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※ 問題番号No.1〜No.15 までの15 問題のうちから12 問題を選択し解答してください。


No1
[試験の名称] [試験結果から求められるもの] [試験結果の利用]
1 RI計器による土の密度試験 ……… 土の含水比 ……… 地盤の許容支持力の算定
2 平板載荷試験 ……… 地盤反力係数 ……… 地層の厚さの確認
3 ポータブルコーン貫入試験 ……… 貫入抵抗 ……… 建設機械のトラフィカビリティーの判定
4 標準貫入試験 ……… N値 ……… 盛土の締固め管理の判定

解答と解説: 

答え--- 3
平板載荷試験は地耐力を確認するものである。
標準貫入試験は地盤の反力を確認するものである。
RI計器による土の密度試験は盛土の締固めの確認である。


No2 土工における土量の変化率に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 土量の変化率は、実際の土工の結果から推定するのが最も的確な決め方である。
2 土の掘削・運搬中の損失及び基礎地盤の沈下による盛土量の増加は、原則として変化率に含まれている。
3 土量の変化率C は、地山の土量と締め固めた土量の体積比を測定して求める。
4 土量の変化率Lは、土工の運搬計画を立てる上で重要であり、土の密度が大きい場合には積載重量によって運搬量が定まる。

解答と解説: 

答え--- 2
土の損失、地盤沈下は運搬土量や埋め戻し土等の変化率には含めない。


No3 TS(トータルステーション)・GNSS(衛星測位システム)を用いた盛土の情報化施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 盛土の締固め管理技術は、工法規定方式を品質規定方式にすることで、品質の均一化や過転圧の防止などに加え、締固め状況の早期把握による工程短縮がはかられるものである。
2 マシンガイダンス技術は、TSやGNSSの計測技術を用いて、施工機械の位置情報・施工情報及び施工状況と三次元設計データとの差分をオペレータに提供する技術である。
3 まき出し厚さは、試験施工で決定したまき出し厚さと締固め回数による施工結果である締固め層厚分布の記録をもって、間接的に管理をするものである。
4 盛土の締固め管理は、締固め機械の走行位置を追尾・記録することで、規定の締固め度が得られる締固め回数の管理を厳密に行うものである。

解答と解説: 

答え--- 1
品質規定方式とは、土質に合わせて管理するもの。
工法規定方式とは、締固め機械の機種・敷均し厚さ・締固め回数などを定め、これにより一定の品質を確保しようとする方法
よって、均一化や過転圧の防止とあるので工法規定方式で管理されるものである。


No4 建設発生土を盛土に利用する際の留意点に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 道路の路体盛土に用いる土は、敷均し・締固めの施工が容易で、かつ締め固めた後の強さが大きく、雨水などの侵食に対して強く、吸水による膨潤性が低いことなどが求められる。
2 締固めに対するトラフィカビリティーが確保できない場合は、水切り・天日乾燥、強制脱水、良質土混合などの土質改良を行うことが必要である。
3 道路の路床盛土に第3種及び第4種建設発生土を用いる場合は、締固めを行っても強度が不足するおそれがあるので一般的にセメントや石灰などによる安定処理が行われる。
4 道路の路床盛土に第1種及び第2a種建設発生土のような細粒分が多く含水比の高い土を用いる場合は、砂質系土などを混合することにより締固め特性を改善することができる。

解答と解説: 

答え--- 4
第1種建設発生土. 砂、礫及びこれらに準ずるもの。第2a種建設発生土は砂質土、礫質土及びこれらに準ずるものであり、細粒分は少ない。



No5 道路土工に用いられる軟弱地盤対策工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 締固め工法は、地盤に砂などを圧入又は動的な荷重を与え地盤を締め固めることにより、液状化の防止や支持力増加をはかるなどを目的とするもので、振動棒工法などがある。
2 固結工法は、セメントなどの固化材を土とかくはん混合し地盤を固結させることにより、変形の抑制、液状化防止などを目的とするもので、サンドコンパクションパイル工法などがある。
3 荷重軽減工法は、軽量な材料による荷重軽減や地盤の挙動に対応しうる構造体をつくることにより、全沈下量の低減、安定性確保などを目的とするもので、カルバート工法などがある。
4 圧密・排水工法は、地盤の排水や圧密促進によって地盤の強度を増加させることにより、道路供用後の残留沈下量の低減をはかるなどを目的とするもので、盛土載荷重工法などがある。

解答と解説: 

