平成24年度 1級管工事施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page1

※ 問題No. 1 からNo.17 までの17問題は必須問題です。全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 工事の申請・届出書類と提出先の組合せとして、適当でないものはどれか。
   (申請・届出書類)   (提出先) 
 1 道路法の道路占用許可申請書   ----- 道路管理者
 2 労働安全衛生法の小型ボイラー設置報告書   ----- 労働基準監督署長
 3 騒音規制法の特定施設設置届出書   ----- 都道府県知事
 4 消防法の指定数量以上の危険物貯蔵所設置許可申請書   ----- 市町村長又は都道府県知事

解答と解説: 

答え--- 3
騒音規制法の特定施設設置届出書は市町村長である。

No 2 工事の契約後から引渡しまでの業務に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 着工前の業務には、工事組織の編成、仮設計画の作成、実行予算書の作成がある。
2 施工中の業務には、諸官庁への申請・届出、機器製作図の作成、総合工程表の作成がある。
3 完成時の業務には、試運転調整、完成図の作成、取扱い説明書の作成がある。
4 引渡し時の業務には、装置の概要説明及び運転指導、設計関係事項の説明、保守点検事項の説明がある。

解答と解説: 

答え--- 2
総合工程表の作成は着工前の業務である。諸官庁への申請・届出でも書類によっては着工前にしなければならないものも多い。



No 3 工程管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
 1  曲線式工程表のバナナ曲線は、全体工事を出来高累計曲線で管理するもので、工程が上方許容限界曲線と下方許容限界曲線の間にあるように管理するためのものである。
 2  ネットワーク工程表において、クリティカルパス上の各イベントにおける最早開始時刻と最遅完了時刻は、同時刻である。
 3  バーチャート工程表は、縦軸に各作業名を記述し、各作業の着手日と終了日の間を棒線で示すもので、各作業の工期に対する影響の度合いが分かりやすい。
 4  タクト工程表は、高層建物で、同一作業を1フロアなどの工区ごとに繰り返して行う場合に、繰返し作業を効率よく行うために作成される。

解答と解説: 

答え--- 3
バーチャート工程表は、横軸工程表で、作業の相互関係や各作業の工期に対する影響の度合いはわかりにくい。進捗状況が直視的で、作業、修正が容易であるメリットがある。


No 4 図に示すネットワーク工程表に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 クリティカルパスは、である。
2 作業Bと作業Iのフリーフロートは、同じである。
3 作業Cのトータルフロートは、0である。
4 作業Fの最遅開始時刻は、14 日である。

解答と解説: 

答え--- 4


クリティカルパスは、(B-C-I)で、22日である。
作業Fの最遅開始時刻は、クリティカルパス22日から作業Fの7日を引いた15日である。
作業Bと作業Iのフリーフロートは、クリティカルパスの上なのでフリーフロートは、0である。
作業Cのトータルフロートは、クリティカルパス上なので0である。

No 5 品質管理で用いられる統計的手法に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
 1  特性要因図は、「魚の骨」とも呼ばれるもので、不良とその原因が体系的にわかる。
 2  ヒストグラムは、「柱状図」とも呼ばれるもので、データの全体分布や概略の平均値がわかる。
 3  散布図は、グラフに点をプロットしたもので、点の分布状態より2つのデータの相関関係がわかる。
 4  パレート図は、データをプロットして結んだ折れ線と管理限界線により、データの時間的変化や異常なばらつきがわかる。

解答と解説: 

答え--- 4
パレート図は、データをプロットして結んだ折れ線と値が降順にプロットされた棒グラフにより、データの要因の中から最も重要なものを調べるために用いる。起こりやすい欠陥の種類などを表すので品質管理で用いる。


No 6 品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 品質管理を行うことによる効果には、手直しの減少、工事原価の低減などがある。
2  品質管理には、施工図の検討、機器の工場検査、装置の試運転調整などがある。
3  抜取検査は、不良品の混入が許されない製品を、安価に検査する場合に適用する。
4  全数検査は、大型機器、防災機器や直ちに取替えが困難な機器について適用する。

