平成23年度　1級造園施工管理技術検定試験　　午前問題（問題A）　Ｐａｇｅ1

※ 問題はすべて必須ですから、36問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No　1 西洋庭園に関する「様式」，「技法」，「主な庭園」の組合せとして，適当でないものはどれか。
(様式) (技法) (主な庭園)
1 イギリス風景式庭園 ---- ハハア ---- ストウ園
2 フランス平面幾何学式庭園 ---- カナール ---- エステ荘
3 スペイン-サラセン式庭園 ---- パティオ ---- アランブラ宮苑
4 イタリア露壇式庭園 ---- カスケード ---- ボボリ園

解答と解説: 

答え---　2
カナールとは静水をたたえた水路の意味。ヴェルサイユ宮苑などが該当。フランス平面幾何学式庭園も該当する。
エステ荘はイタリア式庭園で技法としては噴水、カスケード、ベルベデーレなどが該当。様式、技法は該当するが庭園が該当しない。
No　2 日本庭園の歴史に関する記述のうち，適当でないものはどれか。
1 平安時代には，貴族の邸宅に，海，野の風景などの自然風景を表現した苑池，野筋や遣水のある寝殿造り庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして，仙洞御所庭園がある。
2 室町時代には，禅宗の自然観を反映して，石組を主体として，白砂，コケ，刈込みなどで自然景観を象徴的に表現する枯山水式庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして，大徳寺大仙院庭園がある。
3 安土桃山時代には，巨大な庭石や色彩豊かな色石などを使った石組を中心とした庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして，醍醐寺三宝院庭園がある。
4 江戸時代には，大規模な池泉を中心に，露地や枯山水の様式を総合し，園内をめぐることのできる池泉廻遊式庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして，桂離宮庭園がある。

解答と解説: 

答え---　1
仙洞御所庭園は1600年代の作庭なので平安時代ではない。
No　3 土壌に関する記述のうち，最も適当なものはどれか。
1 pHは，土壌の化学性を特徴づける基本的な項目で，水素イオン濃度が高いほどpHは高くなり，一般に，植物の生育に適しているpHは，8.0 ～9.0 である。
2 土性は，土壌粒子中の粘土，シルト，砂礫の重量組成割合により区分するが，一般に，埴土は，壌土に比べ植物の生育に適している。
3 土壌水のうち，植物が吸収可能な有効水は，土壌中の毛管孔隙を上下している毛管水と，土壌粒子表面に吸着している吸湿水である。
4  土壌の透水性は，長谷川式簡易現場透水試験器で測定でき，一定時間後における水位の低下が安定したときの最終減水能が100 mm/hrより大きければ植栽基盤として「良好」と判定される。

解答と解説: 

答え---　4
長谷川式簡易現場透水試験器で最終減水能が100 mm/hr以上で良好、30～100で可、30以下で不良
pH8.0 ～9.0はアルカリ性で育成に向いていない。
植物の生育に適しているpHは6～7である。
埴土は壌土に比べ水はけが悪く、育成に適しているとは言えない。
毛管水は吸収可能な有効水であるが、土壌粒子表面に吸着している吸湿水は吸収されない。
No　4 土壌と窒素に関する記述のうち，適当でないものはどれか。
1 土壌空気の組成は，微生物や植物根の呼吸等により不安定であるが，大気と比べ，一般に二酸化炭素濃度，窒素濃度ともに低い。
2 土壌中の窒素は，大部分が有機態窒素で存在し，土壌微生物等により分解され無機態窒素に変化することにより，植物に利用吸収される。
3  窒素肥料を過剰に与えられた植物は，葉色は濃緑色になり生育は旺盛になるが，茎葉が軟弱になり，病虫害の被害を受けやすく，熟期が遅れたりする。
4  根粒菌は，ニセアカシアやネムノキ等のマメ科植物と共生し，大気中の窒素を固定する。

解答と解説: 

答え---　1
土壌には大量の微生物が生息しているので、大気中の数倍～数百倍は二酸化炭素濃度が高い。窒素濃度も若干ではあるが土壌のほうが髙い。
No　5 樹木の病害に関する次の記述の（Ａ），（Ｂ）に当てはまる語句の組合せとして，適当なものはどれか。
   「( Ａ ) はカビが原因で起こる病気であり，発症した樹木では( Ｂ )」
(A) (B)
1 モザイク病 ---- 葉や花弁に色の濃淡のモザイク症状や，壊疽斑が現れ，さらに，葉身のよじれや奇形葉等が生じる。
2 炭疽病 ---- 葉や幼茎枝に黒褐色，褐色等の円形，不整形の病斑を生じ，病斑上に小黒点を形成することが多い。
3 白紋羽病 ---- 葉の表面や裏面が白色で粉状の菌子で覆われ，また，病原菌の種類や樹種により，褐色や紫褐色を呈するものがある。
4 こぶ病 ---- 枝の一部が膨らんでこぶ状となり，その先から不定枝が多数ほうき状に放生する。

解答と解説: 

