平成23年度 1級造園施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、29問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 工程計画に関する記述のうち,適当でないものはどれか。
1  (運転時間率)=(1日当たり運転時間)÷(1日当たり運転員の拘束時間)
2  (作業可能日数)=(暦日の日数)−(定休日+天候等による作業不能日数)
3  (所要作業日数)=(工事量)÷(1日平均施工量)
4  (建設機械の1日平均作業時間)=(運転員拘束時間)−(日常整備時間及び修理時間)

解答と解説: 

答え--- 4
床面積の合計が80 m2以上の建築物の解体工事を行う場合は、再資源化等を行うことが義務付けられている。
建設発生木材について、再資源化施設までの距離が50 kmを超える場合は、縮減(焼却)を行ってもよい。


No 2 施工計画に関する次の記述の正誤の組合せとして,適当なものはどれか。
(イ) 仮設備計画には,材料置場,給水設備等の共通仮設工事と,現場事務所,倉庫等の直接仮設工事の両方が含まれる。
(ロ) 資材計画では,資材不足による手待ち,貯蔵その他無駄な費用の発生を最小限に減らすよう,適切な保管,在庫管理の方法に留意する必要がある。
(ハ) 労務計画では,算出された職種別の所要人数の1〜2割の割増しを行い,病欠などによる工程の遅れを防ぎ,農繁期,正月,盆の帰郷なども計算に入れておく必要がある。
(イ) (ロ) (ハ)
1 --- ---
2 --- ---
3 --- ---
4 --- ---

解答と解説: 

答え--- 3
現場事務所などは直接仮設費ではない。足場など直接現場に関係するものが直接仮設費。



No 3 ネットワーク手法に関する次の記述の正誤の組合せとして,適当なものはどれか。
(イ) フリーフロートは,先行するアクティビティが全て最早開始時刻でスタートし,後続するアクティビティが全て最遅開始時刻でスタートする場合に生ずる余裕時間である。
(ロ) クリティカルパスは,トータルフロートが0のアクティビティが形成する一連の経路である。
(イ) (ロ)
1 ---
2 ---
3 ---
4 ---

解答と解説: 

答え--- 3
全ての作業ではなく、個々の作業における最早開始時刻でスタートし、後続の作業も最早開始で始めたときの、後続の作業に全く影響を与えない余裕のこと。


No 4 下図に示すネットワーク式工程表に関する次の記述の(A),(B)に当てはまる数値の組合せとして,正しいものはどれか。
「本工事の最小所要日数は( A ) 日であり,作業Dのトータルフロートは( B ) 日である。」
(A) (B)
1 14 --- 2
2 14 --- 3
3 15 --- 2
4 15 --- 3

解答と解説: 

答え--- 4
本工事のクリティカルパスはC→E→H→Jで15日
よって最小所要日数は15日

作業Dの最遅完了時は15-3=12日、最早開始時は2日なので、工程7日を加えて求める。
12-(2+7)=3日
よって、トータルフロートは3日になる。


No 5 下図に示すネットワーク式工程表で表される工事において,ピーク時の作業員数が最小となるような配員計画とした場合のピーク時の作業員数として,正しいものはどれか。
〔ネットワーク図〕
〔山積み図(作業用)〕

1 8人
2 9人
3 10人
4 11人

解答と解説: 

答え--- 1
この工程のクリティカルパスはA→E→G→Jで15日になる。
上記工程による山積み図は下記のようになる。

これにより8人が正しい。

No 6 ある工事における毎日出来高と工期の関係を示したグラフを作成したところ,下図に示すようになった。これに対応する予定工程曲線と実施工程曲線の関係を示すグラフとして,適当なものはどれか。
1
2
3
4

解答と解説: 

答え--- 1
実施工程が予定工程より遅れ気味であるので、工程グラフでは実施線が右側になる。
中央が最も出来高が大きいグラフなので累計での勾配は急勾配型になるので3が適当。

No 7 ほぐし土量2,000 m3を次に示す条件で運搬するために必要な最小日数として,正しいものはどれか。
ただし,人員,機械等は現場に用意されており,準備及び跡片付け等の時間は考慮しないものとする。

