平成20年度 1級造園施工管理技術検定試験  午後問題(問題B) Page1

※ 問題はすべて必須ですから、29問題全部を解答してください。
解答及び解説で疑問を持ったら即調べてみましょう。
自分で調べた方が絶対に頭に入ります。
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No 1 コンクリート施工に関する記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 コンクリートの打込み中に、著しい材料分離を認めたので、内部振動機での締固めを入念に行った。
2 コンクリートの表面に溜まったブリージング水は、溝を設けて排出した。
3 コンクリートを現場内で運搬中に材料分離が認められたので、練り直して均等質なコンクリートにして打込みを行った。
4 コンクリートの現場内でのシュートによる運搬は、作業効率や材料分離を防ぐため、斜めシュートを用いて行った。

解答と解説: 

答え--- 3
材料分離が発生したら振動機での締固めは中止する。ブリージング水を溝を設けて排出は論外。斜めシュートは材料分離しやすいので出来るだけ使用しない。

No 2 次の(イ)〜(ニ)のうち、環境保全計画に関する記述として、適当なものの個数はどれか。
(イ) 工事現場内外の動植物ができるだけ良好な状態で保存されるよう、樹林の伐採や損傷、表土の踏み荒らしができるだけ少なくなるように仮設、搬入路計画を立てる。
(ロ) 雨水等により掘削面や盛土から土砂が流出して、周辺に被害を及ぼすことのないよう、表面の保護や排水溝、沈砂池の整備により流水処理を的確に行う。
(ハ) 騒音・振動対策には、大きく分けて、受音点、受振点での対策、伝搬経路での対策、発生源での対策の三つがあるが、対策の基本は発生源での対策である。
(ニ) 資材の運搬に当たっては、通勤、通学、買物等の歩行者が多く、歩車道が分離されていない道路は避ける。
1 1個
2 2個
3 3個
4 4個

解答と解説: 

答え--- 4
全ての記述が正しい。

No 3 次の(イ)〜(ニ)のうち、ネットワーク手法に関する記述として、適当なものの個数はどれか。
(イ) ダミーは、作業相互間の関係を表すものであり、一般に点線で表し、その所要時間は0である。
(ロ) クリティカルパスは、開始点から終了点までのすべての経路の中で最も時間が長い経路である。
(ハ) トータルフロートは、工期に影響することなく作業を遅らせることのできる時間であり、これを使用しても後続の作業に影響を与えない。
(ニ) アクティビティの表現は、その始点、終点のイベント番号で示し、そのため始点と終点のイベント番号で示されるアクティビティは2つ以上あってはならない。
1 1個
2 2個
3 3個
4 4個

解答と解説: 

答え--- 3
トータルフロートとはネットワーク工程表においてその作業を最早開始時刻で始めて、後続作業を最遅開始時刻で始める場合、その作業がもつ余裕時間のこと。
これを使用しても後続の作業に影響を与えないのはフリーフロートのこと。

No 4 工程計画の用語に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 (運転時間率)=(1日当たり運転時間)/(1日当たり運転員の拘束時間)
2 (建設機械の1日平均作業時間)=(1日当たり運転時間)+(休止時間)
3 (所要作業日数)=(工事量)/(1日平均作業人数)
4 (作業可能日数)=(工期の日数)-(土日及び祝祭日の日数)

解答と解説: 

答え--- 1
運転時間率の式が適当である。

No 5 下図に示すネットワーク式工程表に関する記述のうち、適当なものはどれか。
1 最早結合点時刻は、イベントF やG のように2本になっているイベントについては、それらの最小値をとる。
2 経路@→A→D→F→H→Iは、経路@→A→C→E→G→H→Iに対して40 日の余裕時間がある。
3 クリティカルパスの日数は95 日である。
4 イベントF は、開始する時刻と完了する時刻に差がなく、このようなイベントをクリティカルイベントという。

解答と解説: 

答え--- 4
×40日の余裕時間  〇35日の誤り
最早結合点時刻は、複数のイベントが絡む最大値をとる。
クリティカルパスは@→A→D→F→H→Iで110日となる。

