市街地建築物法施行細則

神奈川縣令

市街地建築物法施行規則 現代文へ訳します
市街地建築物法
市街地建築物法施行令
戦時特例
市街地建築物法施行規則
第1章
通則
第2章
建築物の突出部
第3章
構造設備
第1節
一般構造設備
第2節
構造強度

第1~第4
構造強度
第5~第7
第4章
第5章
第6章
市街地建築物法施行細則
東京都
大阪府
京都府
神奈川県
愛知県
兵庫県
神奈川縣令(大正九年十一月三十日神奈川縣令第九十九號)
第一條(定義)
本則ニ於テ法ト稱スルハ市街地建築物法、施行令ト稱スルハ市街地建築物法施行令、施行規則ト稱スルハ市街地建築物法施行規則ヲ謂フ
法1条
本則において法と称するは市街地建築物法、施行令と称するは市街地建築物法施行令、施行規則と称するは市街地建築物法施行規則をいう。

第二條(提出先)
本則ニ依リ當騰ニ提出スヘキ書類ハ所轄警察官署ヲ經由スヘシ
法2条
本則により当庁に提出すべき書類は所轄警察署を経由すること

第三條(許可申請を要する建築物)
施行規則第百四十三條第一項第三號建築物ヲ左ノ通リ指定ス
一 
建築面積百坪以上ノ平屋建建築物
二 
建築面積七十坪以上ノ二階建建築物
三 
階數三以上ノ建物
四 
木造ニ非サル建築物但シ第九條但書ニ該當スルモノヲ除ク
五 
地階又ハ屋階ニ居室ヲ有スル建築物
六 
施行令第二十八條ニ該當スル建築物


法3条
規則第143条第1項第3号により指定するものは以下のとおりである
1号
床面積100坪(330m2)以上の木造1階建て建築物
2号
床面積70坪(230m2)以上の木造2階建て建築物
3号
木造3階建て建築物
4号
木造でない建築物。ただし第9条ただし書きに該当するものを除く
5号
地階又は屋上階に居室を有する建物
6号
令第28条に該当する建築物

第四條(申請書)
施行規則第百四十三條ノ認可ヲ受ケムトスル者ハ左ノ事項ヲ具シ摘要書、設計書、圖面及土地所有者ノ承諾書ヲ添へ當廳ニ申請スヘシ之ヲ變更セムトスルトキ亦同シ
一 
住所職業氏名、生年月日(法人ニ在テハ其ノ名稱事務所々在地代表者ノ氏名)
二 
建築工事管理者アルトキハ其ノ住所氏名


法4条
規則第143条の許可を受けようとするものは、以下の事項を記入した適用書、設計書、図面及び土地所有者の承諾書を添え当庁に申請すること。これを変更しようとする場合も同様とする。
1号
住所、職業、氏名、生年月日(法人においてはその名称、事務所所在地、代表者の氏名)
2号 
建築工事管理者があるときはその住所、氏名

第五條(適用書に記載する事項)
前條第一項ノ摘要書ハ第一號書式ニ依リ左ノ事項ヲ記載スヘシ
一 
地域及地區別
二 
用途
三 
敷地ノ地名、番號
四 
敷地ノ面積
五 
敷地内ニ從來存在スル建築物ノ建築面積
六 
申請ニ係ル建築物ノ建築面積
七 
申請ニ係ル建築物ノ名稱、構造ノ種別、高、軒高、階段ノ數及各階面積
八 
建築工事請負人建築設計者又ハ工事監督者アルトキハ各其ノ住所氏名(建築工事管理者タル場合ヲ除ク)
九 
起工期日
一〇 
竣工期日

法5条
前条第1項の適用書は、第1号様式に以下の事項を記載すること
1号
地域、地区別
2号
用途
3号
敷地の地名地番
4号
敷地の面積
5号
敷地内に従来存在する建築物の床面積
6号
申請に係る建築物の建築面積
7号
申請に係る建築物の名称、構造種別、高さ、軒高、階数、各階の面積
8号
建築工事請負人、建築設計者又は工事監督主任者があるときは、その住所氏名(建築工事管理者の場合を除く)
9号 
着工日
10号 
竣工日


