平成21年度 1級造園施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page2

※ 問題はすべて必須ですから、36問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No13 造園樹木の支柱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 歩道の植樹帯に植栽する樹高7.0 m、幹周0.50 mのケヤキに二脚鳥居組合せ型支柱を用いた。
2 歩道の植樹帯に植栽する樹高3.5 m、幹周0.15 mのユリノキに二脚鳥居型(添え木無)支柱を用いた。
3 芝生広場に植栽する樹高6.0 m、幹周0.70 mのクスノキに丸太3本の八ツ掛支柱を用いた。
4 芝生広場の植込み地に植栽する樹高3.0 m、幹周0.12 mのハクモクレンに竹3本の八ツ掛支柱を用いた。

解答と解説: 

答え--- 2
幹周0.15mの場合、添え木付二脚鳥居型を採用する。幹周がおおむね0.3m以上なら添え木なしでも可


No14 芝生に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 目土かけは、露出した根茎を保護して芽や根の伸長を促すとともに、肥料等を混合し、表層の状態を改良するなどのために行う。
2 エアレーションは、踏圧などによって固まった土壌の通気を図るとともに、微生物によるサッチの分解を促進させるなどのために行う。
3 芝生の病害のうち、ベントグラス類等に発生するブラウンパッチは空気伝染し、コウライシバ等に発生するさび病は土壌伝染する。
4 芝生の虫害のうち、ヨトウムシ類の幼虫は茎葉を食害し、コガネムシ類の幼虫は根を食害する。

解答と解説: 

答え--- 3
ブラウンパッチは胞子の飛来、足・機械などによる持ち込みなので、土壌伝染である。
さび病は空気伝染である。

空気伝染
かびの胞子が風に運ばれて伝染するもの
うどんこ病、灰色かび病、さび病、べと病、斑点病、菌核病

水媒伝染
胞子や細菌などが雨水や水によって運ばれて伝染する
細菌病、軟腐病、イネ黄化萎縮病

土壌伝染
土壌中の病原菌が根や地際部から侵入して伝染する
白絹病、根こぶ病、立枯病、半身萎凋病、根頭がん腫病、根腐れ病、シバ葉腐病(ブラウンパッチ他)

種子伝染
種子や種芋の表面や内部に潜伏して種子といっしょに運ばれて伝染する
炭そ病、萎ちょう病

虫媒伝染
昆虫などによって運ばれて伝染する
モザイク病、ウイルス病類

その他
人間媒介
トマト疫病(タバコモザイクウイルス)

No15 造園樹木の剪定に関する次の記述の正誤の組合せとして、適当なものはどれか。
(イ) 摘心は、枝の伸長を抑制したり側枝の発達を促すなどのために行うもので、新梢の先端を摘み取る。
(ロ) 切返しは、一定の大きさで樹形を維持するなどのために行うもので、枝の適正な分岐点において長いほうの枝を付け根から切り取る。
(イ) (ロ)
1 ----
2 ----
3 ----
4 ----

解答と解説: 

答え--- 1
(イ) (ロ)共どちらの記述も正しい。

No16 秋に剪定しても翌年の開花に支障がない花木として、適当なものはどれか。
1 アジサイ、ドウダンツツジ
2 ウメ、ハクモクレン
3 ツバキ、レンギョウ
4 シモツケ、ムクゲ

解答と解説: 

答え--- 4
アジサイは花後すぐの7月頃に剪定、ドウダンツツジも夏に剪定、
ウメは春から夏、ハクモクレンも初夏
ツバキは春と秋に剪定可能だが早春に花が咲くので秋は避けるほうがよい。
レンギョウも花が終わってつぼみの付くまでの間が適しているので6月頃。
シモツケは落葉初期が適しているので秋は設問のとおり適当。
ムクゲも春に咲くが、冬から新芽を伸ばして花をつけるので適当


No17 造園樹木の根回しに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 断根式根回しは、根巻きなどを行わず側根を切りまわすだけの方法で、非直根性で比較的浅根性の樹種に適用される。
2 落葉樹の根回しは、落葉直後の生長が止まっている時期に行うのが最もよく、春期萌芽前に行うのは好ましくない。
3 環状はく皮は、根の基部と先端部との養分流通を断ち、はく皮部の根元側からの発根を促すために行う。
4 溝掘り式根回しは、根元直径の3〜5倍程度の鉢を定め、太根を残しながら鉢周りを掘り込み、この内、支持根となる力根を三方又は四方に残し、他の太根などは鉢に沿って直角に切断する。

解答と解説: 

答え--- 2
落葉樹は木も休眠しているため、あまり根が伸びない。秋に根回しをした場合は新根がなかなか出ないことになる。落葉樹は耐寒性の弱い木が多いので、秋に根回しをしてはいけない。 春に根回しを行い、翌年に移植が望ましい。

No18 B.M.(標高11.00 m)と測点間の水準測量を行った結果、下表の数値を得た。
測点No.2 の地盤高として、正しいものはどれか。
ただし、誤差はないものとする。
1 8.46 m
2 9.66 m
3 11.26 m
4 13.54 m

解答と解説: 