答え--- 2
サンドコンパクションパイル工法は締め固めた砂柱でありセメント等の固化材は含まない。




No6 コンクリート用骨材に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 砂は、材料分離に対する抵抗性を持たせるため、粘土塊量が2.0%以上のものを用いなければならない。
2 同一種類の骨材を混合して使用する場合は、混合した後の絶乾密度の品質が満足されている場合でも、混合する前の各骨材について絶乾密度の品質を満足しなければならない。
3 JIS A 5021 に規定されるコンクリート用再生粗骨材Hは、吸水率が3.0%以下でなければならない。
4 凍結融解の繰返しによる気象作用に対する骨材の安定性を判断するための試験は、硫酸ナトリウムの結晶圧による破壊作用を応用した試験方法により行われる。

解答と解説: 

答え--- 1
細骨材の粘土塊量は1.0%以下のものを用いなければならない。又、粗骨材は0.25%以下である。



No7 コンクリート用混和材料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 膨張材をコンクリート1m3当たり標準使用量20〜30 kg程度用いてコンクリートを造ることにより、コンクリートの乾燥収縮や硬化収縮などに起因するひび割れの発生を低減できる。
2 フライアッシュを適切に用いると、コンクリートのワーカビリティーを改善し単位水量を減らすことができることや水和熱による温度上昇の増加などの効果を期待できる。
3 高性能AE減水剤を用いたコンクリートは、通常のコンクリートと比べて、コンクリート温度や使用材料などの諸条件の変化に対して、ワーカビリティーなどが影響を受けやすい傾向にある。
4 収縮低減剤は、コンクリート1m3当たり5〜10 kg程度添加することでコンクリートの乾燥収縮ひずみを20〜40% 程度低減できる。

解答と解説: 

答え--- 2
フライアッシュは水和熱による温度上昇を抑える効果があるのでひび割れを防止できる。上昇ではない。


No8 コンクリートの打込み・締固めに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
 
1 打ち込むコンクリートと接する型枠面から水分が吸われると、コンクリート品質の低下などがあるので、吸水するおそれのあるところは、あらかじめ湿らせておく。
2 打ち込んだコンクリートの粗骨材が分離してモルタル分が少ない部分があれば、その分離した粗骨材をすくい上げてモルタルの多いコンクリートの中に埋め込んで締め固める。
3 コンクリートを打ち重ねる場合は、上層と下層が一体となるよう、棒状バイブレータを下層コンクリート中に10 cm 程度挿入して締め固める。
4 締固めを行う際は、あらかじめ棒状バイブレータの挿入間隔及び1箇所当たりの振動時間を定め、振動時間が経過した後は、棒状バイブレータをコンクリートから素早く引き抜く。

解答と解説: 

答え--- 4
棒状バイブレータはゆっくりと引き抜く。素早く引き抜くとバイブレーター穴があく。


No9 コンクリートの配合に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
 
1 水セメント比は、コンクリートに要求される強度、耐久性及び水密性などを考慮して、これらから定まる水セメント比のうちで、最も小さい値を設定する。
2 空気量が増すとコンクリートの強度は大きくなるが、コンクリートの品質のばらつきも大きくなる傾向にある。
3 スランプは、運搬、打込み、締固めなどの作業に適する範囲内で、できるだけ小さくなるように設定する。
4 単位水量が大きくなると、材料分離抵抗性が低下するとともに、乾燥収縮が増加するなどコンクリートの品質が低下する。

解答と解説: 

答え--- 2
空気量が増すとコンクリートの強度が低下する。


No10 鉄筋の加工・組立に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
 
1 鉄筋を組み立ててからコンクリートを打ち込む前に生じた浮きさびは、除去する必要がある。
2 鉄筋を保持するために用いるスペーサーの数は必要最小限とし、1m2当たり1個以下を目安に配置するのが一般的である。
3 型枠に接するスペーサーは、防錆処理が施された鋼製スペーサーとする。
4 施工継目において一時的に曲げた鉄筋は、所定の位置に曲げ戻す必要が生じた場合、600℃程度で加熱加工する。

解答と解説: 

答え--- 1
構造物の側面については1m2あたり2個以上、構造物の底面については、1m2あたり4個以上設置を基本とする。型枠に接するスペーサーは樹脂製などとする。鋼製はサビの発生があるので好ましくない。
曲げ加工した鉄筋の曲げ戻しは行ってはならない。




No11 コンクリートの養生に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
1 混合セメントB 種を用いたコンクリートの湿潤養生期間の標準は、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートと同じ湿潤養生期間である。
2 日平均気温が4℃以下になることが予想されるときは、初期凍害を防止できる強度が得られるまでコンクリート温度を0℃以上に保つ。
3 コンクリートの露出面に対して、まだ固まらないうちに散水やシート養生などを行う場合には、コンクリート表面を荒らさないで作業ができる程度に硬化した後に開始する。
4 マスコンクリート構造物において、打込み後に実施するパイプクーリング通水用の水は、0℃を目処にできるだけ低温にする。