第六條(設計書への記載事項)
第四條第一項ノ設計書ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ但シ同一敷地内ニ建築スル附屬建築物ニ在リテハ其ノ一部又ハ全部ヲ省畧セシムルコトアルヘシ

一 
仕様ノ要旨及圖面ニ示シ難キ構造設備
二 
鐵骨造又ハ鐵筋「コンクリート」造ニ在テハ其ノ主要部分ノ構造強度計算
三 
昇降機、排水工事、汚物處理槽、煖房煖爐、高架槽、貯水池、獨立煙突、消火設備、避雷設備其ノ他ノ附屬設備アルモノハ其ノ構造及説明
法6条
第4条第1項の設計書には以下の事項を記載すること。ただし同一敷地内に建築する付属建築物においてはその一部又は全部を省略させることがある。

1号
使用の要旨及び図面に示しにくい構造設備
2号
鉄骨造又は鉄筋コンクリート造においてはその主要部分の構造強度計算
3号
昇降機、排水工事、汚物処理槽、暖房暖炉、高架槽、貯水池、独立煙突、消火設備、避雷設備その他の付属設備があるものはその構造及び説明

第七條(図面等へ記入すべき事項)
第四條第一項ノ圖面ハ左ノ種別ニ依リ作製スヘシ同一敷地内ニ建築スル附屬建築物ニ在リテハ第三號乃至第八號ノ圖面ヲ省畧セシムルコトアルヘシ
一 
配置圖
二 
各階平面圖
三 
立面圖
四 
斷面圖
五 
基礎圖
六 
各階床伏圖
七 
小屋伏圖
八 
構造上緊要ナル部分ノ詳細圖 縮尺二十分ノ一又ハ十分ノ一

2
前項第一號乃至第七號ノ圖面縮尺百分ノ一又ハ五十分ノ一トス但シ配置圖ニハ敷地境界線敷地内外建築物配置四隣道路及方位ヲ明示シ且各部ノ大サ及相互間ノ距離ヲ記入シ第六條第三號ノ設備アルモノハ其ノ位置ヲ明記スヘシ
3
平面圖ニハ各部ノ用途大サ(天井高ヲ合ム)柱、窓、出入口、階段、各室ノ床面積、採光面積及方位ヲ明示シ且ツ主要部ノ寸法ヲ記入スヘシ
4
斷面圖ニハ建築物ノ高、軒高、階高、床高其ノ他ノ寸法及隣接建物トノ關係ヲ明示スヘシ5
第一項第五號乃至第八號ノ圖面ニハ各構材ノ寸法ヲ記入スヘシ
6
第一項各號ノ圖面ニハ申請ニ係ル部分ト他ノ部分トヲ着色其ノ他ノ方法ニ依リ區別スヘシ

法7条
第4条第1項の図面は以下の種別により作成すること。
1号
配置図
2号
各階平面図
3号
立面図
4号
断面図
5号
基礎図
6号
各階床伏図
7号
小屋伏図
8号
構造上必要な部分の詳細図  縮尺1/20又は1/10

2項
前項第1号から第7号の図面の縮尺は1/100又は1/50とする。ただし配置図には敷地境界線、敷地内外の建物配置、周辺道路及び方位を明示し、かつ各部の大きさ及び相互間の距離を記入し、第6条第3号の設備があるものはその位置を明記すること
配置図も1/100又は1/50だと、大きな敷地なら相当な用紙が必要でしたでしょうに・・・
3項
平面図には各部の用途、大きさ(天井高を含む)柱、窓、出入口、階段、各室の床面積、採光面積及び方位を明示し、かつ主要部の寸法を記入すること
4項
断面図には建築物の高さ、軒高、階高、床高その他の寸法及び隣接建物との関係を明示すること
5項
第1項第5号から第8号の図面には各構材の寸法を記入すること
6項
第1項各号の図面には申請に係る部分と他の部分とを着色その他の方法により区別すること

第八條(提出書類の追加)
本則ニ規定ナキ場合ト雖 法、施行令、施行規則ニ基キ地方長官ノ許可又ハ認可若ハ承認ヲ要スヘキ事項ニ關シテハ調査上必要ナル書類ヲ提出セシムルコトアルヘシ
法8条
本則により規定なき場合といえども、法、施行令、施行規則に基づき地方長官の許可又は認可もしくは承認を要すべき事項に関しては調査上必要な書類の提出を求めることがある


