平成23年度 2級土木施工管理技術検定試験  学科試験問題 Page1

※ 問題番号No.1〜No.11 までの11 問題のうちから9問題を選択し解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 土質試験とその結果の利用に関する次の組合せのうち,適当でないものはどれか。
[土質試験] [結果の利用]
1 圧密試験 ……………………… 掘削工法の検討
2 CBR 試験 ……………………… 舗装厚の設計
3 突固めによる土の締固め試験 ……………………… 盛土の締固め管理
4 一軸圧縮試験 ……………………… 地盤の安定判定

解答と解説: 

答え--- 1
土の圧密試験は、地盤の圧密沈下の予測のための試験である。掘削工法の検討で沈下量などは直接関係がない。
掘削工法の検討には透水試験や土質を調査するものが適当である。


No 2 土のせん断強さに関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 土のせん断強さは,同じ土でも含水量,外力の加わり方などの条件によって異なる。
2 土のせん断強さを求める室内試験方法としては,一面せん断試験,一軸圧縮試験,三軸圧縮試験などがよく用いられる。
3 粘着力c と内部摩擦角Φは,土の強度定数とよんでいる。
4 粘着力c は,土粒子間の結合力に基づくもので,一般的に粗粒の土ほど大きくなる。

解答と解説: 

答え--- 4
土のせん断強さは、土の種類だけではなく、土の密度、含水比、応力履歴、排水条件によって変わる。室内試験方法としては,一面せん断試験,一軸圧縮試験,三軸圧縮試験などであり、現位置試験ではベーンせん断試験が用いられる。
粘着力(c)は、相互に引き合う力による抵抗なので粘土など粒子が細かいほうが大きくなる。
逆に内部摩擦は土粒子のかみ合わせによって生じる抵抗なので砂など粒子が大きいほうが優位になる。

No 3 整地,締固めに使用する機械に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 タンピングローラは,岩塊や粘性土の締固めに適している。
2  マカダムローラは,砕石や砂利道などの一次転圧,仕上げ転圧に適している。
3  ソイルコンパクタやランマは,広い場所の締固めに適している。
4 振動ローラは,ロードローラに比べると小型で砂や砂利の締固めに適している。

解答と解説: 

答え--- 3
ソイルコンパクタ、ランマ、プレートコンパクタなどは大型の機械が転圧できないような狭い場所を締め固めるための機械である。

No 4 地盤改良に用いられる各固結工法に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 薬液注入工法は,軟弱地盤の土粒子間に薬液を注入して土粒子間を固結させ,強さを増大させる工法である。
2 薬液注入工法で薬液を注入するときには,周辺地盤や近隣構造物の沈下や隆起の有無,地下水脈の水質などの監視が必要である。
3 深層混合処理工法は,基礎地盤の軟弱土上に石灰やセメント系の安定材を敷き均すことにより,処理土を形成させる工法である。
4 深層混合処理工法は,大きな強度が短時間で得られ沈下の防止に対しても効果が大きく,低騒音・低振動で施工できるため環境に対する影響も少ない。

解答と解説: 

答え--- 3
深層混合処理工法は、柱状改良工法ともいわる。深い部分までセメント等の安定剤を土と攪拌して固結する地盤改良法。設問は表層改良であり、明らかに誤り。

No 5 コンクリート用混和材料の機能に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 ポゾランは,シリカ物質を含んだ粒粉状態の混和材であり,この代表的なものがフライアッシュである。
2 フライアッシュは,粒子の表面が滑らかであるため,コンクリートの材料分離が促進される。
3 AE剤は,微小な独立した空気のあわをコンクリート中に一様に分布させるために用いられ,コンクリートの耐凍結性が向上する。
4 減水剤は,コンクリートの単位水量を減らすことを目的とした混和剤で,コンクリートのワーカビリティーを改善する。

解答と解説: 

答え--- 2
フライアッシュは石炭灰の一種である。
フライアッシュセメントはワーカビリティの改善、単位水量の減少、ポラゾン反応による長期強度発現、コンクリート肌面の改善、水密性・耐久性の向上がある。
又、ブリーディングの抑制効果もあり、前述の単位水量の減少作用により材料分離は低減する。



No 6 コンクリートの配合に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 コンクリートの単位水量の上限は,コンクリート標準示方書では175 kg/m3が標準である。
2 コンクリートの配合強度は,設計基準強度及び現場におけるコンクリートの品質のバラツキを考慮して決める。
3 コンクリートのスランプは,運搬,打込み,締固め作業に適する範囲内で,できるだけ大きくなるように設定する。
4 水セメント比は,コンクリートに求められる所要の強度,耐久性,水密性などから定まる水セメント比のうちで最小の値を設定する。