〔条件〕・ダンプトラックの台数:3台
・ダンプトラックの積載量(ほぐし土量):6m3
・ダンプトラックのサイクルタイム:30分
・ダンプトラックの作業効率:0.8
・ダンプトラックの1日平均作業時間:7時間
・土量換算係数:1.0
1 7日
2 8日
3 9日
4 10日

解答と解説: 

答え--- 4

ダンプトラックの実質運搬時間は7×0.8=5.6時間
サイクルタイムによる回数は5.6×0.5(30分)=11.2回
一日の運搬台数 11.2×3台=33.6台
一日の運搬量 33.6台×6m3=201.6m3
2000÷201.6=9.92日≒10日



No 8 品質管理に関する記述のうち,適当でないものはどれか。
1 品質管理の直接の目標は,構造物が規格を満足していること,工程が安定していることの2つの条件を同時に満足させることである。
2 以下に示すヒストグラムは,他の母集団のものが入っていることも考えられるため,データ全体をもう一度調べる必要がある。
3 以下に示す管理図は,点が管理限界線内に入っていて,周期的な変動を示しているため,最も工程が安定している状態といえる。
4 −R管理図は,管理図とR管理図を併記し,1群の試料における各組の平均値の変動とバラツキの変化とを同時に見ることにより,工程の安定状態を把握するものである。

解答と解説: 

答え--- 3
サンプルが上方と下方へ移り変わっている。又、管理限界内にあるとしても変動が激しいのは何らかの原因があると考えられる。データ全体を見直す必要がある。


No 9 下図は品質管理における一般的な手順を示したものである。図の(A)〜(D)に当てはまる作業項目の組合せとして,適当なものはどれか。
〔作業項目〕 (イ) 管理図の作成
(ロ) 品質標準の決定
(ハ) ヒストグラムの作成
(ニ) 品質特性の決定
(A) (B) (C) (D)
1 (ニ) --- (ロ) --- (ハ) --- (イ)
2 (ロ) --- (ニ) --- (イ) --- (ハ)
3 (ロ) --- (ニ) --- (ハ) --- (イ)
4 (ニ) --- (ロ) --- (イ) --- (ハ)

解答と解説: 

答え--- 1
品質特性の決定→品質標準の決定→作業標準の決定→データの測定→ヒストグラムの作成→管理図の作成
品質管理手順として最も適当な組み合わせである。


No10 次に示す測定値から,(A),(B) の統計量を得た。これらの統計量の意味の組合せとして,正しいものはどれか。
測定値: 8.8 8.3 9.2 8.1 8.7 8.3 8.2 9.0 7.9 8.5
統計量: (A) 8.4
(B) 8.5
(A) (B)
1 R(レンジ) --- Me(メディアン)
2 R(レンジ) --- Mo(モード)
3 Mo(モード) --- (エックスバー)
4 Me(メディアン) --- (エックスバー)

解答と解説: 

答え--- 4
Me(メディアン)は中央値のこと。
−X(エックスバー)は平均値を表す。
並び替えると
7.9 8.1 8.2 8.3 8.3 8.5 8.7 8.8 9.0 9.2

8.3と8.5の間が中央値になるので8.4になる。
上記値の平均値は8.5になる

R(レンジ)は範囲を表す。今回の場合は最大値9.2から最小値7.9を引いた値1.3が該当する。
Mo(モード)は最頻値を表す。今回の場合は2回出現している8.3が該当する。


No11 石材(JIS A 5003)に関する記述のうち,適当でないものはどれか。
1 「そり」は,石材の表面及び側面における曲がりのことであり,欠点となる。
2 「穴」は,石材の表面及び側面に現れた穴のことであり,軟石の欠点となる。
3 「へこみ」は,石材の表面のくぼみのことであり,欠点となる。
4 「はん点」は,石材の表面に付着した他の材料の色のことであり,化粧用石材の欠点となる。

解答と解説: 

答え--- 4
石材のJISによる欠点に関する用語

そり 石材の表面及び側面における曲がり。
穴 石材の表面及び側面に現れた穴。
へこみ 石材の表面のくぼみ。
はん点 石材の表面の部分的に生じたはん点状の色むら。
その他には以下のものがある。
き裂 石材の表面及び側面におけるひび割れ。
むら 石材の表面の部分的な色調の不ぞろい。
くされ 石材中の簡単に削り取れる程度の異質部分。
欠け 石材のみえがかり面のりょう角部の小さい破砕。
しみ 石材の表面に他の材料の色の付いたもの。

