平成21年度 1級造園施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、36問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 日本庭園に関する「庭園名」、「庭園様式」、「庭園が作庭された時代」の組合せとして、適当なものはどれか。
(庭園名) (庭園様式) (庭園が作庭された時代)
1 浄瑠璃寺庭園 ---- 浄土式 ---- 平安時代
2 毛越寺庭園 ---- 枯山水式 ---- 室町時代
3 大徳寺大仙院庭園 ---- 茶庭 ---- 安土桃山時代
4 天龍寺庭園 ---- 池泉廻遊式 ---- 江戸時代

解答と解説: 

答え--- 1
1の組み合わせが正しい。
毛越寺庭園は浄土庭園。
大徳寺大仙院庭園は禅院式枯山水。
天龍寺庭園は室町時代に作庭された。

No 2 土壌に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 土壌の三相分布は、土壌の固相、液相及び気相の三相を容積割合で表したものであり、土壌の保水性や通気性、植物の根の伸張の難易などに関係する。
2 腐植は、微生物の活動を活発化させるとともに、土壌pHの急激な変動を緩和する働きがある。
3 土壌硬度は、土性、土壌構造、含水量などに影響され、長谷川式土壌貫入計により測定したS 値が1.5 〜4.0(cm/drop)であれば、植物の生育に適当である。
4 土壌中の空気の組成は、大気と比べ酸素の比率が大きく、二酸化炭素の比率が小さくなる傾向があり、通気不足になると植物の生育に支障が生じる。

解答と解説: 

答え--- 4
土壌中の空気の組成は大気と比べると酸素の比率が小さく、二酸化炭素の比率が大きい。

No 3 土壌水分に関する次の記述の(A)〜(C)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
「土壌粒子との結び付きが強い順に、( A )、( B )、重力水となっており、このうち、植物が最も利用吸収しやすい土壌水分は( C ) である。」
(A) (B) (C)
1 吸湿水 --- 毛管水 --- 吸湿水
2 吸湿水 -- 毛管水 --- 毛管水
3 毛管水 --- 吸湿水 --- 毛管水
4 毛管水 --- 吸湿水 --- 吸湿水

解答と解説: 

答え--- 2
土壌粒子との結び付きが強い順に、吸湿水、毛管水、重力水となっており、このうち、植物が最も利用吸収しやすい土壌水分は毛管水である。

No 4 土壌改良材に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 バーク堆肥は、針葉樹や広葉樹の樹皮を主原料とした堆肥であり、土壌を膨軟化する効果がある。
2 ピートモスは、ミズゴケ等を主体とする高位泥炭であり、土壌の保水性を改善する効果がある。
3 ゼオライトは、凝灰岩の中の火山灰が変質したものであり、土壌の保肥力を改善する効果がある。
4 バーミキュライトは、ガラス質の火山岩の一種である真珠岩を砕いて、高温で加熱処理したものであり、土壌の透水性を改善する効果がある。

解答と解説: 

答え--- 4
バーミキュライトは蛭石を砕いて、800℃ほどの高温で加熱したもの。

No 5 サクラ類に発生する病虫害に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 こうやく病は、葉や幼枝に円形又は不正形の黒褐色、灰褐色等の病班があらわれる。
2 胴枯病は、幹や枝の樹皮の一部が少し隆起して内部が腐敗し、後に乾燥陥没する。
3 マイマイガは、年1回発生し、幼虫はブランコケムシと呼ばれ、集団で葉を食害する。
4 アメリカシロヒトリは、通常年2回発生し、若齢幼虫は集団で枝や葉に天幕状の巣をつくり葉肉を食害する。

解答と解説: 

答え--- 1
こうやく病はフェルト状のカビが張り付く症状。
記述は黒斑病である。

No 6 植生に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 潜在自然植生は、ある土地の代償植生に対する人為的干渉がすべて停止されたとき、その土地の環境条件が支えうる自然植生をいう。
2 極相は、遷移の終局段階にみられるその土地の環境条件で永続的に種組成や構造が安定した植生状態をいう。
3 植生は、一般に、裸地 → 一年生草本 → 多年生草本 → 陰樹林 → 陽樹林の順に遷移する。
4 二次遷移は、すでに存在していた植物群落が自然災害や人為により破壊された後、生育基盤となる土壌、植物の種子等が存在する場所に始まる遷移をいう。

