --- 桃山時代
4 水前寺成趣園 --- 池泉回遊式 --- 江戸時代

解答と解説: 

答え--- 4
毛越寺庭園は浄土庭園。毛越寺庭園は石庭。その周辺が池泉回遊式庭園である。無鄰庵庭園は池泉回遊式で作庭は明治時代である。


No2 我が国の公園制度に関する次の記述の()〜()に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
「明治21年に、近代国家の首都としてふさわしい都市をつくるため( ) が公布され、近代的な公園である( ) が整備された。その後、大正12年の関東大震災により公園の防災上の重要性が認識され、( ) などが整備された。」
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1 太政官布達 --- 日比谷公園 --- 隅田公園
2 太政官布達 --- 上野恩賜公園 --- 飛鳥山公園
3 東京市区改正条例 --- 日比谷公園 --- 隅田公園
4 東京市区改正条例 --- 上野恩賜公園 --- 飛鳥山公園

解答と解説: 

答え--- 3
東京市区改正条例 が公布され、近代的な公園である 日比谷公園が整備された。関東大震災により公園の防災上の重要性が認識され、隅田公園が整備された。


No3 土壌に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 土性は、土壌中の砂、シルト、粘土の重量組成割合により区分され、土壌粒子の粒径は、粘土<シルト<砂の順で大きくなる。
2 土壌水のうち、植物が利用可能な有効水は、土壌中の孔隙を移動する重力水と、土壌粒子表面に吸着している吸湿水である。
3 土壌中では土壌微生物、土壌動物、植物根の呼吸により、酸素が消費され二酸化炭素が生成されるため、土壌空気の成分組成は、大気と比べ一般に二酸化炭素の比率が大きい。
4 土壌中の窒素は、大部分が有機態窒素で存在し、土壌微生物により分解され無機態窒素に変化することにより、植物に吸収される。

解答と解説: 

答え--- 2
吸湿水は空気中の湿気を土壌が吸い取った水分で、土壌表面に吸着している。
重力水は土壌粒子の大きな隙間に保持される水分。
毛管水は土壌粒子の隙間に毛管張力によって保持される水分。
植物が利用できる水分は重力水と毛管水である。


No4 土壌に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 市街地では、コンクリートの構造物や舗装により地表が覆われていることから、一般に土壌は、アルカリ化する傾向がある。
2 土壌の最大容水量とは、降雨後24 時間を経て、重力水が排水された後の土壌の水分保持量のことである。
3 土壌の透水性や保水性は、土性と密接な関係があり、一般に壌土は埴土と比べて植物の生育に適している。
4 土壌のpHは、土壌の化学性を特徴づける基本的な項目で、植物の生育には一般に中性ないし微酸性が適している。

解答と解説: 

答え--- 2
降雨後24 時間を経て、重力水が排水された後の土壌の水分保持量は、ほ場容水量である。


No5 植物の虫害に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 カミキリムシ類の幼虫は、樹皮下や材部を食害し、食害された植物は枯死することがある。
2 カメムシ類の幼虫・成虫は、新梢や茎の内部に侵入して食害し、茎葉を枯死させることがある。
3 グンバイムシ類の幼虫・成虫は、植物の葉に針状の口を刺して吸汁し、吸汁箇所は白い斑点状となる。
4 ドクガ類の幼虫は、若齢のうちは群生して葉の表面を食害し、生育すると分散して葉を食害する。

解答と解説: 

答え--- 2
カメムシ類は、果実を吸汁する。内部侵入することはない。




No6 植生に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 我が国の植生は、一般に、裸地→ 一年生草本の草原→ 多年生草本の草原→ 陰樹林→陽樹林の順に遷移する。
2 潜在自然植生とは、その地域の環境条件のもとで、間伐などの人為的行為により、種組成や構造が安定した植生をいう。
3 先駆植物とは、遷移の初期において、はじめに裸地に侵入し繁茂する植物であり、一般に陰性のものが多い。
4 二次遷移とは、植生が山火事などにより失われた後、生育基盤となる土壌や植物の種子などが存在する場所に始まる遷移をいう。

解答と解説: 