解答と解説: 

答え--- 3
抜取検査は、サンプルを抜き取り、測定や試験を実施し、そのサンプルの結果をロットの合否判定基準と比較して合否を判定する方法である。全体の不良や不具合が許容されている範囲に納まっていることが合否判定なので、不良品の混入が許されない製品に用いるものではない。又、費用を節約するためでもない。


No 7 建設工事における安全管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 安全施工サイクルとは、安全朝礼から始まり、安全ミーティング、安全巡回、工程打合せ、片付けまでの1日の活動サイクルのことである。
2 リスクアセスメントとは、建設現場に潜在する危険性又は有害性を洗い出し、それによるリスクを見積もり、その大きいものから優先してリスクを除去、低減する手法である。
3 ツールボックスミーティングとは、関係する作業者が作業開始前に集まり、その日の作業、安全等について話合いを行うことで、職場安全会議とも呼ばれている。
4 重大災害とは、業務上、労働者が死亡又は休業が4日以上となる負傷をした災害事故で、労働基準監督署に速報しなければならない。

解答と解説: 

答え--- 4

重大災害とは、労働者が一時に3人以上の死傷者を出したり、爆発を起したりした災害を重大災害としている。
労働者が死亡又は休業が4日以上の場合、労働者死傷病報告を労働基準監督署に提出しなければならない。


No 8 図に示す、元請と下請が混在して、常時50人以上の労働者が作業を行う建設現場の安全衛生管理体制において、A社及びB社が選任しなければならない者の組合せのうち、「労働安全衛生法」上、正しいものはどれか。
   
  (A社)   (B社)
 1 総括安全衛生管理者   ----- 安全衛生推進者
 2 総括安全衛生管理者   ----- 安全衛生責任者
 3 元方安全衛生管理者   ----- 安全衛生推進者
 4 元方安全衛生管理者   ----- 安全衛生責任者

解答と解説: 

答え--- 4

総括安全衛生管理者は林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業は労働者数100人以上の事業所に選任義務がある。
元方安全衛生管理者は常時50人以上の事業場で元方事業が選出する安全管理者のこと。A社が元方に該当する。
安全衛生推進者は、常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業所に選任する義務がある。
安全衛生責任者は、常時50人以上の事業場で下請業者から選ぶ安全衛生責任者のこと。B・C・D社が該当する。


No 9 機器の基礎及びアンカーボルトに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 基礎に多量のコンクリートを打設する場合、レディーミクストコンクリートを使用し、呼び強度は21 N/mm2 とする。
2 大型直だき吸収冷温水機の基礎は、コンクリートの打込み後、適切な養生を行い、10日経過した後に機器を据え付ける。
3 L形アンカーボルトは、J形及びヘッド付アンカーボルトに比べて、許容引抜き荷重が大きい。
4 あと施工アンカーボルトにおいては、接着系アンカーは、下向き取付けの場合、金属拡張アンカーに比べて、許容引抜き荷重が大きい。

解答と解説: 

答え--- 3

L形アンカーボルトはJ形及びヘッド付アンカーボルトに比べると短期許容引抜き力は小さい。J形なら埋め込み150mm以上であればL形400mm相当と同じになる。



No10 機器の据付けに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 真空又は窒素加圧の状態で据え付けられた冷凍機は、機内を大気に開放した後、配管を接続する。
2 冷却塔の補給水口の高さは、ボールタップを作動させるため、高置タンクの低水位より3mの落差が確保できる位置とする。
3 ユニット形空気調和機は、コンクリート基礎の上に防振ゴムパッドを敷き、水平に据え付ける。
4 飲料用受水タンクは、コンクリート製の独立基礎の上に鋼製架台を介して、水平、かつ、底面の高さが600 mm 以上になるよう堅固に固定する。

解答と解説: 