はん点は素材としての色であり、他のものが付着して生じたものではない。
設問は「しみ」である。


No12 盛土材料として求められる一般的な性質として,適当でないものはどれか。
1 締め固められた土の剪断強さが大きいこと。
2 締め固められた土の圧縮性が大きいこと。
3 コーン指数が一定以上の値を示すこと。
4 有機物を含まず,膨潤性の低いこと。

解答と解説: 

答え--- 2
圧縮性が小さいほうが良質の盛土材料である。
圧縮性が大きいとは変形する幅が大きい材料ということになり、完成後の沈下が生じることになる。



No13 「工種」と「品質特性」及びその「試験方法」に関する記述のうち,適当でないものはどれか。
1 路盤工の材料における最大乾燥密度・最適含水比を調べるために,突固めによる土の締固め試験を行った。
2 路盤工の施工における支持力を調べるために,平板載荷試験を行った。
3 アスファルト舗装工の材料における粒度を調べるために,ふるい分け試験を行った。
4 アスファルト舗装工の材料における針入度を調べるために,マーシャル安定度試験を行った。

解答と解説: 

答え--- 4
マーシャル安定度試験は、加熱アスファルト混合物の配合決定のために行う試験。
アスファルト針入度試験は標準針を材料中に自然落下させ、そのときの貫入量を測定する。
別物です。



No14 下記の数量表に基づき植栽工事を行う場合の樹木の寸法規格の判定として,「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における規格基準に照らし,適当なものはどれか。
〔数量表〕
樹種 樹高(m) 幹周(m) 枝張(m) 株立数 備考
トチノキ 2.5 0.12 0.7 ---
ナツツバキ 3.0 0.15 --- 2本立
イヌシデ 3.5 0.21 --- 3本立
エゴノキ 3.0 0.15 --- 3本立

1 トチノキで,樹高が2.8 m,幹周が0.13 m,枝張について最大幅が0.8 m,最小幅が0.5 mのもの。
2 2本立のナツツバキで,樹高がそれぞれ3.1 m,2.2 m,幹周がそれぞれ0.10 m,0.10 mのもの。
3 3本立のイヌシデで,樹高がそれぞれ4.0 m,3.6 m,2.5 m,幹周がそれぞれ0.20 m,0.10 m,0.10 m のもの。
4 5本立ちのエゴノキで,樹高がそれぞれ3.2 m,3.0 m,2.8 m,2.4 m,2.0 m,幹周がそれぞれ0.10 m,0.05 m,0.05 m,0.04 m,0.04 m のもの。

解答と解説: 

答え--- 3
樹高について
2本立ての場合は1本は所定の高さ、もう1本は70%以上に達していること。
ナナツバキは適合している。
3本立以上の場合の樹高は過半が所要高さで他は70%以上に達していること。
イヌシデは適合だが、エゴノキは過半が所要高さに達していないので不適合。
幹周について
2本以上の樹木の場合、おのおのの周長の総和の70%をもって幹周とする。
ナナツバキが70%を満たしていない。不適合
枝張は最長と最短の差がある場合は平均になる。
トチノキ (0.8+0.5)/2=0.65<0.7により不適。



No15 「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」に関する次の記述の正誤の組合せとして,適当なものはどれか。
(イ) 「芝付き」とは,ウメなどのように樹木の根元付近から幹が分岐しやすいものなどの,幹が土と接している根元部分の周長をいう。
(ロ) 「根鉢」とは,樹木等の移動に際し,土を付けたままで鉢を掘り,土を落とさないよう,鉢の表面を縄その他の材料で十分締め付けて巻き上げることをいう。
(ハ) 「仕立物」とは,樹木の自然な生育にまかせるのではなく,その樹木が本来持っている自然樹形とは異なり,人工的に樹形を作って育成したものをいう。
(イ) (ロ) (ハ)
1 --- ---
2 --- ---
3 --- ---
4 --- ---

解答と解説: 

答え--- 3
「根鉢」とは樹木等の移植に際し掘り上げられる根系を含んだ土のまとまりをいう。
設問は「根巻」の説明

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