答え--- 4
二次遷移は、すでに存在している植物群落が、火事・洪水・人による破壊などによって消滅したあとに起こる遷移。山火事などにより失われた後の群生は一次遷移である。

No7 造園樹木の性質に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 イチョウ、サンゴジュ、ヤツデは、防火力に優れている。
2 カクレミノ、ポプラ、ユリノキは、耐陰性に優れている。
3 アキニレ、アジサイ、シダレヤナギは、耐湿性に優れている。
4 ウバメガシ、カイズカイブキ、トベラは、耐潮性に優れている。

解答と解説: 

答え--- 2
ポプラ、ユリノキは陽樹。


No8 造園樹木に関する記述のうち、適当なものはどれか。
 
1 イチイ、ガマズミ、ソヨゴは赤色系の実をつける。
2 コブシ、ホソバタイサンボク、レンギョウは白色系の花が咲く。
3 イチョウ、イロハモミジ、ナナカマドは秋に黄葉する。
4 シモツケ、ヒュウガミズキ、ヤブツバキは赤色系の花が咲く。

解答と解説: 

答え--- 1
イロハモミジ、ナナカマドの紅葉は、紅色になる。
レンギョウの花の色は黄色。ヒュウガミズキの花の色は黄白系。


No9 花壇に用いられる植物に関する組合せとして、適当なものはどれか。
 
1 春播き一年草 ----- クロッカス、コスモス、マツバボタン
2 秋播き一年草 ----- パンジー、ヒナゲシ、フクジュソウ
3 宿根草 ----- キキョウ、シバザクラ、マツバギク
4 球根類 ----- キンセンカ、スイセン、ヒアシンス

解答と解説: 

答え--- 3
キンセンカは宿根系ともいえるが、基本は春播き一年草。クロッカスは球根系。ヒナゲシは秋蒔き一年草。フクジュソウは宿根草。


No10 玄武岩に関する次の記述の()〜()に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
  「玄武岩は、成因による分類上は( ) であり、多くは溶岩として産出されるが、冷却固結するときに( ) を生じることが多い。石材の一つに( ) がある。」
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1 火成岩 --- 柱状節理 --- 六方石
2 火成岩 --- 層理 --- 大谷石
3 変成岩 --- 層理 --- 六方石
4 変成岩 --- 柱状節理 --- 大谷石

解答と解説: 

答え--- 1
玄武岩は火成岩で冷却固結するときに柱状節理を生じる。玄武岩は六方石である。




No11 木材の一般的な性質に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 木材は、金属やコンクリートに比べて、熱伝導率が極めて小さい。
2 樹皮に近い辺材は、樹心に近い心材よりも樹液や水分が少ないため、腐りにくい。
3 木材は、温度変化による膨張や収縮は小さいが、含水率の増減による膨張や収縮は大きい。
4 まさ目の板は、板目の板に比べて、伸縮が一様で不規則な変形をしない。

解答と解説: 

答え--- 2
樹皮に近い辺材は水分が多くて心材より腐りやすい。


No12 日本庭園における役木に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 正真木は、庭の景の中心となる樹木で、樹形の優れた常緑の大木が用いられ、他の樹木はこの樹木に従って配植される。
2 見越しの松は、庭の背景を構成し、前面の景を引き立てる役割を持つ樹木で、マツ以外にも、モミ、コウヤマキなどが用いられる。
3 流枝松は、滝の手前に添えて、滝口をあらわに見せないようにする樹木で、クロマツ、アカマツ、ハイビャクシンなどが用いられる。
4 夕陽木とは、庭が南面のとき、西側に植栽される樹木で、主として落葉樹の花物、紅葉物などが用いられる。

解答と解説: 

答え--- 3
滝の手前に添えて、滝口をあらわに見せないようにする樹木は、飛泉障りの木。流枝松は水面と地表部分を連絡しているように覗き状に水辺へ優美に差し出したように植えるもので滝口とは限らない。





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平成29年度1級造園施工管理技士 学科午前問題No1 No.01〜No.12
学科午前問題No2 No.13〜No.24
学科午前問題No3 No.25〜No.36
学科午後問題No1 No.01〜No.15
学科午後問題No2 No.16〜No.29
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