平成21年度 1級造園施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、29問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 建設副産物の適正処理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 元請業者が排出事業者として建設廃棄物を委託により適正に処理をする場合の処理責任の範囲は、廃棄物の保管、収集・運搬及び処分といった処理全体についてである。
2 元請業者は、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に基づく対象建設工事において、発注者の作成した再生資源利用促進計画をもとに施工計画を作成しなければならない。
3 元請業者は、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に基づく対象建設工事において、下請負人との契約に際し、分別解体等の方法等について書面に記載することが義務づけられている。
4 元請業者は、産業廃棄物の委託処理を行った場合は、委託契約書と産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しを、整理して5年間保存しなければならない。

解答と解説: 

答え--- 2
再生資源利用促進計画は発注者は作成しない。
再生資源利用促進計画は元請業者が作成するものである。

No 2 次の(イ)〜(ニ)のうち、施工計画に関する記述として、適当なものの個数はどれか。
(イ) 機械計画の作成に当たっては、手待ちや無駄な保管費用などの発生を最小限にするために、機械台数を平準化することが大切であるから、月や週ごとに著しく異なることがないかどうか検討する。
(ロ) 資材計画の立案に当たっては、資材不足による手待ち、貯蔵その他無駄な費用の発生を最小限に減らすよう、適切な保管、在庫管理の方法に留意する必要がある。
(ハ) 安全管理計画の作成に当たっては、工事現場内の作業の安全対策や安全訓練・教育などだけでなく、現場外近傍の第三者の災害防止にも留意しなければならない。
(ニ) 出来形管理計画の作成に当たっては、工事施工過程で得たデータを速やかに整理、処理する方法を計画し、結果を常に現在の施工に反映させるようにしておくことが重要である。
1 1個
2 2個
3 3個
4 4個

解答と解説: 

答え--- 4
全ての記述が正しい。

No 3 下図に示すネットワーク式工程表で表される工事において、Cの工事を3日、Eの工事を2日、F の工事を3日短縮すると、全体工期は何日短縮されるか。
1 3日
2 4日
3 5日
4 6日

解答と解説: 

答え--- 2
当初のクリティカルパスは A→C→F→H→Jで、26日の工程である。

問題条件を当てはめるとC,E,Fとも4日の工程になり、クリティカルパスは
A→B→E→H→Jとなり、22日になる。
よって26-22=4日の工期短縮になる。

No 4 下図に示すネットワーク式工程表で表される工事において、ピーク時の作業員数が最小となるような配員計画とした場合のピーク時の作業員数として、正しいものはどれか。
なお、作業Aまでの山積み図については下図のとおりとする。
〔ネットワーク図〕

〔山積み図(作業用)〕

1 8人
2 9人
3 10人
4 11人

解答と解説: 

答え--- 1
クリティカルパスの初日に山積みを行うと下記のようになる。

最小になるように積んだ場合、工程Fは工程Hと平行での作業が可能なので積み直すと、下記のようになる。

これにより、最小人数は8人となる。

No 5 ある工事における毎日出来高と工期の関係を示したグラフを作成したところ、下図のようになった。これに対応する曲線式工程表として、適当なものはどれか。
1 2
3 4

解答と解説: 

答え--- 3
比較的順調に進む工程であり、(3)が考えられる。

No 6 次の条件で掘削積込みを行う場合のトラクタショベルの1日当たり積込み作業量(地山土量)として、適当なものはどれか。
ただし、人員、機械などは現場に用意されており、準備及び跡片付け等の時間は考慮しない。
〔条件〕 ・トラクタショベル(バケットの山積み容量1.0 m3) :1台
・バケット係数 :0.8
・サイクルタイム :60秒
・土量変化率(L) :1.2
・作業効率 :0.6
・1日当たり運転時間 :6時間
1 144 m3/日
2 207 m3/日
3 225 m3/日
4 400 m3/日

解答と解説: 

