平成27年度 1級管工事施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page1

※ 問題番号No.1〜No.14 までの14 問題は必須問題です。全問題を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 地球環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 建築物の二酸化炭素排出量を一般的なライフサイクルでみると、設計・建設段階、運用段階、改修段階、廃棄段階のうち、運用段階が全体の過半を占めている。
2 オゾン層が破壊されると、太陽光に含まれる有害な赤外線がそのまま地表に到達し、生物に悪影響を及ぼす。
3 地球の温暖化に影響を与える程度を示す地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素よりフロン類の方が大きい。
4 酸性雨は、大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物が溶け込んでpH 5.6以下の酸性となった雨などのことで、湖沼や森林の生態系に悪影響を与える。

解答と解説: 

答え--- 2
オゾン層が破壊されて地表に達するのは紫外線である。


No 2 冬期における外壁の結露に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 外壁に断熱を施すと、熱貫流抵抗が小さくなり、結露を生じにくい。
2 外壁の室内側に繊維質の断熱材を設ける場合は、断熱材の室内側に防湿層を設ける。
3 室内空気の流動が少なくなると、壁面の表面温度が低下し、結露を生じやすい。
4 室内空気の絶対湿度が同じ場合、室内空気の温度の低い方が、表面結露が生じやすい。

解答と解説: 

答え--- 1
断熱を施した場合、熱貫流抵抗が大きくなる。

No 3 室内の空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 浮遊粉じんは、在室者の活動により、衣類の繊維やほこりなどが原因で発生し、その量は空気の乾燥によって増加する傾向がある。
2 ホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物(VOCS)は、シックハウス症候群の原因物質である。
3 空気中の一酸化炭素濃度が2%になると、20 分程度で人体に頭痛、目まいが生じる。
4 空気中の二酸化炭素濃度が20 %程度以上になると、人体に致命的な影響を与える。

解答と解説: 

答え--- 3
2%=20,000ppmのこと。人体に頭痛、目まいが生じるのは500ppm程度。10,000ppm(1%)で即死濃度に至るので、明らかに誤り。問題の条件は二酸化炭素のもの。


No 4 流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 毛管現象は、液体の表面張力によるものである。
2 水の粘性係数は、水温の上昇とともに小さくなる。
3 水中における水の圧力は、水面からの深さに比例して大きくなる。
4 ウォーターハンマーは、鋼管よりも硬質塩化ビニル管の方が発生しやすい。

解答と解説: 

答え--- 4
ウォーターハンマーは管の材料の収縮性が大きいほど発生しにくい。鋼管は伸びがほとんど発生しないので、ウォーターハンマーも塩ビ管より発生しやすいといえる。


No 5 直管路の圧力損失に関する文中、 内に当てはまる用語の組合せとして、適当なものはどれか。
流体が直管路を流れるとき、 のために流体摩擦が働き、運動を妨げる抵抗となって圧力損失を生じる。この圧力損失はダルシー・ワイスバッハの式により、に反比例することが知られている。
1 粘性  ---- 流速
2 粘性  ---- 管径
3 慣性  ---- 流速
4 慣性  ---- 管径

解答と解説: 

答え--- 2
流体の流れの粘性抵抗による圧力損失は管径に反比例する。



No 6 流体におけるレイノルズ数に関する文中、 内に当てはまる用語の組合せとして、適当なものはどれか。
  レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と の比で表され、管内の流れにおいて、その値が大きくなり臨界レイノルズ数を超えると になる。
1 粘性力  ---- 層流
2 粘性力  ---- 乱流
3 圧縮力  ---- 層流
4 圧縮力  ---- 乱流
   

解答と解説: 

答え--- 2

レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で、臨界レイノルズ数を超えると乱流になる。


No 7 熱に関する用語の組合せのうち、最も関係の少ないものはどれか。
1 熱伝導  ---- ステファン・ボルツマンの法則
2 熱機関  ---- カルノーサイクル
3 電子冷凍  ---- ペルチェ効果
4 気体の状態式  ---- ボイル・シャルルの法則

解答と解説: 