No 6 下図は、ある工事をネットワーク式工程表で示したものである。この工事をバーチャートで示したものとして、適当なものはどれか。

解答と解説: 

答え--- 3
(1)と(2)はDとFが同時着手している時期があるので誤り。
(4)はCとEが同時着手している時期があるので誤り。

No 7 ほぐし土量1,100 m3を次に示す条件で運搬するために必要な最小日数として、正しいものはどれか。
ただし、人員、機械等は現場に用意されており、準備及び跡片付け等の時間は考慮しないものとする。
〔条件〕・ダンプトラックの台数:2台
・ダンプトラックの積載量(ほぐし土量):6m3
・ダンプトラックのサイクルタイム:20分
・ダンプトラックの作業効率:0.8
・ダンプトラックの1日平均作業時間:7時間
・土量換算係数:1.0
1 3日
2 4日
3 5日
4 6日

解答と解説: 

答え--- 4
1日に運搬できる量は2台×6m3×3(20分1サイクルで1時間に3サイクル)×7時間×0.8となり、約201m3となる。よって、1,100 m3÷201m3≒5.5日必要なので6日。

No 8 「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における品質規格と寸法規格に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
1 ヤシ類、シュロなどの特殊樹における樹高は、当年枝葉の着生部から根鉢の上端までの垂直高である「幹高」で表し、カナリーヤシの幼樹などの主幹の短いものは、葉先から根鉢の上端までの寸法である「葉尺」で表す。
2 樹木の品質規格のうち、「樹姿」の表示項目は「樹形、幹、枝葉の配分、枝葉の密度、下枝」の位置」である。
3 樹木の品質規格のうち、「樹勢」の表示項目は「生育、根、根鉢、葉、樹皮、枝、病虫害」である。
4 最低株立数を指定した場合(○○本立以上)で、最低株立数より株立数の多い樹木の幹周は、太い順に最低株立数の幹周を測定し、その各々の周長の総和の70 %の値とする。

解答と解説: 

答え--- 4
最低株立ち数を指定した場合(○○本立以上)には、株立全数を測定し、その総和の70%の値を幹周とする。



No 9 次の(イ)〜(ニ)のうち、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における用語に関する記述として、適当なものの個数はどれか。
(イ) 「高木」とは、幹が通常単幹で太くなり、枝条とは明瞭に区別され、樹高が高く伸びる樹木をいう。
(ロ) 「株物」とは、低木でそう状を呈したものをいう。
(ハ) 「自然樹形」とは、樹種特有の形を基本として育成された樹形をいう。
(ニ) 「芝付き」とは、ウメなどのように樹木の根元付近から幹が分岐しやすいものなどの、幹が土と接している根元部分の周長をいう。
1 1個
2 2個
3 3個
4 4個

解答と解説: 

答え--- 4
全ての記述が正しい。

No10 下記の数量表に基づき植栽工事を行う場合の樹木の寸法規格の判定として、「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」における規格基準に照らし、適当なものはどれか。
〔数量表〕
樹  種 樹高(m) 幹周(m) 枝張(m) 株立数 備  考
キョウチクトウ 1.2 - - 3本立
ヤマボウシ 2.0 - 0.8 -
エゴノキ 3.5 0.21 - 2本立
アキニレ 2.5 0.10 0.8 -
1 3本立のエゴノキで、樹高がそれぞれ、3.5 m、2.5 m、2.0 m、幹周がそれぞれ0.18 m、0.13 m、0.11 m のもの。
2 ヤマボウシで、樹高が2.1 m、枝張について最大幅が0.9 m、最小幅が0.6 m のもの。
3 3本立のキョウチクトウで、樹高がそれぞれ、1.3 m、1.2 m、0.8 m のもの。
4 アキニレで、樹高が2.4 m、幹周が0.1 m、枝張が1.0 m のもの。

解答と解説: 

答え--- 1
エゴノキは樹高3.5mなら幹周0.15m、樹高2.5mなら幹周0.1m、樹高1.0mなら幹周は該当しない。
よほど専門的に公共工事扱っていないと解答は無理なのでは?