第九條(届出期日)
規則第百四十四條ノ建築物ニ在リテハ第四條及第五條(第一項第八號ヲ除ク)ニ準シ第二號様式ニ依リ第七條第一項第一號及第二號ノ圖面ヲ添へ起工十日前ニ當廳ニ届出ツヘシ之ヲ變更シタルトキ亦同シ高九尺以下ノ墻壁又ハ門戸ノ類ハ届出ヲ要セス


法9条
規則第144条の建築物においては、第4条及び第5条(第1項第8号を除く)に準じ、第2号様式により第7条第1項第1号及び第2号の図面を添付し、着工10日前までに当庁へ提出すること。これを変更するときも同様とする。高さ9尺(2.7m)以下の垣壁又は門戸の類は届出の必要はない


第十條(中間工程等の届出)
第四條ノ認可ヲ受ケタル建築物ノ工程左ノ各號ノ一ニ達シタルトキハ當廳ニ届出ツヘシ
一 起工シタルトキ
二 基礎工事ニ着手シタルトキ
三 棟上又ハ之ニ相當スル工程ニ達シタルトキ
四 避雷設備二屬スル地中板ヲ埋設セムトスルトキ
五 前項各號ノ外特二指示セラレタルトキ
法10条
第4条の認可を受けた建築物の工程は以下の各号に達したときは当庁へ届け出ること
1号
着工したとき
2号
基礎工事に着手したとき
3号
上棟又はこれに相当する工程に達したとき
4号
避雷設備に属する地中板を埋設しようとするとき
5号
前項各号の他、特に指示されたとき

第十一條(現場へ存置する許可証等)
建築工事ニ關スル許可證、認可證、又ハ其ノ寫ハ建築場二存置シ當該吏員ノ要求アリタルトキハ閲覧ニ供スヘシ
法11条
建築工事に関する許可証、認可証、又はその写しは建築現場に存置し、当該検査員の要求があった場合には閲覧させること


第十二條(取り消しの命令)
左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ建築認可ヲ取消シ又ハ工事ノ中止ヲ命スルコトアルヘシ
一 
正當ノ事由ナク認可又ハ届出ノ期日ニ起工若ハ落成セサルトキ
二 
認可又ハ届出ノ事項ニ相違セル工事ヲ爲シタルトキ

法12条
以下の各号に該当するときは建築認可を取り消し又は工事の中止を命ずることがある
1号
正当な事由なく認可又は届出の期日に着工もしくは竣工しなかったとき
2号
認可又は届出の事項に相違した工事をしたとき


附則

第十三條(変更の届出)
法適用區域ノ設定若ハ變更其ノ他ノ場合ニ於テ建築工事中ノ建築物又ハ建築工事ニ着手セサルモ設計アル建築物ヲ建築セムトスル者ハ其ノ命令施行ノ日ヨリ三十日以内ニ第四條若ハ第九條ニ準シ當廳ニ届出ヘシ
法13条
法適用区域の設定もしくは変更その他の場合において建築工事中の建築物又は建築工事に着手しているが設計のある建築物を建築しようとする者は命令施行の日より30日以内に第4条もしくは第9条に準じ当庁に届け出ること

第十四條(法令以外の事項の追記)
法、施行令、施行規則以外ニ建築物ニ關シ法令ノ規定アル建築物ニシテ第四條ノ認可申請又ハ第九條ノ届出ヲ爲ス場合ニ在リテハ各其ノ法令ニ定メタル建築物ニ關スル事項ヲ併具スヘシ但シ重復スルモノハ此ノ限リニ非ス
法14条
法、施行令、施行規則以外に建築物に関して法令の規定のある建築物にて第4条の許可申請又は第9条の届出をする場合においては、各法令に定めた建築物に関する事項を併記すること。ただし、重複するものはこの限りでない。

第十五條
本則施行區域ハ法ノ施行區域トス
法15条
本則施行区域は法の施行区域とする

第十六條
本則ハ市街地建築物法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
法16条
本則は市街地建築物法施行の日より施行する

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