答え--- 1

ステファン・ボルツマンの法則は、熱輻射との関係性のものである。物体から放射される熱の放射率と物体の熱伝導とは関係性が薄い。


No 8 伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 熱放射は、物体が電磁波の形で熱エネルギーを放出・吸収する現象である。
2 固体壁とこれに接する流体の伝熱を、熱伝達という。
3 固体壁両側の流体間の熱通過による熱移動量は、固体壁の厚さに反比例する。
4 自然対流は、流体温度の異なる部分の密度の差により、上昇流と下降流が起こることで生じる。

解答と解説: 

答え--- 3

厚ければ比例して伝わりにくくなる。


No 9 湿り空気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 加湿・除湿のない温度変化は、空気線図(h-x線図)上で横軸と平行な移動で示される。
2 乾球温度が一定の場合、絶対湿度が上昇すると相対湿度も上昇する。
3 熱水分比とは、比エンタルピーの変化量と絶対湿度の変化量との比をいう。
4 水スプレーによる加湿の場合、絶対湿度と乾球温度がともに上昇する。

解答と解説: 

答え--- 4

水スプレーによる加湿の場合、絶対湿度は増加するが乾球温度は下がる。(温度を下げたくない場合には蒸気などを用いることがある)


No10 金属材料の腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 水中における炭素鋼の腐食は、pH4以下ではほとんど起こらない。
2 開放系配管における炭素鋼の腐食速度は、水温の上昇とともに80℃位までは増加する。
3 流速が速くなると炭素鋼の腐食速度は増加するが、ある流速域では、表面の不動態化が促進され腐食速度が減少する。
4 鉄などのイオン化傾向の大きい金属は、腐食しやすい。

解答と解説: 

答え--- 1

pH4は結構な酸性であるので、鋼材は腐食しやすい。(中性はpH7である)


No11 三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 スターデルタ始動方式は、全電圧直入始動方式と比較して、始動電流を1/3に低減できる。
2 同期速度は、電動機の極数に比例し、電源の周波数に反比例する。
3 建築設備に使用されるものの電源には、一般に、三相3線式200 Vが使用される。
4 全電圧直入始動方式では、一般に、始動電流が定格電流の5〜7倍程度流れる。

解答と解説: 

答え--- 2

同期速度=120・周波数÷極数 よって極数に反比例、周波数に比例となる。



No12 電気工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 PF管(合成樹脂製可とう電線管)内に納める電線を、EM-IE電線(600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線)とした。
2 使用電圧が300 V以下であるため、金属管にD種接地工事を施した。
3 CD管(合成樹脂製可とう電線管)は、直接コンクリートに埋め込んで施設してはならない。
4 CD管(合成樹脂製可とう電線管)はオレンジ色であるため、PF管(合成樹脂製可とう電線管)と判別できる。

解答と解説: 

答え--- 3

CD管はコンクリートに埋め込んで使用される事のほうが多い。


No13 鉄筋コンクリートに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 柱の鉄筋のかぶり厚さは、主筋の外側からコンクリートの表面までの最短距離をいう。
2 水セメント比とは、セメントペースト中のセメントに対する水の質量百分率をいう。
3 単位セメント量が少ないほど、水和熱や乾燥収縮によるひび割れの発生が少ない。
4 コンクリートのスランプ値が大きくなると、ワーカビリティーが向上する。

解答と解説: 

答え--- 1

主筋でなく、最も近接している鉄筋。RCの柱などはフープ筋が主筋に巻いてあるのでフープ筋からの距離がかぶり厚さである。


No14 鉄筋コンクリートの梁貫通孔に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 梁貫通孔は、梁のせん断強度の低下を生じさせる。
2 梁貫通孔の外面は、一般に、柱面から梁せいの1.5 倍以上離す。
3 梁貫通孔を設ける場合は、梁の上下の主筋の量を増やさなければならない。
4 梁貫通孔の径が、150 mm 以上の場合は、補強筋を必要とする。

解答と解説: 

答え--- 3

貫通部補強は主筋を増やすのでなく、貫通部周囲の鉄筋を増やす。主筋は曲げなどの応力に耐えるものだが、貫通穴は通常曲げ応力の最も小さな部分に設けるため影響は少ない。スターラップ筋などせん断補強筋の欠損を補うための補強が必要である。


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