答え--- 1
1日あたりのサイクル回数は60秒→1分なので6×60=360回
(360×0.8×0.6)÷1.2=144m3/日となる。

No 7 工期と建設費の関係に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 最適工期とは、工種ごとの直接費の総額が最小となる最も経済的な工期である。
2 一般に、工期の短縮に伴って直接費は増加し、間接費は減少するという相反する性格をもっている。
3 直接費をそれ以上かけても短縮できない工期の限界をクラッシュ・タイムと呼ぶ。
4 経済的に工事を実施するには、施工用機械設備、仮設用材料、現場諸経費等を合理的な範囲で最小限とする。

解答と解説: 

答え--- 1
工期により一番影響を受けるのは現場管理費などの間接費である。
また、工期が短くなると一般的に外注費など直接費が増加する傾向にあるので、どちらも最小になる工期が最適工期となる。

No 8 次の品質管理における一般的な手順の(A)〜(D)に当てはまる作業項目の組合せとして、適当なものはどれか。

「 ( A ) → 品質標準の決定 → ( B ) → データの測定 → ( C ) → ( D ) 」
[作業項目] @ 管理図の作成
A ヒストグラムの作成
B 品質特性の決定
C 作業標準の決定
(A) (B) (C) (D)
1 3 --- 4 --- 1 --- 2
2 4 --- 3 --- 2 --- 1
3 1 --- 4 --- 2 --- 3
4 3 --- 4 --- 2 --- 1

解答と解説: 

答え--- 4
品質特性の決定 → 品質標準の決定 → 作業標準の決定 → データの測定 → ヒストグラムの作成 → 管理図の作成
これが適していると考えられる。



No 9 ある材料の厚さについて、10か所のサンプルを採ったところ、下記のとおりであった。
この場合の統計量として、正しいものの個数はどれか。
   厚さ :16、20、19、19、21、20、19、22、21、23
   
統計量: @(メディアン) =19
A(エックスバー) =21
BR(レンジ) =8
1 0個
2 1個
3 2個
4 3個

解答と解説: 

答え--- 1
Me(メディアン)は中央値
X(エックスバー)は平均値
R(レンジ)は範囲(範囲=最大値-最小値)
である。
この設問のサンプルでは
Me=20
X=20
R=7
よって、全て違います。

No10 石材(JIS A 5003)に関する次の記述の(A)〜(C)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
ただし、軟石、化粧用石材の場合は除く。
「石材の欠点は( A )、そり、き裂、( B )、欠け、くされ、( C ) となっている。
( B ) は、石材の表面の部分的な色調の不ぞろいをいう。( C ) は、石材の表面のくぼみをいう。」
(A) (B) (C)
1 寸法の不正確 ---- むら ---- へこみ
2 重量の不正確 ---- むら ----
3 寸法の不正確 ---- しみ ----
4 重量の不正確 ---- しみ ---- へこみ

解答と解説: 

答え--- 1
石材の欠点は寸法の不正確。重量(比重)はそんなに影響ない。
むらは、石材の表面の部分的な色調の不ぞろいをいう。
へこみは、石材の表面のくぼみをいう。

No11 「工種」と「品質特性」及びその「試験方法」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 アスファルト舗装工の材料における粒度を調べるために、ふるい分け試験を行った。
2 土工の施工における締固め度を調べるために、含水比試験を行った。
3 アスファルト舗装工の舗設現場における厚さを調べるために、コア採取による測定を行った。
4 土工の材料における最大乾燥密度・最適含水比を調べるために、突固めによる土の締固め試験を行った。

解答と解説: 

答え--- 2
締固め度は締め固め試験による。乾燥密度が関係しており、含水比試験ではない。
締固め度は締固めたときの乾燥密度と締固め含水比との関係を知り、土を最も安定な状態に締め固められる最適含水比を予測するものである。
よって、全く関係の無いものではないのだが・・・

No12 次の(イ)〜(ハ)のうち、「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」に関する記述として、適当なものをすべて示したものはどれか。
(イ) 遊具の基礎部分の設置面への収め方は、落下やつまずきによる事故を防止するため、埋設するか設置面にすり付けるようにする。
(ロ) 木製遊具の木材の仕口の収め方については、構造上の安全を確保するため隙間がないようにする。
(ハ)
子供が直接触れる可能性のある部分は、バリ、ささくれ、亀裂などがないよう滑らかな表面処理を行う。
1 (イ)、(ロ)
2 (イ)、(ハ)
3 (ロ)、(ハ)
4 (イ)、(ロ)、(ハ)