答え---　2
炭疽病はカビが原因で起こる病気であり，発症した樹木では葉や幼茎枝に黒褐色，褐色等の円形，不整形の病斑を生じ，病斑上に小黒点を形成することが多い。

炭疽病はカビ病であることを覚えておけば解ける問題。
No　6 植生に関する記述のうち，適当なものはどれか。
1 潜在自然植生とは，その地域の環境条件のもとで，間伐等の人為的行為により，種組成や構造が安定した植生をいう。
2  先駆植物とは，遷移の初期において，はじめに裸地に侵入し繁茂する植物であり，一般に，貧栄養で劣悪な環境条件に耐える陰性のものが多い。
3  二次林とは，自然林が伐採や山火事等で破壊された後に自然に成立した森林であり，これらの多くは，萌芽更新等による薪炭林などとして，活用されてきた。
4  代償植生とは，その地域の環境条件のもとで，人間の影響がなくなった場合に成立すると推定される植生をいう。

解答と解説: 

答え---　3
潜在自然植生は人の手は干渉しない。
先駆植物は基本的に陽性である。
代償植生は長期間人の手によって維持された環境で成立するもの。
No　7 花壇に用いられる植物に関する組合せとして，適当なものはどれか。
1 春播き一年草 --- ケイトウ，ニチニチソウ，ヒアシンス
2 秋播き一年草 --- パンジー，ムスカリ，ワスレナグサ
3 球根類 --- インパチェンス，クロッカス，スイセン
4 宿根草 --- キキョウ，ハナショウブ，マツバギク

解答と解説: 

答え---　4
ヒアシンス・ムスカリは球根類
インパチェンスは春播き一年草
No　8 造園樹木に関する記述のうち，適当なものはどれか。
1 ヤマボウシは，常緑広葉樹であり，白色の花をつける。
2 エゴノキは，常緑広葉樹であり，白色の花をつける。
3  ガマズミは，落葉広葉樹であり，紅色の実をつける。
4 ソヨゴは，落葉広葉樹であり，紅色の実をつける。

解答と解説: 

答え---　3
ヤマボウシは落葉広葉樹である。
エゴノキは落葉広葉樹である。
ソヨゴは常緑広葉樹である。
No　9 造園樹木の開花期に関し，早春から秋にかけて開花する順に並べた樹木の組合せとして，最も適当なものはどれか。
1 クチナシ ---→ ジンチョウゲ ---→ ウツギ
2 ヤブツバキ ---→ サトザクラ ---→ キョウチクトウ
3 ネムノキ ---→ ハナミズキ ---→ ドウダンツツジ
4 キンシバイ ---→ レンギョウ ---→ ヤマブキ

解答と解説: 

答え---　2
それぞれの開花期
クチナシは6月～7月
ジンチョウゲは3月頃
ウツギは5月～6月
ヤブツバキは冬場12月～5月
サトザクラは春3月～4月
キョウチクトウは6月～9月
ネムノキは6月～8月
ハナミズキは4月～5月
ドウダンツツジは4月～5月
キンシバイは6月～7月
レンギョウは4月～5月
ヤマブキは4月頃
よって、冬→春→夏の組み合わせの「2」が適当
No10 石材に関する記述のうち，適当でないものはどれか。
1 花崗岩は火成岩であり，大材が得られやすく，結晶の大きさや色により種類がある。主な石材として，稲田石がある。
2 玄武岩は火成岩であり，冷却固結するときに柱状節理を生じることが多い。主な石材として，六方石がある。
3 安山岩は火成岩であり，石質は堅硬で圧縮強さが大きい。主な石材として，鉄平石がある。
4 大理石は火成岩であり，耐酸性に劣るが，磨くと美しい光沢を生じる。主な石材として，万成石がある。

解答と解説: 

答え---　4
大理石は石灰岩である。又、万成石は花崗岩（火成岩）であり誤り。
No11 コンクリートに関する記述のうち，適当でないものはどれか。
1 コンクリートのワーカビリティーは，骨材の粒度・粒形，コンクリートの配合や温度，練混ぜ方法などによって変化する。
2 骨材のうち，細骨材は，10 mm網ふるいを全部通り，5mm網ふるいを質量で85％以上通る骨材をいう。
3 コンクリートの曲げ強度は圧縮強度に比べて小さく，その値は圧縮強度の1/5 ～1/8 程度である。
4 一般に，同じ水セメント比のコンクリートであれば，粗骨材に川砂利を用いた場合には砕石を用いた場合よりもコンシステンシーは増大する。

解答と解説: 

答え---　4
コンシステンシーは流動性である。スランプ値が高くなることはない。
No12 造園樹木の支柱に関する記述のうち，適当でないものはどれか。
1 歩道の植樹帯に植栽する樹高3.0 m，幹周0.12 m のソメイヨシノに添え柱支柱を用いた。
2 公園の広場の植込み地に植栽する樹高7.0 m，幹周0.60 mのケヤキにワイヤー張り支柱を用いた。
3 公園の広場の植込み地に植栽する樹高3.5 m，幹周0.18 mのトチノキに竹3本の八ツ掛支柱を用いた。
4 歩道の植樹帯に植栽する樹高5.0 m，幹周0.50 m のクスノキに十字鳥居型支柱を用いた。

解答と解説: 

答え---　1
添え柱支柱は樹高2.5ｍ未満の低木に用いる。
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