平成24年度 1級造園施工管理技術検定試験  午前問題(問題A) Page2

※ 問題はすべて必須ですから、36問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
Google
No13 造園樹木の支柱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 公園の外周に列植する樹高4.5 m、枝張0.25 m のシラカシに丸太布掛支柱を用いた。
2 芝生広場の植込み地に植栽する樹高3.5 m、幹周0.18 m のハクモクレンに竹3本の八ツ掛支柱を用いた。
3 歩道の植樹帯に植栽する樹高3.5 m、幹周0.21 m のヤマボウシに二脚鳥居型(添え木無)支柱を用いた。
4 舗装広場の植桝に植栽する樹高6.0 m、幹周0.7 m のクスノキに三脚鳥居型支柱を用いた。

解答と解説: 

答え--- 4

三脚鳥居型支柱は幹径60cm未満に採用する。それを超えれば四脚支柱とすべき。



No14 植栽の機能に関する次の記述の()〜()に当てはまる語句の組合せとして、適当なものはどれか。
「防風植栽において、防風効果は( )。また、風が吹き抜けないほどの高い密度で植栽した場合には( )。
また、防音植栽において、植樹帯は、音の伝播経路に対して直角方向に生垣状とし、( ) に近付けた方が減衰効果が大きい。」
   ()   (   ()  
 1 風上側には及ばない   ---- 防風効果の及ぶ範囲が最も広くなる    ----  騒音源
 2 風上側には及ばない   ---- 風下側の林縁部の防風効果が小さくなる    ----  受音点
 3 風上側にも及ぶ   ---- 風下側の林縁部の防風効果が小さくなる    ----  騒音源
 4 風上側にも及ぶ   ---- 防風効果の及ぶ範囲が最も広くなる    ----  受音点

解答と解説: 

答え--- 3
防風植栽において、防風効果は風上側にも及ぶ。
風が吹き抜けないほどの高い密度で植栽した場合には風下側の林縁部の防風効果が小さくなる。
防音植栽において、植樹帯は、音の伝播経路に対して直角方向に生垣状とし、騒音源に近付けた方が減衰効果が大きい


No15 屋上緑化の一般的な施工に関する次の記述の正誤の組合せとして、適当なものはどれか。
(イ) 樹木の転倒防止のために支柱を設置する場合、支柱を打ち込むための土壌厚が確保できなければ、地下支柱を用いて地中で根鉢を固定する。
(ロ) 地中に上水を使用する灌水装置を施工する場合、上水道から着脱可能なものとし、灌水時以外は取り外しておき、さらに、逆止弁等を取り付けるなど、逆流を防止する措置を取らなければならない。
   (イ)   (ロ) 
 1   ----
 2   ----
 3   ----
 4   ----

解答と解説: 

答え--- 1
どちらも正しい



No16 造園工事における植栽基盤の整備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 普通耕とは、土層改良のため、植栽基盤の表層部分を20 cm程度耕起することにより、土壌の団粒化、通気性、透水性を改良し、有効土層を拡大する方法である。
2 砂柱法とは、植栽基盤の下層に不透水層があり、その不透水層が比較的薄く、下層に透水層がある場合、下層の透水層まで植え穴などの一部を貫通させ、砂を埋め戻し、植栽箇所の透水性、通気性の改善を図る方法である。
3 深耕とは、土層改良のため、土壌の性質が異なる植栽基盤の表層部と下層部を混合耕耘することにより有効土層を確保し、土層構造の連続性をもたせる方法である。
4 砂溝法とは、植栽基盤の下層全体に不透水層があり、その不透水層が厚く、除去等ができない場合、有効土層下部の不透水層に緩傾斜をつけた溝を掘り、砂を埋め戻し、植栽地全体の排水性、透水性の改善を図る方法であり、有孔管等の併設を行うとより効果的である。

解答と解説: 

答え--- 3
記述は混層耕である。深耕は深く耕すことで、根菜類を育てる場合に実施する。


No17 日本庭園の役木に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 寂然木とは、庭の景致を保つため、正真木と対比美を示す樹木で、一般に幹枝や葉の美しい常緑の樹種が用いられる。
2 見付きの木とは、門や園路の前方の目立つ場所に植栽される樹木で、一般に大木で姿のよい樹種が用いられる。
3  夕陽木とは、庭が南面の時、西寄りの位置に植栽される樹木で、主として落葉樹の花物、紅葉物などで形がよく独りで景をなすものが用いられる。
4  見越しの松とは、庭の背景を構成し、前面の景を引き立てる役割をもつ樹木で、マツ以外にもモミ、コウヤマキなどが用いられる。

解答と解説: 

答え--- 1

寂然木(せきぜんぼく・じゃくねんぼく)南庭の東側に植える樹木で枝葉が青く美しい常緑樹などを使用する。
設問は景養木(けいようぼく)のことである。



No18 アスファルト舗装に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 寒冷期におけるアスファルト混合物の締固めに際しては、コールドジョイント部は締固め不足になりやすいため、直前に、過加熱に注意しながらガスバーナ等で、既設舗装部分を加熱しておくとよい。
2 アスファルト混合物の締固め作業は、継目転圧、初転圧、二次転圧及び仕上げ転圧の順序で行う。
3 アスファルト混合物の二次転圧の終了温度は、一般に70 〜90 ℃の範囲とする。
4 寒冷期におけるアスファルト混合物の締固めに際しては、ローラへの混合物の付着防止のため、軽油などは用いず、水を噴霧器で薄く塗布するとよい。

