平成23年度 2級土木施工管理技術検定試験  実技試験問題 Page1

※ 問題1、問題2、問題3は必須問題ですから、必ず解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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必須問題
問題1 あなたが経験した土木工事のうちから1つの工事を選び,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕 あなたが経験した土木工事について,次の事項を解答欄に明確に記入しなさい。
〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。
なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1) 工事名
(2) 工事の内容
1 発注者名
2 工事場所
3 工期
4 主な工種
5 施工量
(3) 工事現場における施工管理上のあなたの立場
〔設問2〕 上記工事の中で,実施した「環境対策」又は「安全対策(ただし,交通誘導員に関するものは除く。)」のいずれかを選び,次の事項について解答欄に具体的に記述しなさい。
(1) 特に留意した技術的な課題
(2) 技術的な課題を解決するために検討した項目とその内容
(3) 技術的な課題に対して現場で行った内容

解答と解説: 

回答例は省略します。


必須問題
問題2 土工に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 軟弱地盤上に盛土を行う場合の対策工法に関する次の文章の に当てはまる適切な語句を,下記の語句から選び解答欄に記入しなさい。
1 工期に余裕があり緩速施工が許される場合などは,無処理のまま盛土する場合が多いが,この場合基礎地盤からの 排水を容易にするとともに,盛土の施工を容易にするためにサンドマットを施工することは極めて効果的である。
2 軟弱層が厚く,盛土荷重に対する地盤の が不足する場合には,バーチカルドレーンなどによって地盤の を促進する。
3 衝撃,振動荷重によって砂を 中に圧入し,砂杭を形成しての液状化を防止し,あるいは を向上させるサンドコンパクションパイル工法は盛土基礎の改良によく用いられている。
4 化学的固結工法には,セメントやなどの土質安定材により安定させる工法や,安定材と原位置土を強制的にかくはん混合する深層混合処理工法,薬液を中に注入する薬液注入工法がある。
5 軟弱層を取り除き,ほかの で置換える工法があるが,最近では取り除いた土砂の捨土の処理,軟弱層が厚い場合の施工量の増大などに問題があり,あまり行われていない。


[語句]
粘性土, 地盤, 土質, 圧縮, 圧密,
含水比, 支持力, 粘着力, 石灰, 良質材,
乳剤, 腐植土, 地下水, 膨張, ベントナイト

解答と解説: 

(イ)圧密
(ロ)支持力
(ハ)地盤
(ニ)石灰
(ホ)良質材


〔設問2〕 次の法面保護工の中から2つ選び,その工法の目的又は特徴を解答欄に記述しなさい。

種子散布工
張芝工
ブロック張工
現場打ちコンクリート枠工

解答と解説: 

(1) 種子散布工
目的又は特徴
緩勾配の盛土法面、切土法面の侵食、崩落を抑制し全面緑化植生を目的とする。
ポンプを使用し、種、肥料、繊維ファイバ等を水と共に混ぜたものを吹きつけする。


(2) 張芝工
目的又は特徴
プレローディング工法
法面の侵食、崩落を抑制し全面緑化植生を目的とする。
法面に直張りする工法で、侵食されやすい土質の場合、芝をベタ張りすることで施工後すぐに保護効果を得ることができる。


(3)ブロック張工
目的又は特徴
法面の侵食、風化を防止する目的
緩勾配の粘土、粘着力の乏しい土砂などにコンクリートブロックを敷並べて固定する工法。


(4)現場打ちコンクリート枠工
目的又は特徴
風化岩や湧水があるような岩や不安定な長大法面に用いられる工法で、岩盤の剥落、土圧を受ける部分の土留め等、法面表層部の崩落防止を目的とする。
枠をRCにて施工し、枠の交点には法面の状況に応じてアンカーをすべり止めに打ち込む。枠内にはコンクリートの吹きつけ、植生、石張りなどにより保護する。



必須問題
問題3 コンクリートの施工に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 コンクリート打込み及び締固め作業時に関する次表の@〜Gから標準的な施工内容の記述として適切でないものを2つ抽出し,その番号と適切でない箇所をあげ,その箇所を訂正して解答欄に記入しなさい。

コンクリート標準示方書で対象とする標準的な施工方法
作業区分 標準的な施工内容
打込み作業時 @ シュートの吐出口と打込み面までの高さは,2.5m以下とする。
A 1層当たりの打込み高さは,40〜50 cm 以下とする。
B 外気温25℃以下での上層のコンクリートの打ち込まれるまでの許容打重ね時間間隔は3.0時間とする。
C 外気温25℃を超える時での上層のコンクリートの打ち込まれるまでの許容打重ね時間間隔は2.0時間とする。
締固め作業時 D 締固め作業には内部振動機を用いることとする。
E 内部振動機の挿入間隔は1m程度とする。
F 内部振動機を下層のコンクリート中に10 cm 程度挿入する。
G 1箇所当たりの振動時間の目安は5〜15 秒程度とする。