No11 石材(JIS A 5003)の欠点に関する次の記述の正誤の組合せとして、適当なものはどれか。
(イ) 「しみ」は、石材の表面の部分的に生じたはん点状の色むらをいう。
(ロ) 「くされ」は、石材中の簡単に削り取れる程度の異質部分をいう。
(イ) (ロ)
(1) --
(2) --
(3) --
(4) --

解答と解説: 

答え--- 3
(イ) 「しみ」は石材表面に他の材料の色の付いたもの。
はん点状の色むらは「はん点」という。そのままです。
(ロ)は正しい。

No12 石材(JIS A 5003)の「割石」に関する次の記述の(A)〜(C)に当てはまる語句及び数値の組合せとして、適当なものはどれか。
「割石は、面が原則としてほぼ方形に近いもので、控えは( A ) とし、面に直角に測った控えの長さは、面の( B ) の( C ) 倍以上であること。
(A) (B) (C)
(1) 二方落とし -- 最小辺 -- 1.2
(2) 四方落とし -- 最大辺 -- 1.2
(3) 四方落とし -- 最小辺 -- 1.5
(4) 二方落とし -- 最大辺 -- 1.5

解答と解説: 

答え--- 1
1の組み合わせが適当である。


No13 公園の池護岸工事の基礎に使用するレディーミクストコンクリート(JIS A 5308)の普通コンクリートを購入する際に、呼び強度を18.0(N/mm2)と指定した。
受入れ検査で下表の試験結果を得たが、品質規定から判定したコンクリートの圧縮強度が不合格となる検査ロットをすべて示したものはどれか。
検査ロット 試験結果(N/mm2)
1回目 2回目 3回目
(イ) 19.0 17.0 16.5
(ロ) 16.5 20.0 23.5
(ハ) 18.0 16.0 19.0
(ニ) 21.0 15.5 17.5
1 (イ)
2 (イ)、(ハ)
3 (ロ)、(ハ)
4 (ロ) 、(ハ)、(ニ)

解答と解説: 

答え--- 2
(イ) 平均17.5 N/mm2
(ロ) 平均20.0 N/mm2
(ハ) 平均17.7 N/mm2
(ニ) 平均18.0 N/mm2
呼び強度を下回っているのは(イ)と(ハ)である。

No14 ある材料の厚さについて、10カ所のサンプルを採ったところ、下表のとおりであった。
この場合の統計量の組合せとして、適当なものはどれか。
サンプル番号 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10
厚さ(mm) 19 10 17 11 15 14 19 17 17 11
(エックスバー) (メディアン)
(1) 15 16
(2) 15 17
(3) 16 16
(4) 16 17

解答と解説: 

答え--- 1
エックスバーはサンプル平均なのでサンプル数1〜10の合計は150なので、平均値は15となる。
メディアンは標準偏差であり、データを小さい方から並べていくと、10,11,11,14,15,17,17,17,19,19になる。中央値は15と17なので平均値16がメディアンになる。
今回は統計学で出題されていないが、モードというものもある。これは一番多く現れたデータをいい、今回のサンプルでは17を示す。

No15 品質管理に関する記述のうち、最も適当なものはどれか。
1 品質管理の手順としては、目標とする品質標準を確保するための作業標準を定めたうえで品質特性についての品質標準を定める。
2 品質特性を決める場合には、最終品質(設計品質)に影響を及ぼすと考えられるもののうち、できるだけ工程の初期で測定できるもの、また、すぐ結果が得られるものがよい。
3 ヒストグラムは、規格を満足していることと、工程が安定していることを判定する方法として用いられる。
4 管理図において、点が管理限界線内に入り、周期的な変動を示している場合には、最も工程が安定している状態といえる。

解答と解説: 

答え--- 2
品質管理の手順は品質特性についての品質標準を定めたうえで作業標準を定める。
ヒストグラムでは工程の安定度を判定することはできない。
管理図が周期的な変動を示している場合、品質が安定していない。
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