解答と解説: 

答え--- 4

寒冷期におけるアスファルト混合物の締固めの、ローラへの混合物の付着防止対策は水を用いず経由などを噴霧器で薄く塗布したり、剥離剤を用いたりする。


No19 高齢者、障害者の利用に配慮した公園施設の施工に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 園路については、車いす使用者や視覚障害者が円滑に利用できるよう、園路の有効幅を180 cmとし、路面から200 cm までの空間にはサインなどの突出物を設けない構造とした。
2 駐車場については、車いす使用者が円滑に利用できるよう、一般の駐車スペースの幅210 cmに加え、車いすが方向転換できる幅120 cm を確保し、全体を白い斜線で表示した。
3 園路の勾配については、高齢者や車いす使用者が円滑に利用できるよう、縦断勾配を5%以下、横断勾配を1%以下とした。
4 園路の出入り口については、車いす使用者が通過しやすいよう、車止めを有効幅90 cmの間隔で設置し、車止めの前後に長さ150 cm の水平面を設けた。

解答と解説: 

答え--- 2

車いす使用者用の駐車スペースの幅は方向転換できる幅140 cmを確保した全幅350cm以上とする。


No20 サッカー場のフィールドの舗装に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 天然芝系舗装において、踏圧による土壌の固結化によって起こる生育の衰えや老化を防ぐため、春にエアレーションを行った。
2 人工芝系舗装において、天然芝とクレイの感触に近付けるために、人工芝のパイルの空隙に珪砂を充填する砂入型表層材を用いた。
3 天然芝系舗装において、排水不良の基盤であったため、降雨直後でも良好なコンディションを維持できるよう、排水層として川砂を用いた床土構造とした。
4 人工芝系舗装において、ロングパイル型表層材を用いた人工芝は表面温度が高くなる傾向にあるため、散水を行って温度を下げた。

解答と解説: 

答え--- 3

天然芝系舗装の排水層は火山砂利が望ましい。芝床は川砂でもよい。


No21 運動施設に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 テニスコートの芝張りスタンドの勾配を、座ることに配慮して1:6とした。
2 硬式野球場のバックストップ(バックネット)の位置を、本塁から20 m の距離をとった位置とした。
3 サッカー場のフィールドの排水勾配を、中心から周辺に向かって0.5%とした。
4 第1種公認陸上競技場のトラックの1周の距離の誤差を、プラスマイナス1/1,000以内とした。

解答と解説: 

答え--- 4

第1種公認陸上競技場のトラック距離の誤差は、プラス1/10,000以内である。マイナスは認められない。



No22 遊具に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 すべり台を設置する際、着地部から減速部の終端上端部までの高さを40 cm とした。
2 雲梯を設置する際、懸垂はしご部の設置面から握り棒までの落下高さを2.0 m とした。
3 シーソーを設置する際、腕部を水平にした状態での座面の高さを設置面から75 cm とした。
4 一方向ぶらんこを設置する際、揺動部の着座部座面の上端から回転軸までの高さを1.8m とした。

解答と解説: 

答え--- 1

遊具の安全に関する規準(案)、公園施設長寿命化計画策定指針(案)によると、すべり台の着地部から減速部の終端上端部までの高さは、幼児用100〜300o、児童用150〜380oとする。


No23 滝石組の一般的な施工において、最初に据え付ける役石として、適当なものはどれか。
 1  水受石
 2  水落石
 3  水分石
 4  水切石

解答と解説: 

答え--- 2

水落石は、滝の水を落とす石。これにより水の流れを抑制、落ち方をコントロールするので、最も要になる石である。
水受石は滝壺の底に据えられ、滝口から落ちる水を受け止める石である。
水分石は滝壺の付近に設けるもので、滝から落ちてきた水を左右に分けるもの。
水切石は水を分流し流れの勢いをつけるために用いられるもの。波分け石ともいう。


No24 下図に示す断面で延長80 m の盛土をする場合、土取場より「掘削すべき地山土量」及び運搬に必要な「ダンプトラックの延べ台数」の組合せとして、適当なものはどれか。
ただし、条件は以下のとおりとする。
なお、土量の計算結果に一の位の端数が出る場合は、一の位を切り捨てることとし、また、ダンプトラックの延べ台数の計算結果に小数点以下の端数が出る場合は、小数第一位を切り上げることとする。
   
 〔断面図〕  
 〔条件〕  ・土量変化率L=1.2 C =0.8
 ・ダンプトラック1台当たり積載量5m3
  (掘削すべき地山土量)   (ダンプトラックの延べ台数)
 1 320 m3   ---- 96 台
 2 410 m3   ---- 100 台
 3 480 m3   ---- 100 台
 4 500 m3   ---- 120 台

解答と解説: 

答え--- 4

上辺が3m、下辺が7mとして80m×(3+7)×1÷2=400m3の盛土が必要
必要なほぐし土量はL/Cで求めるので、1.2/0.8×400=600m3
運搬に必要なトラック台数は、600÷5=120台
地山土量は600÷1.2=500m3 となる。



前のページへ TOP 次のページへ
平成24年1級造園施工管理技士
学科試験_午前問題 No.1〜No.12
No.13〜No.24
No.25〜No.36
午後問題 No.1〜No.15
No.16〜No.29
実地試験_ No.1〜No.5