解答と解説: 

答え--- 3
コンクリートのスランプは出来るだけ小さいほうが単位水量の低減による水密性・耐久性の向上などにより良い。ワーカビリティでいえばスランプが大きいほうが作業性も良くなるが、材料分離など悪い影響が発生するので好ましくない。

No 7 コンクリートの性質に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 ブリーディングとは,コンクリート打込み後,水がコンクリート表面に上昇してくる現象のことをいう。
2 ワーカビリティーとは,セメントの水和作用が完了せず,コンクリートの構成材料が互いにまだ十分に結合していない状態をいう。
3 レイタンスとは,コンクリート打込み後,コンクリート表面に浮かび出て沈殿する物質である。
4 コンシステンシーとは,コンクリートの変形あるいは流動に対する抵抗の程度を表す性質である。

解答と解説: 

答え--- 2
ワーカビリティーとは、材料分離を生じず、運搬、打込み、締固め、仕上げなどの作業が容易にできる程度を表すフレッシュコンクリートの性質。 施行時の作業の容易性を表す言葉である。


No 8 コンクリートの施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 コンクリートの打込みにあたっては,できるだけ材料が分離しないようにし,鉄筋と十分に付着させ型枠の隅々まで充てんさせる。
2 コンクリートの打込みにあたっては,型枠やせき板が硬化したコンクリート表面からはがれやすくするため,はく離剤を塗布する。
3 高所からのコンクリートの打込みは,原則として斜めシュートとし,やむを得ない場合は縦シュートとする。
4 コンクリートの締固めは,打ち込まれたコンクリートからコンクリート中の空隙をなくして,密度の大きなコンクリートをつくるために行う。

解答と解説: 

答え--- 3
斜めシュートは材料分離しやすいのでやむを得ない場合以外は使用しないのが原則。通常は縦シュートにより打設する。


No 9 既製杭の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
1 打撃工法は,プレボーリング杭工法に比べて騒音・振動が大きい。
2 打撃工法では,打止め管理式などにより簡易に支持力の確認が可能である。
3 中掘り杭工法は,バイブロハンマ工法に比べて近接構造物に対する影響が大きい。
4 中掘り杭工法では,泥水処理,排土処理が必要である。

解答と解説: 

答え--- 3
中掘り杭工法は、打撃工法に比較して近接構造物に対する影響が小さい。
中掘り杭工法は、杭の中空部にスパイラルオーガを挿入し、杭先端の地盤を掘削しながら杭を圧入する工法で、掘削土は、杭の中空部を通して地上へ排出される。
これにより、振動・騒音が小さくなる。
短所は打撃工法に比較して施工管理が難しく、泥水処理,排土処理が必要になる。又、地盤を乱すので支持力が小さくなる傾向がある。


No10 場所打ち杭の工法と杭の孔壁の保護方法との組合せとして,次のうち適当でないものはどれか。
[工法] [杭の孔壁の保護方法]
1 リバースサーキュレーション工法 ………… 泥水
2 深礎工法 ………… 山留め材(ライナープレート)
3 オールケーシング工法 ………… ケーシングチューブ
4 アースドリル工法 ………… セメントミルク

解答と解説: 

答え--- 4
アースドリル工法は杭の孔壁の保護方法ではケーシングチューブを設置し、それ以深は必要に応じて安定液を用いる。


No11 掘削時に用いる土留め工法とその一般的な特徴の組合せとして,次のうち適当でないものはどれか。
[土留め工法] [特徴]
1 鋼矢板工法 ………… 地中に鋼矢板を連続して構築し,鋼矢板の継ぎ手部のかみ合わせで止水性が確保される。
2 親杭横矢板工法 ………… H型鋼の親杭と土留め板により壁を構築するもので,施工が比較的容易であるが止水性に期待ができない。
3 地中連続壁工法 ………… 深い掘削や軟弱地盤において,土圧,水圧が小さい場合などに用いられる。
4 鋼管矢板工法 ………… 地盤変形が問題となる場合に適し,深い掘削に用いられる。

解答と解説: 

答え--- 3
地中連続壁工法は水密性が良く、本体構造物の一部として利用されることもある。土圧,水圧が大きい場合などに用いられる。


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