解答と解説: 

答え--- 4
安全確保指針には全て該当する。


No13 次の(イ)〜(ハ)のうち、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」に関する記述として、適当なものをすべて示したものはどれか。
(イ) 寸法規格における寸法値は最低値を定めたものであり、その寸法値以上であれば当該規格に適合していると判断できる。
(ロ) 樹木の品質は樹勢と樹姿に大別して定められ、枝葉の密度、枝葉の配分などの表示項目は樹勢に含まれ、生育、病虫害、樹皮(肌)などの表示項目は樹姿に含まれる。
(ハ) 品質規格や寸法規格に関する材料検収は、搬入(納品)時ではなく、工事現場に持ち込む前の生産苗畑で行うこととされている。
1 (イ)
2 (イ)、(ロ)
3 (ロ)、(ハ)
4 (イ)、(ロ)、(ハ)

解答と解説: 

答え--- 1
(ロ)は誤り。
樹木の品質は、樹姿と樹勢に大別して定めるものとし、次の項目により表示する。
樹姿・・・・・・樹形(全形)、幹(高木のみに適用)、枝葉の配分、枝葉の密度、下枝の位置樹勢・・・・・・生育、根、根鉢、葉、樹皮(肌)、枝、病虫害
樹姿と樹勢の説明が逆
(ハ) は誤り
2−2 適用の範囲に、「樹木の搬入(納品)時の規格とする。」とある。

No14 下記の数量表に基づき植栽工事を行う場合の樹木の寸法規格の判定として、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における規格基準に照らし、適当なものはどれか。
[数量表]
樹 種 樹高(m) 幹周(m) 枝張(m) 株立数 備考
エノキ 4.0 0.21 1.5 -
ソヨゴ 2.5 - - 3本立
ナツツバキ 3.5 0.21 - 3本立以上
ヤマボウシ 3.5 0.21 - 2本立

1 エノキで、樹高が4.1 m、幹周が0.22 m、枝張について最大幅が1.6 m最小幅が1.2 m のもの。
2 5本立のソヨゴで、樹高が2.7 m、2.5 m、1.8 m、1.5 m、1.4 m のもの。
3 5本立のナツツバキで、樹高がそれぞれ、3.7 m、3.5 m、2.8 m、2.5 m、2.1 m、幹周がそれぞれ、0.09 m、0.08 m、0.06 m、0.05 m、0.03 m のもの。
4 2本立のヤマボウシで、樹高がそれぞれ、4.0 m、2.8 m、幹周がそれぞれ、0.15 m、0.10 m のもの。

解答と解説: 

答え--- 2
エ5本立のソヨゴが正しい。ソヨギは規格基準にない。
エノキの枝張は3.5m以上の樹高なら1.5m以上
ナツツバキの樹高が3.0mなら幹周は0.15m以上、樹高3.5mなら幹周0.21m以上。
ヤマボウシの樹高が3.5m以上なら幹周は0.21m以上、樹高が2.5m以上なら幹周は0.12m以上

No15 下図に示す石材(JIS A 5003)に関する次の記述の(A)、(B)に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
「石材(イ)は、板石の規定に適合( A )。石材(ロ)は、割石の規定に適合( B )。」
石材(イ) 石材(ロ)
(A) (B)
1 する ---- する
2 する ---- しない
3 しない ---- する
4 しない しない

解答と解説: 

答え--- 2
JISによると、

板石: 厚さが15p未満で、かつ幅が厚さの3倍以上であること。
割石: 面が原則としてほぼ方形に近いもので、控えは二方落としとし、
面に直角に測った控えの長さは、面の最小辺の1.2倍以上であること。

よって、イは8×3=24なので適合する。
ロは30×1.2=36cm以上ないと割石の規定に適合しない。

他の基準では
角石: 幅が厚さの3倍未満で、ある長さをもっていること。
間知石: 面が原則としてほぼ方形に近いもので、控えは四方落としとし、面に直角に測った控えの長さは、面の最小辺の1.5倍以上であること。
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平成21年1級造園施工管理技士
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No.13〜No.24
No.25〜No.36
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実地試験_ No.1〜No.5