答え--- 3
BM=11.00+3.35=14.35
14.35-2.55(測点1のFS)=11.80
11.80+1.47(測点1のBS)=13.27
13.27-2.01(測点2のFS)=11.26
以上、ここまでの算定で測点2の地盤高さが算出できる。測点2のBSは測点3からの視準なので算定不要。
実際の野帳ではBSを間違わないように1段ズラして記載したほうが間違わないですよ。

No19 延段・飛石の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 延段の目地は、石の大きさにもよるが、一般には1〜1.5 cm 程度の幅をとり、通り目地や八ッ巻き目地にならないように注意する。
2 延段の石は、始めに中央部の石を据え、高さをそろえながら周辺部へ向かって張っていく。
3 飛石の分岐するところに打つやや大振りの石を踏分石といい、伽藍石や石臼を使うことがある。
4 飛石の配石には、千鳥がけや三連打ちなどの方法があり、一般に据高は、大飛で6cm 程度、小飛で3cm 程度とするのがよい。

解答と解説: 

答え--- 2
いきなり中央を決めてしまうと水勾配やバランスが悪くなることがある。仮敷きして勾配などに配慮しながら位置を決定する。

No20 運動施設に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 野球場の外野の表面排水勾配を、塁間を結ぶ線から外周に向かって0.5 %とした。
2 陸上競技場のトラックの表面排水勾配を、縦断方向では走る方向に1%、横断方向ではフィールド側に0.1 %とした。
3 陸上競技場のトラック1周の距離を、トラックとフィールドの境界にある縁石のトラック側端部から50 cm 外側で計測した。
4 野球場競技面の平均照度を、公式競技が開催できるよう、内野で500 ルクス、外野で300ルクスとした。

解答と解説: 

答え--- 1
公認陸上競技場のトラック走路の表面排水勾配(許容傾斜度)は走る方向に1/1000以下、幅(内側)へ1/100以下、横断(フィールド)も1/100以下である。
縁石が走路より5cm高い場合は走路は内側縁石より30cm内側、縁石が同一レベルなら20cm外側を走るとして規定されている。よって50cmは誤り。
野球の公式競技用なら内野で1500ルクス以上、外野で800ルクス以上必要


No21 硬式テニスコートに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 コートの表面排水勾配を、一方のサイドラインから他方のサイドライン方向へ片流れに0.5 % とした。
2 コートのラインについて、ベースラインは幅10 cmとし、それ以外のラインはすべて幅5cm とした。
3 コートを2面並列に設置する際に、サイドラインと平行に照明器具を配置した。
4 コートの大きさを、ダブルスコートで縦23.77 m 姶横10.97mとし、寸法はすべてラインの中心で計測した。

解答と解説: 

答え--- 4
コートの大きさはライン外で計測する。試合などの経験があれば、あたりまえのことなんですが。

No22 高齢者、障害者の利用に配慮した公園施設の設置に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 公園の出入口を設置する際、有効幅を240 cm、車止めを有効幅が80 cmとなるように設置し、その前後にそれぞれ150 cmの水平面を設けた。
2 園路を設置する際、有効幅を180 cmとし、地形と排水を考慮し、縦断方向に4%、横断方向に1% の勾配を設けた。
3 園路の階段に併設して傾斜路を設置する際、有効幅を120 cm、縦断勾配を8%とし、横断勾配は設けなかった。
4 駐車場を設置する際、全駐車台数を100 台としたので、1台当たりの有効幅が350 cm の車いす使用者用駐車施設を2台分設けた。

解答と解説: 

答え--- 1
車止め柵等の間隔は有効幅で90cmを標準とする。

No23 日本庭園における滝及び流れの役石に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 鏡石は滝の役石で、枯山水の滝口にあって、滝水の落ちるのをかたどる石である。
2 脇石は流れの役石で、両岸に据えて流れの幅を狭め、瀬をつくる石である。
3 横石は滝の役石で、水落石の両側に据えられ、滝の形を構成する重要な石である。
4 底石は流れの役石で、水面に隠れて水を盛り上げ、瀬落としなどをつくる石である。

解答と解説: 

答え--- 1
脇石は、滝の役石で滝添石に該当する。
横石は、流れの役石で、流れに向かって横に据え、水を左右に流す石。
底石は、流れの底に据える石。

No24 2,800 m3の盛土の施工にあたり、現場内の発生土(粘性土)から2,400 m3(ほぐし土量)を流用し、不足土量は他の土取場(砂質土)から補うものとする場合、土取場からの運搬土量(ほぐし土量)として、適当なものはどれか。

ただし、粘性土の土量変化率L=1.30、C =0.90
砂質土の土量変化率L=1.20、C =0.90 とする。

なお、答えに十の位以下の端数が出る場合は、一の位を切り捨て、十の位までの数値とする。
1 1,140 m3
2 1,260 m3
3 1,360 m3
4 1,510 m3

解答と解説: 

答え--- 4
現場発生土の締め固め土量は2400÷(1.3/0.9)により1662m3
不足分の締め固め土量は2800-1660=1138m3
運搬土量は1138×(1.2/0.9)=1517m3
一の位を切り捨てて、1510m3となる。

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