答え--- 1

真空又は窒素加圧の状態で搬入さた密閉形遠心冷凍機は、据付け後冷媒充填まで気密を保持する。開放したりしない。


No11 配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 揚水ポンプの吸込管は、揚水ポンプに向かって1/50〜1/100の上り勾配とした。
2 揚水管の試験圧力は、揚水ポンプの全揚程に相当する圧力とした。
3 管径200 mm の屋外排水管の直管部に、排水桝を24 m の間隔で設けた。
4 パッケージ形空気調和機の冷媒管のフラッシング及び気密試験に、窒素ガスを使用した。

解答と解説: 

答え--- 2

試験圧力は、揚水ポンプの全揚程の2倍かつ0.75MPa以上の圧力とする。


No12 配管の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 空気調和機の冷温水管の接続は、流入はコイル上部、流出はコイル下部となるようにした。
2 空気調和機の冷温水量を調節する電動三方弁は、冷温水管の返り管側に設けた。
3 冷温水管の自動空気抜き弁は、配管頂部で管内が正圧になる場所に取り付けた。
4 空気調和機のドレン管に、送風機の全圧以上に相当する排水トラップの深さ(封水深)をもった空気調和機用トラップを設けた。

解答と解説: 

答え--- 1
冷温水管は、空気調和機のコイル下部より流入し、コイル上部より流出するように施工する。


No13 ダクトの施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 アングルフランジ工法ダクトは、フランジ部の鉄板の折返しを5mm 以上とする。
2 共板フランジ工法ダクトは、天井内の横走りダクトの吊り間隔をアングルフランジ工法ダクトより短くしなければならない。
3 亜鉛鉄板製の排煙ダクトは、角の継目にピッツバーグはぜを用いてはならない。
4 送風機の吐出し口直後にエルボを取り付ける場合、吐出し口からエルボまでの距離は、送風機の羽根径の1.5 倍以上とする。

解答と解説: 

答え--- 3

ピッツバーグはぜは強度が強く、煙の漏洩も少ない。よって排煙ダクトに採用してもかまわない。工程が複雑でボタンパッチはぜ等に比較すると価格が高い。


No14 ダクト及びダクト付属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 亜鉛鉄板製円形スパイラルダクトは、亜鉛鉄板を螺旋状に甲はぜ機械掛けしたもので、高圧ダクトにも使用できる。
2 シーリングディフューザ形吹出口は、冷房時には、冷房効果をあげるため、中コーンを下げる。
3 防火ダンパの温度ヒューズの作動温度は、一般系統用は72℃程度、厨房排気系統用は120 ℃程度とする。
4 最上階、屋上等を横走りする主ダクトに耐震支持を必要とする場合は、20m 以内に1箇所、形鋼振止め支持を設ける。

解答と解説: 

答え--- 4

横走り主ダクトは、形鋼振れ止め支持を行う。その取付間隔は12m以下とする。



No15 保温に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 グラスウール保温材の24 K、32 Kなどの表示は、保温材の耐熱温度を表すもので、数値が大きいほど耐熱温度が高い。
2 ポリエチレンフォーム保温材は、水にぬれた場合でも、グラスウール保温材に比べ熱伝導率の変化が小さい。
3 事務室天井内の冷水管をグラスウール保温材で保温する場合の施工順序は、1.保温筒、2.鉄線、3.ポリエチレンフィルム、4.アルミガラスクロスとする。
4 ステンレス鋼板(SUS 304)製貯湯タンクは、エポキシ系塗装により保温材と絶縁する。

解答と解説: 

答え--- 1

グラスウール保温材の24 K、32 KのKとはケルビンのこと。熱貫流率のことで断熱性の(熱の伝えにくさ)を示す。数値が大きいほど熱を伝えにくい。

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平成24年 一級管工事施工管理技士試験  学科試験 午前問題1_No.01〜No.14
午前問題2_No.15〜No.29
午前問題3_No.30〜No.44
午後問題1_No.01〜No.15
午後問題2_No.16〜No.29
 実地試験 問題 No.1〜No.6