解答と解説: 

答え--- 3
混合セメントB 種を用いたコンクリートは普通ポルトランドセメントのものより2〜3日程度湿潤養生期間が長くなる。
寒中コンクリートの初期凍害を防止できる強度が得られるまでコンクリートの温度を5℃以上に保ち、さらに2日間は0℃以上に保つことを標準とする。
マスコンクリート構造物に実施するパイプクーリングは熱割れ防止のためのものだが、通常は15度前後の水を通す。コンクリートの熱温度によって15〜10度程度の水温差がある。



No12 構造物の基礎に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 橋梁下部の直接基礎の支持層は、砂層及び砂礫層では十分な強度が、粘性土層では圧密のおそれのない良質な層が、それぞれ必要とされるため、沖積世の新しい表層に支持させるとよい。
2 橋梁下部の杭基礎は、支持杭基礎と摩擦杭基礎に区分され、長期的な基礎の変位を防止するためには一般に支持杭基礎とするとよい。
3 斜面上や傾斜した支持層などに擁壁の直接基礎を設ける場合は、基礎地盤として不適な地盤を掘削し、コンクリートで置き換えて施工することができる。
4 表層は軟弱であるが、比較的浅い位置に良質な支持層がある地盤を擁壁の基礎とする場合は、良質土による置換えを行い、改良地盤を形成してこれを基礎地盤とすることができる。

解答と解説: 

答え--- 1
橋梁下部の直接基礎の支持層は、洪積世以前の古い地盤に支持させるほうが良い。



No13 中掘り杭工法の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
1 杭の沈設後、スパイラルオーガや掘削用ヘッドを引上げる場合は、負圧の発生によるボイリングを引き起こさないために急速に引上げるのがよい。
2 コンクリート打設方式による杭先端処理を行う場合は、コンクリート打設前に杭内面をブラシや高圧水などで清掃・洗浄し、土質などに応じた適切な方法でスライムを処理するとよい。
3 最終打撃方式により杭先端処理を行う場合、中掘りから打込みへの切替えは、時間を空けて杭を安定させてから行うのがよい。
4 中間層が比較的硬質で沈設が困難な場合は、一般に杭先端部にフリクションカッターを取り付けるとともに、杭径程度以上の拡大掘りを行い、周面摩擦力を低減させるとよい。

解答と解説: 

答え--- 2
掘削オーガを引き上げる場合は孔壁を崩さないようにゆっくりと引き抜く。
最終打撃方式により杭先端処理を行う場合、中掘りから打込みへの切替えは日を改めないうちに措置するほうが望ましい。時間が経過すると孔径が狭まって抵抗が増し杭先端処理の効果が得にくくなる。
周面摩擦力は増大させることで支持力として考慮が可能。


No14 場所打ち杭工法の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 オールケーシング工法では、コンクリート打込み時に、一般にケーシングチューブの先端をコンクリートの上面から所定の深さ以上に挿入する。
2 オールケーシング工法では、コンクリート打込み完了後、ケーシングチューブを引き抜く際にコンクリートの天端が下がるので、あらかじめ下がり量を考慮する。
3 リバース工法では、安定液のように粘性があるものを使用しないため、泥水循環時においては粗粒子の沈降が期待でき、一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理できる。
4 リバース工法では、ハンマグラブによる中掘りをスタンドパイプより先行させ、地盤を緩めたり、崩壊するのを防ぐ。

解答と解説: 

答え--- 4
スタンドパイプは杭壁を保護する目的で用いられる。ハンマグラブなどの重機掘削だと杭壁を破損する恐れがある。


No15 土留め支保工の施工に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
1 切ばりは、一般に引張部材として設計されているため、引張応力以外の応力が作用しないように腹起しと垂直にかつ、密着して取り付ける。
2 切ばりに継手を設ける場合の継手の位置は、中間杭付近を避けるとともに、継手部にはジョイントプレートなどを取り付けて補強し、十分な強度を確保する。
3 腹起しと土留め壁との間は、すきまが生じやすく密着しない場合が多いため、土留め壁と腹起しの間にモルタルやコンクリートを裏込めするなど、壁面と腹起しを密着させる。
4 腹起し材の継手部は、弱点となりやすいため、継手位置は応力的に余裕のある切ばりや火打ちの支点から離れた箇所に設ける。

解答と解説: 

答え--- 3
切ばりは圧縮材として検討する。
切ばりに継手を用いる場合には、継手位置は中間杭付近に設けるとともに、継手部にはジョイントプレートなどを取り付けて補強する。
腹起し材の継手部は、継手位置は応力的に余裕のある切ばりや火打ちの支点の近い場所へ設ける。




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