解答と解説: 

答え--- 3
植生遷移では、陽樹林 → 陰樹林へと遷移する。陽樹林はアカマツなど。陽樹が繁茂するとその下では光が不足するので陽樹の芽生えが育たず、陰樹のシイ、カシ類、ブナ類の芽生えが育つようになる。

No 7 花壇に用いられる植物に関する組合せとして、適当なものはどれか。
1 春播き一年草----サルビア、ストック、マリーゴールド
2 秋播き一年草----キンギョソウ、キンセンカ、ヒナゲシ
3 球根類----アネモネ、ギボウシ、スイセン
4 宿根草----キキョウ、マーガレット、ヤマユリ

解答と解説: 

答え--- 2
キンセンカは、春咲き一年草

No 8 造園樹木に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 ホソバタイサンボクは、高木の常緑広葉樹であり、白色の花をつける。
2 トベラは、低木の落葉広葉樹であり、黄色の花をつける。
3 サンシュユは、高木の落葉広葉樹であり、黄色の花をつける。
4 ハクチョウゲは、低木の常緑広葉樹であり、白色の花をつける。

解答と解説: 

答え--- 2
トベラは、常緑低木である。又、白い花をつける。

No 9 地被植物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 ジャノヒゲは、日陰に耐え、庭園などで用いられる。
2 ヘデラ類は、付着する気根を有しており、壁面緑化などで用いられる。
3 フッキソウは、踏圧に強く、公園などで用いられる。
4 ハイビャクシンは、乾燥や潮風に強く、屋上緑化などで用いられる。

解答と解説: 

答え--- 3
フッキソウは、常緑小低木であり、地被植物でない。

No10 石材の基本的性質に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 花崗岩は火成岩であり、石質は硬質で耐久性が大きく、摩耗に強いが、耐火性は小さい。
2 安山岩は変成岩であり、石質は軟質で加工が容易であり、耐火性、吸水性が大きい。
3 結晶片岩は火成岩であり、石質は硬質で耐久性、耐火性が大きく、節理が発達している。
4 凝灰岩は堆積岩であり、石質は軟質ではがれやすく、層理が発達している。

解答と解説: 

答え--- 1
花崗岩は耐火性が大きい。

No11 竹に関する次の記述の正誤の組合せとして、適当なものはどれか。
(イ) 一般に、マダケは節の輪が一つで、葉は細く美しく、モウソウチクは節の輪が二つで、枝葉はまばらで葉が大きい。
(ロ) マダケは、モウソウチクに比べ強靱であるが、肉厚であるため、細割には適さない。
(イ) (ロ)
1 ---
2 ---
3 ---
4 ---

解答と解説: 

答え--- 4
(イ) モウソウチクは 節の輪が一つ、マダケは二つ
(ロ)マダケは竹細工の素材として最も多く用いられているので細割にも適している。
モウソウチクも細工に用いられるがマダケのほうが細割に適している。
(ちなみにエジソンの白熱電球フィラメントもマダケである)

No12 造園樹木の掘取り及び植付けに関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 土極め法は、根が地中の湿気を嫌うジンチョウゲ等を植え込む場合に用いられ、植付け後の水鉢は切らない。
2 鉢を少し大きめに掘り上げ、縄巻きなどを行わずに、そのまま植え込む方法を「振い」といい、主に移植適期の常緑樹を移植する場合に用いられる。
3 樹木の枝しおりは、外枝から始めて幹に近い枝へと順にしおっていく作業で、樹木の生長期であればかなり強くしおることができる。
4 植え穴は、植え付ける樹木の根鉢が余裕をもって入る大きさとし、植え穴の底は、土をよく砕いて柔らかくし、床土を中高く仕上げる。

解答と解説: 

答え--- 4
土極め法では、植付け後の水鉢は切らない。
振いは、鉢は少し大きめに掘り上げ、縄を巻かずに鉢土を落としてそのまま植え込む方法、適期の落葉樹に適用する。
枝しおりの順序は幹に近い枝から始めて、外枝へとしおる。


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