解答と解説: 

@ シュートの吐出口と打込み面までの高さは,1.5m以下とする。
B 外気温25℃以下での許容打重ね時間間隔は2.5時間とする。
E 内部振動機の挿入間隔は0.5m程度とする。


〔設問2〕 次の混和材料の中から2つ選び,その使用目的を解答欄に記述しなさい。
膨張材
AE剤
流動化剤
急結剤
鉄筋コンクリート用防せい剤


解答と解説: 

膨張材 使用目的
収縮性のヒビ割れを防止する。
コンクリートが膨張することで補強目的の鉄筋に対して伸び変形力がかかることで強度性能の向上が期待できる。


AE剤 使用目的
流動性が増えることによりワーカビリティーが向上する
単位水量が減少することにより強度が向上する
冬季打設時の凍結融解の抵抗力が向上する


流動化剤 使用目的
単位水量が減少することにより強度が向上する
現場添加にて流動性が増えることによりワーカビリティーが向上する
(AE剤と異なるところは、現場添加が可能なところ。)


急結剤 使用目的
吹付けコンクリートの硬化促進
漏水箇所の止水


鉄筋コンクリート用防せい剤 使用目的
RC内の鉄筋腐食の抑制


※問題4,問題5は選択問題です。このうち1問題を選択し,解答してください。
なお,選択した問題は,解答用紙の選択欄に○印を必ず記入してください。

選択問題
問題4 品質管理に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 コンクリートの品質管理とコンクリート構造物の検査に関する次の文章の  に当てはまる適切な語句を,下記の語句から選び解答欄に記入しなさい。
(1) レディーミクストコンクリートの受入れ検査は,受入れ側の責任のもとに実施し,に行う。
(2) コンクリート構造物は,設計図書に基づき,所定ので造られていなければならないが,このを確認するために検査すべき項目として,コンクリート標準示方書[施工編]では,平面位置,計画高さ,の3項目が示されており,構造条件や施工条件が一般的なコンクリート構造物に対して,平面位置の許容誤差は±30 mm,計画高さの許容誤差は±50 mm,の許容誤差は設計寸法の0〜+50 mmが標準とされている。
(3) 鉄筋コンクリート構造物において,環境条件が厳しく,塩害や中性化などによるの危険性が高い部材に対しては, によるかぶりの検査も実施する。


[語句] 
トランシット, スランプ, 空気量, 強度, 部材の形状寸法,
クラックスケール, 載荷試験, 精度, 変形, 工場出荷時,
乾燥収縮, 鋼材腐食, 非破壊試験, 打込み直前, 荷卸し時


解答と解説: 

(イ)荷卸し時
(ロ)精度
(ハ)部材の形状寸法
(ニ)鋼材腐食
(ホ)非破壊試験


〔設問2〕 次の原位置試験の中から2つ選び,その試験から得られる結果と結果の利用法について解答欄に記述しなさい。
ポータブルコーン貫入試験
標準貫入試験
平板載荷試験
原位置ベーンせん断試験

解答と解説: 

試験から得られる結果 結果の利用法
ポータブルコーン貫入試験 コーン指数 トラフィカビリティーの判定
標準貫入試験 N値 土の支持力、締り具合の判定
平板載荷試験 地盤係数 土の支持力、締固め状況の判定
原位置ベーンせん断試験 粘着力 細粒土地盤の安定性の判定



 
選択問題
問題5 施工計画及び安全管理に関する次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔設問1〕 下図のような現場打ちコンクリート側溝を築造する場合,施工手順に基づき横線式工程表(バーチャート)を作成し,その所要日数を求め解答欄に記入しなさい。
ただし,各工種の作業日数は下記の条件とする。
埋戻し工3日,基礎工2日,側壁型枠工5日,底版コンクリート打設工1日,側壁コンクリート打設工1日,底版コンクリート養生工3日,側壁コンクリート養生工3日,側壁型枠脱型工2日,床掘工5日とし,床掘工と基礎工については1日の重複作業で行うものとする。
また,解答欄のD〜Gについては決められた施工手順とする。


解答と解説: 

所要日数 24日


〔設問2〕 移動式クレーンを用いて行う玉掛け作業での下記の(1),(2)について,各々1つ解答欄に記述しなさい。
(1) 事業者が安全対策として講ずべき措置

(2) 使用に不適格なワイヤーロープの損傷等の状態



解答と解説: 

(1) 事業者が安全対策として講ずべき措置

1. 1t以上のクレーンの玉掛けは玉掛技能者講習を修了した者とする。
2. ワイヤーの安全について始業前点検を実施する。
3. ワイヤーの安全係数は6以上とする。


(2) 使用に不適格なワイヤーロープの損傷等の状態

1. ワイヤー1よりの間の素数の数のうち10%以上の素線が切断しているもの
2. 交渉径の7%を超えて直径が減少したもの
3. キンクしているもの
4. 腐食等が著しいもの



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実地試験問題 問題と解答